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(やさしい)M&Aアドバイザリー契約のポイント

こんにちは。スモールM&Aアドバイザーの北林です。
今回はM&A仲介・アドバイザリー会社と結ぶ「M&Aアドバイザリー契約書(またはファイナンシャルアドバイザリー契約書)」(以下「FA契約」)について、やさしくポイントを説明したいと思います。

<ポイント>

1:仲介形式 or アドバイザー形式
2:専任契約 or 非専任契約
3:業務の範囲
4:報酬体系
5:契約期間、解約

1:仲介形式 or アドバイザー形式

仲介形式とは
「当社(M&A会社)は、売手と買手両方に中立的な立場で対応しますよ。」
「報酬も売手と買手から頂きますよ。」です。

アドバイザー形式とは
「当社(M&A会社)は、売手(または買手)側の立場で対応しますよ。」
「報酬は売手(または買手)側からしか頂きませんよ。」です。

M&A会社は以下の3パターンになります。
A:「仲介のみ」
B:「仲介・アドバイザー形式どちらもOK」
C:「アドバイザー形式のみ」

感覚的ではありますが会社数で言うと「B>A>C」のような感じです。
「A、B」は多数の会社がありますが、
「C」は新聞に載るような大規模案件を扱う、都銀・証券会社・大手ファーム・海外ファンドなどが多いです。

2:専任契約 or 非専任契約

専任契約とは
「アドバイザーは、当社(M&A会社)だけ。他の会社はNGですよ。」
です。

非専任契約とは
「当社(M&A会社)以外のアドバイザー等にも依頼してもOKですよ。」
です。

秘密が漏れにくという点では、専任契約が有利です。
スピードという点では、非専任契約が有利です。
経験から言うと、秘密保持が第一優先なので、専任の方がおすすめです。非専任の場合は、最小限(2~3社程度)にしておきましょう。(情報管理が複雑で大変なことになりがちです。。)

3:業務の範囲

アドバイザーの業務範囲についても、しっかり確認しておきましょう。
譲渡(譲受)先を探すのは一般的に含まれていますが、
財務分析、社内用・社外用の資料作成サポート、契約書等の作成、折衝、士業等の紹介など、どこまで対応してもらえるのかスムーズに進めるためには重要です。会社や依頼者の希望によっても異なると思いますので、しっかり確認が必要ですね。

4:報酬体系

まずは着手金、中間金の有無を確認しましょう。
着手金はFA契約を締結したら払うのが一般的です。
中間金はM&Aの中盤に訪れる「基本合意契約書」を締結したら発生するのが一般的です。
また着手金、中間金は「成功報酬に含まれるのか、別なのか」も大事なので確認を忘れずに。

最後に成功報酬は一般的に以下の2種類で構成されることが多いです。
A:最低報酬額
B:レーマン方式

Aの最低報酬額とは、M&Aの取引額に応じて金額が決まっている場合です。
例えば、以下のような感じです。
「取引額1,000万円以下:165万円」
「取引額1,000万円超~3,000万円以下:275万円」

Bのレーマン方式とは、ドイツ学者のレーマンさんが作った方式です。
例えば、取引額が5億円としたら、以下のような感じです。
「取引額(3億円まで)×5%+取引額(5億までー3億円)×4%
 =1,800万円」

ただし注意してほしい点が1つあります。 
「取引額とは何ぞや?」です。
取引額には何を意味するのか。。何が含まれるのか。。
これだけで報酬の結果が大きく変わります。要確認ですね。

あと、アドバイザー報酬以外にかかる費用は、どんなものがあるのかも忘れずに!

5:契約期間、解約

一般的に「1~2年の契約期間+自動更新」が多いです。
もし何かしらの理由で途中解約したいときは、多くの会社で解約OKなのですが、まれに期間満了まで解約ができない「がちがちの契約」内容のケースも多いです。こちらも、解約条件と併せて要確認ですね。

最近は大中小様々な会社が、M&Aアドバイザー事業に参入してきてます。どの会社も契約内容は一緒ではないので、後で「こんなはずじゃなかった!」とならないように、少し時間を頂いてしっかり確認しましょう。

ということで、今回はFA契約のポイントでした。ご参考ください!

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