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流れる時間 変わりゆく日々

 2020年3月21日
 1年ほど前の日に、昔からなじみのあった木造の原宿駅舎の使用が終わり、隣にできたコンクリートの新駅舎の利用が始まった。

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 原宿は、そんなにしょっちゅう来る場所ではなかったが、個人的にはこの木造の駅舎は味があって好きだった。 

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 そんな味のあった駅舎も、いつしか緑のネットが貼られ、解体が始まってしまった。
 防災基準を満たしていないためとの事で、解体した後に可能な限り元の形に再建するらしい。

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 そして、先日原宿に行ったときにはもう、慣れ親しんだ木造の駅舎は後も形もなくなっていた。
 いつの間にか、道の向かい側にも大きな建物が建っていて、見慣れていた光景は全く違うものになっていた。

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 いずれ再建されるとわかっていても、胸にぽっかり穴が開いた気分だ。
 感傷に浸る私の横を、たくさんの人が通り過ぎていく。失われたものに目をやるものは一人もいない。

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 目まぐるしく流れる時間の中で、色々なものが次々と変わっていく。
 そんなことに構っている時間も惜しいほどに、古いものは消えて、新しいものが生まれていく。
 そんな中で、自分だけでもそこにあったものを覚えておきたい。そんな思いでシャッターを切った。

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