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ときめいたら、それはもう、仕方ない
昨日、息子と一緒にバットを買いにいきました。
息子はお年玉の2万円を握りしめています。
本当はスラッガーのミドルバランス、ベーシックなバット(価格9000円)を買う予定だったのですが、
そこはスポーツ用品店の店長、「こんなバットも、あんなバットもあるよー。」と、色んなバットを見せてくれます。
そこで登場したのがミズノの超かっこいいバット!息子の目がキラキラと輝き始めます。
ただこのバット、今まで使ってたバットとタイプが全然違ってて、材質はカーボン、ヘッドバランスという使いこなせるかどうか分からない代物で、
しかも1万8千円(税抜)!息子のお年玉が一気に吹っ飛ぶ驚きの価格!
そこで父親である僕には、
「使いこなせるかどうか分からんし、ベーシックなやつにしといたらどうや?」っていう考えが頭に浮かびましたが、
息子の気持ちもめっちゃ分かるので黙っておきました。
おそらくですが、今の息子の状態やレベルだとベーシックなバットでしっかり振れるようになるまで練習したほうがいいんです。
厳しい父親なら、「ベーシックなほうにしなさい。」と言ったと思います。
でも、野球やスポーツ、もっと言うなら人生って理論だけではつまらないんです。
損するかもしれないし、分かる人からすれば間違った選択かもしれませんが、
『ときめき』ってめっちゃ大事なんです。
学生時代、僕が好きだった女の子が、僕からするとどう見てもダメな男と付き合ってるのを見て、
「なんでやねん!」と憤ったのを今でも覚えてます(笑)
ほんで、その好きな女の子が、「メール返ってこない、、。」とか、「浮気されてるかも、、。」とか悩んでるんです。
僕は、「アホか!そんな男を選ぶからや!」と思ってましたが、
『ときめき』って理屈を超えてて、これはもう頭で考えるとかではなくて、心が激しく動くんです。
もうね、仕方ないんです。
結果、傷つくこともありますし、うまくいかないこともありますが、
それでも振り返った時、その思い出って輝いているんです。
なので、そんなことを思って、
「ミズノのバットにときめいてるんやったら、ミズノのバットにしとき。」と、息子の背中を押しました。
バットを買った帰り道、すっからかんになった財布をポケットに入れて、
新しいミズノのバットを嬉しそうに抱き締めてる息子を見て、「これでよかった。」と思いました。
おそらくですが、『得=幸せ』ではありませんし、『損=不幸』でもありません。『合理的=幸せ』でもありませんし、『非合理=不幸』でもありません。
年を重ねる度に理屈で物事を選ぶ瞬間が増えていきますが、僕は年を重ねてもなお、ときめきで物事を選ぶ余白を残しておきたいと思います。
結果、手元にお金も名誉も残らなくても、あの時のときめきは一生胸に残るのだと思います。
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