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ナカツギ物語③重要だけど緊急じゃないことに時間を使う
絶対に嫌だと思っていた実家の家業のジュエリー工房をナカツギしてもいいかーと思って改革していく物語の3話目です。
自分の仕事をしながら、月に3日甲府に戻り、みんなとミーティングをしたりして進んでいます。
今月のミッションは
①税理士さんとの契約
②freeeの練習
③振り返りと目標設定
②は実際に動かしてみないとどういうものかわからないので、②が出来ないと①が出来ないため、今回はそれを帰って一緒に設定してやってみて「あ、これなら出来そう」を確認。
③は、みんなの話を聞く中で、ようやく振り返りに慣れてきたかなぁ、と思うので次の段階として進めるようにしていけたらいいかな、と思う。
今回は、緊急ではないが重要なこととして
1)本棚の整理
2)社長による手づくりとは何か講座
が行われました。
1)は、あちこちにバラバラと置かれているジュエリー関連の本を一纏めにしたい、という要望から進めることに
提案→やろう!!で実現することになったわけで、その場でエッサほいさと動かします。
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もう今では貴重な本で買おうとしても買えない本もあるらしく、お宝発見みたいになってました。
1階は、本を並べて「智恵」の部屋みたいにするのもいいかもなぁ、、、と思いました。ちょっとした図書館みたいな感じ。
2)父による手づくりの講座
師匠だ、と言ってるけど、何も教えてないな、と気づいた父から今ではワックスやCADになってしまっているけど、そもそものジュエリーの手づくりとはどうやってつくってきたのかの伝授。どんどんと機械化みたいになっていって、それこそAIとCADでモノヅクリが出来るようになっていく中で、我々が残していきたいのはなんだろう、と思うと、先人たちのやってきたことを再度見ていくって大事なプロセスかもしれない、と思いました。
職人として、さまざまな賞を取ってきた父から見たら、もっとできるはずと職人さんたちへ厳しく伝えてきた歴史がある
だけど、本当に何を伝えてきたんだろうか
原点に立ち返って、経営者を脱いで力を抜いて、一番伝えたいことを伝えないと何のために作った会社なのかわからなくなる
進化するために、やめてきたことがあり
その判断があったから今もなおやってるわけだけど、やめていたことを改めて学ぶことで、量産では出来ないことを知る
日本じゃないと出来ないことって何だろう
うちでないと出来ないことって何だろう
やめてきたことをもう一度知ることで、今だったら何が出来るのか、あえて何をやるのか
そんなヒントになるといいな
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そして、今回しみじみと感じたのは何にも知らないなーということ。
20代の若者から「これをまず読んでください」とジュエリー検定3級の本を渡されて読み始めましたが、、、
アクセサリーとジュエリーって何が違うのかとか、そもそもどうやって作るのかとか
なんでオーダーやリフォームって高くなるのかとか、
ちょっと変えればいいじゃん、って軽く言うけど、ゼロから1って、ものすごーく大変なんだ、とか
すごいたくさんの分業でやってること、とか
今まで当たり前のように耳で聞いていたことだけど、改めて読んでみることで知ることがある。
効率とか、無駄をどう省くかとか、デジタル化とか、そういうレベルじゃなくて
一つのものをつくる、って、すごいプロセスが必要で、それらを叶えるためにいろんな人が関わって一つ一つ手を抜かずバトンを渡していくって、大変なことなんだなぁ
と、しみじみ
お客さまのもとに届けるって最後のバトンは販売員が持っている、と販売員教育でずっと言ってきたけど、その製造のプロセスを行っているというのは影で見えないいろんな力が働いているんだな、としみじみと思う
先月、うちでつくってるイヤージュエリーがあって、綺麗な輝きを見て「いい人にもらわれていくんだよー」と、話しかけていたらそれを見ていた事務の人が「みつえさんがそんな風に言っているのが自分にすごく響いて、、、自分は丁寧に届けようと思っていたけど、そこまで商品に向き合っていたのか、って考えて。それからは、そういう気持ちで梱包してます」と言ってくれて胸が熱くなる。
みんながそれぞれやってくれていることは本当に丁寧で、泣けるくらい優しい人たちがつくってる
父が49年前につくった会社
昔のパンフレットが出てきた
そこには、今の私より若い父や社員さんたちがたくさんいて、イキイキと働いている姿がある
私は、何をバトンとして受け取るのだろうか
みんなで話す姿があちこちで見えて、進化成長しようとするキモチが見えて、本当の意味でのジブンゴトが起こっている
私は、知らないから教わることばかりで
とんでもないナカツギなんだけど
知らないから、伝えることは出来るのかもしれない
業界のことをなんにも知らない人がどうやって経営していくのか
みんなのしあわせ
お客さまのしあわせ
地球のしあわせ
そんなことを思うのでした