トンボー地域でまた会おう。|ショートショート
大きな爆発音が背中で鳴り響く。
また暑い季節が近づいてきた。
15歳なんて布切れの切れっぱしの糸がぴろぴろ出ているところの一本の糸くずみたいなもんだったのに、あの時の私たちは大事なことがたくさんあった。
暗いのはすきじゃないけれど、夜空は好きだ。
だから冥王星とカロンみたいだとか言う冗談を面白いと思うようなあいつが星空の話をしてきたから、あの夏、私はドラマティックのど真ん中に立ち尽くしてしまった。
糸くずたちは、そもそも3年後の解散を知って集まった集団だったのだけど、思ったより私の一部はそこに置いてきてしまっている。
今度会うときは、トンボー地域で、なんて冗談で泣くなんてばかみたいだった。
こんなところまできたけど、まだまだ冥王星は遠いらしく、今年の夏もまだ会えない。
【あとがき】
15歳の時の塾の仲間と20歳に、ここで。みたいな青春の約束をしたんです。
私は地元から遠く離れてしまって、帰ることはなかったけど、誰か行ったのかなぁ。
という思い出と、YouTubeで見たトンボー地域のことを混ぜ込みました。
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