自分がオランダ人化してきたと感じる時
オランダに出たり入ったりして合計5年半住んでいる。
オランダ生活も板についてきた。
最近、だんだん自分自身がオランダ人のようになってきているなと感じる。
どういう時にオランダ人化してきていると思うのか。
スーパーのzegelsを集めてる時
オランダのスーパーでは度々キャンペーンをしていて、zegelsというステッカーをいくつか集めると、ティファールのフライパンやら洗濯用品やら家電やらを格安で買えるシステムがある。
今日、集めたzegelsを専用用紙にペタペタと貼り付けている自分に対して、なんかオランダ人みたいになってきたな…。と思った。
私はいまVomarというスーパーのzegelsを集めている。
何個か集めるとアイロン用品や洗濯用品を60%オフの金額で買うことができる。
15ユーロにつき一枚のzegelをもらえる。お会計して、レシートいる?の質問のあとにzegelsいる?と聞かれるので欲しいです、と答えて受け取る。
この前、商品をカバンに詰めてたら、レシートと一緒にもらったはずのzegelがどうしても見当たらず、「レシートはあるけどzegelがない」「いや、あんたに渡したでしょ」「でもない。まじでない。」と攻防戦を広げ、結局少し待ってzegelをもらえた。
その時お会計をしていたお姉さんが私はzegelいらないというのでそのお姉さんの分も図々しくもらった。
そして家に帰って鞄から商品を全部出したら鞄の底にzegelを見つけた。
本来1枚しかもらえなかったところ3枚ももらえてラッキー!と夫に自慢した。
オランダに長く住むと図々しくなるのである。
その翌日、オランダ人の夫も同じスーパーに行ったのだが、ちょっとしか買い物してないのに6枚もzegelsをもらって帰ってきた。
なんでこんなにzegelsをもらえたのかと聞くと、「妻がこの前3枚のzegelsをもらってすごく誇らしげだったから、俺は彼女に勝たなければならない(ウインク)」と言ったら6枚くれたんだとか。
私より遥かに図々しい人間がいた笑
そんなわけで、このzegelsを集めることに楽しみを見出す、それがオランダ人なのである。
ちなみに友達や家族にこのスーパーのzegelsを集めている、と伝えるとみんなが協力してくれるので声をかけることは大事。
スーパーのfolder(チラシ)をチェックしまくる
週末になると、スーパーやドラッグストアの次の週のfolderが公開される。
私は郵便受けでは受け取らないのだが、スーパーに行って紙のやつをもらってくるか、オンラインでチェックしている。
ふむふむ、来週はこれが安いからこのスーパーではこれを買おう、とか、これは今週のほうが安いから日曜までに買っておこうとか計画を立てる。
机の上に置いてあるfolderをおもむろに開いて値段をチェックしている自分を見ると、オランダ人化しているなと物凄く感じる。
いかに安く食費生活費を抑えて過ごすか、それに情熱を降り注ぐ、それがオランダ人なのだ。
安く買えると、あのスーパーでいくらで買った、という安く買えた自慢が関西人ばりに繰り広げられるのだ。
週末は揚げ物(snack)かピザで済ます
私は平日は毎日料理をするが、金曜日、土曜日、日曜日はほぼ料理をしない。
金曜日はほぼ100%snackという揚げ物を食べる。
Frietjes というフライドポテトと、bitterballenなどのコロッケの冷凍のものを買ってきて、それをエアフライヤーに入れて待つだけでできる。
簡単かつおいしい。エアフライヤーなので油も使わない。
ピザはオーダーすると高いので、大体スーパーにある冷蔵の出来上がったものをオーブンで焼いて食べる。
冷凍のもあるし、ピザシートだけ買ってきて具を自分たちで追加して作ることもある。
とんでもなく疲れてるときは、近くのsnack barという揚げ物屋に行って持ち帰りする。
週末はご褒美の日なので、なるべく時間と労力をかけずに料理をする。
質素な夕飯だが、疲れている私たちにとっては何よりのご馳走なのである。
ゲストへのおもてなしはパンだけで済ます
オランダ人の家族や友達がうちに来るときは、わざわざおいしい日本食を用意したり、おいしいケーキを買ってきたりする必要は全くない。
午前中の10時とかから来るオランダ人が多いので、スーパーでパンを一斤買ってくるだけでオッケー。
ランチタイムになったらパンとチーズの塊とスライスされたハムとマーガリンを机の上に置けば、各々勝手にサンドイッチを作って食べてくれる。
私たちがホストだからといって、何か頑張る必要はない。
オランダ人の集まりでは飲み物だけ、もしくはスーパーのケーキを切り分けられるくらいなので、私たちがサンドイッチだけでもランチを提供するだけ素晴らしいホストなのである。
ちなみに私は卵がほしい!とか私はスペシャルなソースがほしい!とかそんなこだわりもオランダ人にはないので、普通の、特にこだわりのないハムチーズマーガリンだけをパンと共に提供するだけでいいのだ。
オランダ生活は質素倹約が基本
以上のように、オランダ人はいかにものを安く買うか、手間暇かけずに楽に生きるかにフォーカスを当てている。
特に食べ物に関しては、オランダ人はバラエティの少ない食事でも十分満足できる人たちなので、日本人である私もそれに乗っかることで楽することができる。
たとえば自分の子供に対しても、基本的にパンにマーガリンを塗ったものをあげるし、おやつはフルーツかとうもろこしのお菓子のみ。
もちろんなるべく健康的ななものを子供にはあげたいので、夕飯はがんばって作っているし、たまには違うフルーツや野菜を取り入れてみたり、とうもろこしのお菓子も違うブランドの違うフレーバーを買ってみたりするが、基本的には同じ。
そうすることで母である自分が疲れないようにすることができる。
そして、そんな母親でもうちは今オランダにいるんだからオッケーと自己肯定できるのだ。
オランダ生活が嫌だと言いながら、すっかり馴染んでいる私なのであった。
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