見出し画像

「食用油値上げ」に対する消費者の反応は?

昨年から、食品の値上げが相次ぐ中、その中でも「食用油」においては、2021年に4回も、直近では日清オイリオグループが、4月1日納入分の値上げを2月17日に発表しています。

女性1000人に聞く!食用油の値上げどう思う?

今回は、全国のPOB会員女性1011人(平均年齢45歳)に、「食品油」の値上げに関するアンケートを実施し、実際の店頭価格の推移をレシートから分析しました。

店頭で食用油の値上げを感じる人は6割以上

6割以上が食用油の値上げを実感

まず、スーパーなどの店頭で「食用油の値上げを感じるか」尋ねると、「感
じている」(63.8%)が感じていると回答。

昨年2021年だけでも、日清オイリオグループ、J―オイルミルズ、昭和産業の大手3社が2021年値上げをした月は、4月、6月、8月、11月の計4回。
店頭価格の影響を多くの女性が感じています。

値上げに対する、消費者行動は?

できるだけ安く買う・調理方法の工夫で値上げを乗り切る

続いて、「店頭で食用油の値上げを感じる」と回答した645人の女性に、「食用油の値上げにより食卓や買い物行動に変化があったか」尋ねると、
半数以上が「変化があった」(50.4%)と回答しました。

上図は、その変化をまとめたもので、「特売を狙って買うようになった」(64.9%)が最も多く、「家で揚げ物をする機会が減った」(40.9%)、「油が少量で済む調理法に変更した」(32.0%)が続き。購入方法や調理方法を工夫して、乗り切っていることがわかりました。

・油は特売の時を狙って買うようにしている。
・食用油はPB商品や特売で買わなければならなくなった。
・揚げ油の量を少量にして、揚げ焼きをするようにしている。
・油の値上げは、徐々に惣菜や外食等の値上げにも影響すると思う

店頭価格上昇のタイミングは?レシート分析

店頭価格の上昇は、値上げ月の1~2か月後

最後に、食用油の店頭価格(購入場所:スーパー)がどのように推移したか、POBデータの購入レシートを分析しました(2021年1月~2022年2月、スーパーにおける食用油購入レシート枚数は282,147枚)。

上図は、レシート1枚あたり、食用油の平均購入金額をまとめたものです。
値上げ月の1~2か月後に店頭価格が上昇していることがわかります。これは、値上げ発表直後は既にある在庫を販売しているため、店頭価格の変化にタイムラグが発生していることが考えられます。

また、期間内最安値の「21年2月」(257円)と、最高値の「22年1月」(347円)を比較すると、(90円)も上昇したことがわかります。

次の値上げのタイミングは?売り方はどう変わる?

次回の値上げは4月と発表されているため、5月以降、ゴールデンウィークなど春のレジャーを楽しむシーズンに、値上げの影響を消費者が感じることが予想されます。

また、こういった値上げに対し小売りでは、
●値上げ前 ”値上げ前の特売 例)値上げ前にご購入ください!
●値上げ後 ”家計応援セール” 例)●●小売りチェーン、では値上げは一切しません!的な販売方法で他店よりも優位性のある価格を打ち出すことが考えられます。

他にも店頭では、同じカテゴリーでも値上がりしていない商品をアピールしたり、代替品を強化する動きも出てきています。

「番外編」最近の値上げに対する意見を聞いてみた!

・マヨネーズやカップ麺買いだめを控え、特売の時に買うようになった。
・水産物が高く感じる。回転寿司も値上げしているし、家でたこ焼きをしようと思ってもタコが安売りしているのを1年ほど見ていない。
・ここ最近の買い物では、全体的に思ったよりもお金を使ったと思うことがある。余計なものを買っていないつもりだが、レシートの内容を見る限り、値上げの状況はひしひしと感じている。

今後も、レシートと消費者アンケートで様々なトレンドを分析していきます。データに関してご質問等ある方は、お気軽にお問合せください。

https://www.sbfield.co.jp/contact/contact-corporation/

POBデータサービスにご興味がある方は、以下からご確認ください。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?