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MiTOHOKU Program 最終報告会レポート①

2024年1月13日(土)、せんだいメディアテーク・オンライン配信にてMiTOHOKU Programの最終報告会を実施いたしました!

最終報告会では、採択者5名の学生から半年間の研究成果を語る熱いプレゼンテーションに加え、基調講演に日本マイクロソフト株式会社執行役員 常務 コンシューマー事業本部長 竹内洋平氏をお迎えし、キャリアについての考え方やマイクロソフト社で力を入れているAIサービス「Copilot」に込めた想いなどをお話いただきました。

長時間にわたりとても充実した内容の最終報告会となったため、当日の様子を2記事に分けてご紹介させていただきます!

本記事では竹内さんからの基調講演と学生2名からのプレゼンテーションの様子をご紹介。次回の記事では残り3名の学生からのプレゼンテーションの様子と表彰の結果発表をご紹介しますので、ぜひお楽しみに✨


基調講演 日本マイクロソフト株式会社 竹内洋平さん

竹内洋平さん
日本マイクロソフト株式会社執行役員 常務 コンシューマー事業本部長 

米国ゲーム業界でマーケティング担当として数々の商品を世に送り出す中、2006年にExpressionのマーケティング担当としてマイクロソフト株式会社に入社。その後Windowsを中心としたプロダクトマネジメントを行い、OEM部門にてマーケティング本部長に就任。
現在はAI機能の搭載の発表を続ける一般消費者向けMicrosoft製品の責任者に着任。ゲーム領域でのアジアマーケティング部門の責任者も兼務する。


「自分の夢を声に出して誰かに話していますか?」
基調講演の冒頭、竹内さんは参加者にこんな質問を投げかけました。

竹内さんは、自分の夢を誰かに伝えるという行為は「夢を具体化・言語化できているか」という指標になることや、誰かに話すことで共感やサポートを得られるチャンスにつながると話しました。また、明確な夢を持つことで「実現のために何をすればよいか」をゴールから逆算しやすくなるといいます。

現在(スタート)から夢の実現(ゴール)までを1つの長い階段と捉え、夢を実現するために現在足りていないものを身に着けるステップを1つずつ設定していくのがおすすめだと伝えられました。
 
着実に1つずつステップを上がっていくために必要となるのが、講演冒頭でも話された「自分の夢を声に出して誰かに話す」という行為。
 
竹内さん自身、マイクロソフトに入社したばかりの頃、当時いた部署では身に着けたいスキルを得るのが厳しそうだと感じた時があったそうです。
 
そんな時は、ひたすら周りの方に自分の夢や想いを語ったそう。その結果、私の想いを聞いた上の立場の方が共感して人事に掛け合い、希望する部署に移ることができたそうです。
 
「ステップを上がっていくには、他者の手助けなしでは厳しいこともあります。挑戦したいことがあるなら、まずはとにかく周囲の方に伝えてみる。これが実現への近道だと思います」と、竹内さん自身のご経験も交えながら、キャリア設計のポイントを丁寧にお話しいただきました。
 
 
基調講演の後半は、マイクロソフト社が提供するAIサービス「Copilot」のご紹介。

「Copilot」は、普段私たちが馴染みのあるチャット形式で会話ができることはもちろん、特定のWebページを開いた状態で「Copilot」を起動すると、ページを要約してくれたり、希望するファイル形式(Word、PowerPoint。Excel…)で見やすくデータをまとめてくれたりと非常に便利な機能が盛りだくさん。
 
竹内さんは実演を交えながら実際に「Copilot」でできることを紹介されました。
 
①「副業を始めたいけれど、何から始めたらよいか分からない…」
②「このコンセント、アメリカで使える?(画像も送付)」
③「ホノルルマラソンを完走するコツは?」

これらの質問に、「Copilot」は即座に最適な回答を返していきます。「Copilot」の能力に会場からは驚きの声が上がりました。

講演の最後に竹内さんはこう語りました。

「Copilot」のように、AIが何でも出来るようになってしまったら自分の仕事はなくなってしまうのではないか、そう心配される方もいらっしゃると思います。しかし、AIは決して人間の仕事を奪うものではなく、人間の仕事をより多く達成するために存在しているのです。
 
時には「Copilot」が返す情報に十分なエビデンスが無かったり、間違ったりしていることもあります。「Copilot」の意味は副操縦士。あなたの仕事の舵をとる操縦士は、あなた自身なのです。
 
皆さんの挑戦をサポートする存在として、「Copilot」はこれからも成長していきます。

採択者や会場からの質問についても丁寧にお答えいただき、竹内さんの基調講演が終了しました。

基調講演終了後は、いよいよ採択者5名の学生からのプレゼンテーション!
学生のプレゼンテーション内容の詳細については、後日UPする「採択者振り返り」の記事でご紹介しますのでお見逃しなく!

採択者プレゼン①小川泰佑さん


1人目は、小川 泰佑さん(一般社団法人「ari」 /医学部医学科3年)
『子どもの成長を見守る「かかりつけお兄さんお姉さん」』。




小川さんは、「子どもの心の孤立をなくす」というビジョンのもと、自身が考えたサービスを発表しました。このサービスは医療や福祉、教育を学ぶ学生がスタッフとなり、月に2度(1回あたり数時間)お子さんがいるご家庭に訪問して、お子さんのやりたいことを一緒に実施するという内容。

半年以上の時間をかけて、公園遊び・テレビゲーム・カフェ巡りなど、多種多様な内容でお子さんとの関係を構築し、お子さんの心理的孤立をなくそうというサービスです。
 


小川さんの「医療」に対する考え方やビジネスモデルを聞いたメンターからは多くの賞賛と応援のメッセージが寄せられました。
 
メンターの1人からは、「スタッフとなる学生にはどのようなメリットがあるのか?」という質問が寄せられました。
 
この質問に対し、『特に医療系の学生は、学校で得られるのは教科書の知識しかない。実際の現場では、教科書通りにやっても上手くいかない事が沢山ありますし、教科書に書いていないようなことも多く起きます。こうした”教科書では学べない”、質の高い学びができるのが何よりのメリットだと考えています。」
 
と答えた小川さん。
 
地域の子どもやそのご家族のサポートだけでなく、関わる学生スタッフの成長の場にも繋がる素敵なアイデアを発表されました。

採択者プレゼン②鳥居奎吾さん


続いてプレゼンター2人目は、鳥居奎吾さん(東北大学 工学研究科 航空宇宙工学専攻 修士1年)
「アーム型脚ロボット+モジュール構造部材による月面拠点自動建設」。

近年の研究では、月面や火星に行く計画は進みつつあるものの、月面の拠点構築方法はまだ議論中だといいます。鳥居さんは、月面に運びたい物体を分割できる構造(=モジュール構造)とすることで、汎用性・耐故障性が高まると述べました。

そして、この構造物を組み立てる際に用いるのがアーム型脚ロボット。実際に試作品を作り、動かしてみた鳥居さんは「まだまだ動きや性能に改善の余地がある。今後も引き続き研究に励み、将来は”ロボットエンジニア”として新しい日常を作ることに挑戦したい!」と意気込みを語りました。

鳥居さんの発表を受け、宇宙関連のハードウェアにも関わった経験があるメンターからは「とても面白いアイデア!そして何より、ソフト面・ハード面全て1人で行っているのはとてもすごいこと。今後は仲間が加わって、掛け算のように大きくなっていったらより面白くなりそう」というコメントが寄せられました。

また、メンターからは「月面開発のニュースが最近増えているがどうお考えか」、「次のアクションはどうするのか」など、鳥居さんの考え方を詳しく聞きたいメンターの方が数多くいらっしゃいました。など多くのコメントが!

「ロボット」「宇宙」という一見難しそうなテーマですが、分かりやすい説明と熱意で会場を虜にした鳥居さん。今後の研究からも目が離せません!

皆さま、竹内さんの基調講演、学生2名からのプレゼンテーションの様子はいかがだったでしょうか?✨
残りの学生3名からのプレゼンテーションの様子と結果発表は、次回記事「MiTOHOKU Program 最終報告会②」でご紹介!

ぜひお楽しみに!

<MiTOHOKU Programの運営体制>

主催:
株式会社Wasshoi Lab

共催:
manordaいわて株式会社、七十七リサーチ&コンサルティング株式会社、株式会社日中BHEコミュニケーションズ、株式会社オーナー、国立大学法人東北大学、国立大学法人岩手大学、一関工業高等専門学校

特別協力:
株式会社七十七銀行、株式会社岩手銀行、仙台市、盛岡市、一関市

協力:
一般社団法人EO North Japan主催 GSEA東北大会、NPO法人学生ネットワークWAN主催 学生エバンジェリストアワード、研究コミュニティ ミツバチ

経済産業省
令和4年度 未踏的な地方の若手人材発掘育成支援事業補助金AKATSUKIプロジェクト 採択事業






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