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教師のバトン/定額働かせ放題

私個人はIT業界一筋1X年なので教師とかやったことはないのですが、気になっているので。

教師のバトンというハッシュタグ、まあまあ地獄の様相を呈していた。
覚えている限りでいうと、「児童の親が面談に平日遅い時間を指定してくる」とか「事務作業が多すぎて授業の準備に時間かけられない」とか「教師歴何十年のベテラン教師がブラック校則改める気ない」とか「授業だけでもいっぱいいっぱいなのに部活まで手が回るわけがない」とか。
私自身は教師ではないので、「そうでなくてもなり手が足りないのに現職がネガキャンしてしまっては……」と思いながら見ていたのだけれど。

「定額働かせ放題」の仕事を他人にすすめるわけもなく……

私はまだ管理職にはなっていないしひどいブラック企業に属しているわけではないので残業代は出る、出るけれど、やっぱり残業はしたくない。お金貰ったっていやなのに、残業しようが休日出勤しようが時間外対応しようが給料据え置きなんていう環境ではとてもじゃないけど働けないと思った。

ニュース記事の方はNHKが「定額働かせ放題」と報じたことに文部科学省が抗議したことが「圧力かどうか」が焦点になっているようだけれど、正直圧力かどうかなんてどうでもいいからなんとかならないの?と思ってしまう。

教員というのは非常に重要な仕事だと思っていて、とくに小学校の教諭は子どもの人格形成にめちゃくちゃ影響を及ぼすはずだと思っている。親・親戚等の他で一番長く接する大人なのだから。
中学校・高校だって、多感な時期の生徒を相手にするし、部活動や課外活動などで得られる経験はその後の人生に大きな影響を及ぼすと思っている。私の友人は卒業後の母校に足を運んだり、自分の担任を務めた教師が異動になっていないかチェックしたりしていた。とくに高卒で就職した友人などは高校で出会う教師が最後の教師なわけで、よく慕っていた先生が異動になった時は悲しんでいた。
私自身はまあ、ちょっとだけ特殊な事情があるので思い入れのある教師とか学校とかないのだけれど、それは以下の記事に書いたのでここでは省く。

冒頭で挙げた例について、ちょっと考えてみたいのだけれど。

「児童の親が面談に平日遅い時間を指定してくる」
これ、教師から見ると時間外労働でしかないのだけれど、そもそも共働きじゃないとまわらない世の中になってきつつあるのも問題なんじゃないだろうか。共働きでも「子持ち様」とかなんとか言われて休みづらかったりするわけで、それがシングルマザーとかシングルファザーともなればもっと大変なわけで、世の中側がちょっと厳しすぎるような気はする。授業参観とか子供の面談くらい気兼ねなく休めるようになってない世の中が悪い、と思いたい(´・ω・`)

「事務作業が多すぎて授業の準備に時間かけられない」
これ、「事務作業」が何を指すのか分からないけれど、例えば成績表一つとっても統一的なフォーマットがあるわけではなさそうだった。私立はともかく市立/県立/国公立の学校が統一的に使えるサービスみたいなのを国が主導で提供したりできないのかなあ、とか考えるのはITエンジニアのさが……(´・ω・`)

「教師歴何十年のベテラン教師がブラック校則改める気ない」
これは結構よく聞く問題で、なんでか知らないが女子学生が登下校でスカートの下に防寒着を履くと怒るとか、暖かくて安いコートなんかいくらでもあるこの時代に学校指定のぺらっぺらのコート以外での通学を認めないとか、Twitterを見るだけでいっくらでも出てくると思う。そもそも教員というのは一般企業に勤めたことがある人はかなり少ないはずで、ちょっと浮世離れした存在になっているのでは、と思ったりもする。教員免許って自動車免許みたいに更新必要ないよね……??あった方がよかったりしない……??(´・ω・`)

「授業だけでもいっぱいいっぱいなのに部活まで手が回るわけがない」
部活動の顧問、べつにお手当ついたりするわけじゃない、んだろうか??正直、やりたくないって思ってしまいそう。とくに、高校野球とかって正直どうやったって私立か昔からの強豪校が勝つもんなのに……とは思ってしまうのだけれど、部活動に一生懸命取り組むなんて学生の特権で、かけがえのない経験を得られることもあると思っている。それを提供させられる教師が無償で労働させられているのでなければなおよいのだけれど……(´・ω・`)
部活動の内容によっては命に係わることもあるし、実際部活動で学生と教諭がなくなってしまった事故もある。

人が死んでるのに無罪主張って……とは思ってしまうのだけれど、日々の業務に加えて部活動のイベントなど手が回らないこともあったりするのだろうか、いや、許されることじゃないとは思うけれど。あとたまに、部活動で顧問の叱咤を苦痛に自殺してしまう学生のニュースが出たりする。そういうのは大抵教師は開き直ってたりするのだけれど、遺族の気持ちはどうなるんだ、とか思ってしまう。いじめへの対応とかも結局は同じところに行きつくんじゃないだろうか。

ちなみに、「そもそも教員が精神的においつめられていてそれどころではない」なんて事例もあったりするらしい。恐ろしい話だ。

先生が睡眠も十分とって、元気な状態で子どもたちと接することができる状態こそ、「子どものため」には必要だ。つまり、「子どものため」にも「教職員の健康のため」を重視する必要がある。この事実を、1年目の先生の若すぎる死から、教育委員会も、校長も、文科省も、重く重く捉えてほしい。

https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/cbab314cfc7178306bdf3cd1759ad8bba1f24829

精神的に追い詰められている教員から何を学べるというのだろうか。「教員にだけはなっていはいけない」とかじゃあないの??
本来教員って素晴らしい職業なはずなのに、「定額働かせ放題」でめちゃくちゃ過酷なんじゃ子どもに目指せって言えない。将来の夢は学校の先生です、と言われても大変そうだからやめといた方が、なんて言いたくなってしまったりもするだろう。

子どもから慕われる教員の皆様に、どうか正当な報酬が行き渡るような世の中になってほしいし、教員を目指すと決めた人を素直に応援できるような世の中になってほしいと切に願っている。

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