カロリー計算をやめた

人と会うたびにあすけんの女に支配され、fitbitに管理された生活を送っていることを話していたのだが、数日前からカロリー計算をやめている。今はあすけんに登録していないし、fitbitも前までは逐一消費カロリーや歩数をチェックしていたが、だいぶ気にしなくなった。

先月末は消費カロリーと摂取カロリーを、毎日お小遣いアプリとエクセルにその差を記録していたほどガチガチに計算していたのだが、数日前にふと「あすけんからもfitbitからも解放されたい。あすけん入力するのやめたいし、fitbitも外してしまいたい」と思った。そんなときちょうどカロリー計算なんてやめれば?的なダイエット記事を目にして、じゃあやめればいいと思い今に至る。

カロリー計算をクソ真面目にやってたときは、毎日毎日人と会う日以外は消費カロリーが摂取カロリーを上回るようにとにかく必死だった。食べ物を選ぶときにあすけんに入力してより良いスコアになるものを選んでいたり、今日は残りこれだけカロリー摂っていいからお菓子を食べようとか、今日は食べすぎたから消費カロリー稼がなきゃとか、とにかくめちゃくちゃ数字の呪縛に囚われていた。何か食べるときはあすけんに入力してからじゃないと食べられなかったし、外食するときは事前にカロリーと栄養成分表示を確認してからじゃないと食べられなかった。

そしてこうなると基本的に一日の献立がガチガチに決まっているので、突発的に人からお菓子をもらったり食事の予定が入ると、嬉しいはずなのに頭の片隅で「カロリーが…………」と思ってしまうのだ。こういう予定外の食事を楽しみきれないのってカロリー計算中毒者あるあるじゃないですか?こういう時に、何を食べたいかではなく、何を食べれば一日のカロリーの範囲内に収まるだろうかという気持ちで食べ物を選んでしまっていた。

あと毎日消費>摂取になるように頑張っているので、計画的に暴食日を作らないとやっていられなかった。人と会う日とか現場がある日は暴食OKな日で、今日が終わってしまったら次いつ好きなものを食べられるかわからないからという理由で食べ物を詰め込んでいた。お腹が空いていなくてもとにかく詰め込んだ。

今お腹が空いているのか、もう食べたくないのか、何が食べたいのかという体の感覚を無視して、カロリーだけで食べるものを決めていた。毎日豚汁を食べるのも、外食はなるべくサブウェイにするのも、おいしいから別に苦ではないし、これからも続けていくけど、数字に囚われることには疲れたし、文字にしてみるとちょっと病んでたと思う。


一生懸命カロリーを計算していたが、実は栄養成分表示には20%までの誤差が許されるのである。そして消費カロリーもあくまでおおよその目安でしかない。この端末が表示する数字が正しいかは確かめようがない。とはいえどちらの数字も全くのデタラメと言うつもりはないが、目安でしかないおおざっぱな数字に固執する必要があるのだろうかと思った。

カロリー計算は全くいらないとは全く思わない。カロリー計算をし始めると、自分の認識と実際のカロリーにはだいぶ乖離があり、自分の感覚のガバガバさがわかるので、現状把握にはすごく役立つ。あと糖質が多いのはどんな食べ物か、タンパク質が多いのは、脂質が多いのはというのが頭に叩き込まれ感覚でわかるようになる。特に脂質が多い食べ物はぱっと見でわかりにくいことが多いので(サラダのドレッシングとか洋菓子とか)、そのへんを意識できるようになるのは重要だと思う。

でもある程度この感覚が身についてしまったら、カロリー計算をいちいちしなくても適正範囲に収まるような行動ができるので、カロリー計算を手放していい。現代において「数字」ってある種ドラッグのような依存性があるので、数字を基準に判断を下す生活はほどほどなラインで手放した方が健康的なのではないかと思った。カロリー計算にご執心だった期間も悪いとは思っていなくて、この生活を続けた結果野菜を全く摂らない食事が立て続くと落ち着かない体になった。3食のうち2食はしっかり野菜摂りたい。

そんなこんなでカロリー計算をやめて数日が経ったが、そこまで食生活が変わったわけではないが、数字ではなく自分の意思や空腹度合いを考えて選ぶようになったので、気持ちの軽さがだいぶ違うし、食事がすごく楽しい。スイーツも美味しいからもう一個食べちゃお!って食べてしまったりするけど、でもこれは食を楽しみたいのであって、普段我慢しているストレスを発散しているわけじゃない。とはいえ、まだカロリー計算をギチギチにやっていた頃の感覚が完全に抜けたわけじゃないけど、でも徐々に自由を獲得し直している手応えはある。あと今のところ右肩下がりにはなっている。

これはダイエットの「本質」なんだけど、ダイエットにおいて大事なことってたった一つで、早くたくさん痩せようとしないこと。短期間で結果を求める人は挫折するし、一時的に成功してもその生活を続けられなくて結局リバウンドしちゃう。今ある脂肪は年単位で繰り返してきた生活習慣の結果蓄積されたものだから、それが1ヶ月や2ヶ月で消えるわけがない。でも人間は結果を焦ってしまうし、数字が微動だにしなくても長い目で見ればきっと変わると信じて続けるのが1番難しいんだけど。

というわけで2023年も引き続き健康的にダイエットに邁進していきます。

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