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田んぼの哲学|草払いの意味と自然との共存

前回は、初めての米作りの種まきについてお話ししました。今回は、種まきの前と後の作業について、特に水と草との関わりについて深掘りしてみたいと思います。


種まきの準備:水路整備

種をまく前に、まず行うべき作業が水路の整備です。田んぼに水を引くための水路は、土や石が詰まってしまうと水がスムーズに流れず、米作りに大きな影響を与えます。


水路の整備を通して、私は「水」が米作りにおいていかに重要かということを改めて実感しました。


水がないと稲は育ちません。しかし、水が多すぎてもいけません。水管理は、米作りの成功を左右する重要な要素なのです。

米づくりをした田んぼ

水田と砂漠:水と人間の関わり

水路の整備を通して、私は古代文明の興亡についても考えさせられました。古代文明は、灌漑農業によって一時的に繁栄しましたが、その一方で環境への負荷を増大させ、最終的には砂漠化してしまったと言われています。


水は生命の源ですが、使い方を誤れば、逆に命を奪う存在にもなり得るのです。

草との共存:草払いの意義

種まき後、次の大きな作業は「草払い」です。田んぼには様々な種類の草が生えてきます。
これらの草は、稲の生育を妨げるため、定期的に取り除く必要があります。

私は、草払いを単なる作業ではなく、自然と共存するための大切な行為だと考えています。草は、単なる雑草ではなく、生態系の一部であり、昆虫の住処となったり、土壌の保水力を高めたりする役割も担っています。


草払いで使うエンジン式の草刈り機

そのため、私は「草刈り」ではなく「草払い」という言葉を使っています。「払う」という言葉には、神に祈って、邪気を払うという意味があります。日本人は古来より、自然を神として崇め、自然と共存することを大切にしてきました。

草払いの楽しさを伝える
草払いは、体力的にも精神的にも大変な作業ですが、私は草払いの楽しさを多くの人に伝えたいと思っています。


そこで、11月23日に草払いのイベントを開催することにしました。このイベントを通して、多くの人たちが草払いの楽しさを知り、自然との共存について考えてくれることを願っています。



私は、初めての米作りを通して、水と草の大切さを学びました。水は生命の源であり、草は自然の一部です。これらのことを踏まえ、これからも自然と共存できるような米づくりを目指していきます。


水をはった田んぼに山影が写る

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