東北縦断地獄旅3日目①
田舎者というのは東京に憧れを持つらしいが、自分はそんな風には全く思えない。
人も建物も密集していて、それぞれがせかせかしていて、いるだけで息苦しいと思ってしまう。
ただ、旅というのはまた不思議なもので今はその息苦しさも味わい深い。
都会のお世辞にも綺麗とは言えない空気を吸って東京の街に飛び出していこうと思う。
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起きたら昼だった休日というのはその瞬間から憂鬱だ。
これが旅先となればさらに凹む。
眠い目をこすりながら目をやった先の時計の時針は1番上のすぐ手前を指す頃でかなり焦った。
せっかく東京に来て昼まで寝るなんてこんなに罪深いことは無い。
ただこうなってしまえば仕方ない。
慌てて着替え、カバンを手に既にもぬけの殻とも言えそうなぐらい誰もいなくなったゲストハウスから飛び出した。
私はなかなかの変人だと言うのはこの旅をしている時点でなんとなくご理解頂けていると思うが、そういう性格上、東京デ〇ズニーランドみたいな定番の場所には行かないと先に断っておく。
今日は特にマニアックなところにばかり遊びに出てみようと思う。
まず最初に選んだ場所は鶴見線国道駅だ。
古くからある高架駅で、昼でも光が差すことなく、暗い、不気味な空気を含んでいるような気がする。
開業は1930年で、その当時の姿を留めているという当駅は眩い首都圏の影でずっとそこに鎮座し続けている。
戦争も乗り越えた歴史があり、機銃掃射の痕跡がリアルに残されている。
どこか死んだ空気を感じるこの駅とそのすぐ外に交通量が多く、賑わいを見せる第一京浜がすごく強烈な対比になっていて不気味ですぐにでも抜け出したいのに不思議と引きつける魅力を持っている感じがする。
また来た時は立ち寄りたい駅だと思うが、ここは誰かと来ると言うより一人で来たい。
静かにこの場所を味わいつくしたい。
次に足を運んだのは鶴見中継所である。
年始と言えば箱根駅伝、あれを通してずっと見る人がいるのかとこの前友達に言われたが残念、反例はこの俺だ。
往路の中継所には石像が建てられている。
「明日へ走る」と言うタイトルがつけられ、ここまで走ってきた選手が次の選手へ襷を繋ぐシーンが象られている。
佐藤悠基選手の「空前絶後の区間新記録」はここで生まれたのかと思うとテンションが上がって仕方ない。
近年だとその記録を破った中央大吉居選手や学生連合で強烈な存在感を放った新田選手もここを目指して走ってきたということだ。
今年の1区で飛び出す選手が現れるのか楽しみだ。
歩道橋を渡って反対側は復路の中継所だ。
ここでは毎年繰り上げスタートをめぐり壮絶なシーンが演出される。
中継所手前で無情の繰り上げスタートとなってしまうこともある一方で、転倒しながらも繰り上げまで残り時間0秒というギリギリのタイミングで襷が繋がったという2012年の神奈川大学には全国のお茶の間が絶叫したに違いない。
順位争いももちろん面白いが、それ以上に仲間が繋いできた襷を絶対にゴールまで繋ぎ切りたいという思いがどのチームもいっそう強くなるこの中継所が箱根駅伝の魅力の一つだと思う。
次の箱根は第100回の記念すべき大会、果たしてどんなドラマが待っているだろうか?
随分と語りすぎてしまったので次に行こうと思うが、これ以上書くと読者の方々に飽きられそうなので今回はここで締めたい。
次回は東京都内に戻り、またしてもマニアックな場所を遊んでいきたいと思う。
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かなり時間が経ってしまいましたが、ようやく3日目の記事かけました!!
…まだ3日目終わった訳じゃないですが。
ついつい箱根駅伝オタクが解放されてしまいましたが、皆さん箱根駅伝ってやっぱりとりあえず適当に垂れ流しておいて大事なシーンだけ見るというのが普通なんでしょうか?
私は箱根駅伝が開催される2日間はひたすら画面に釘付けで、ずっと見ているので家族には嫌な顔をされますがそれぐらい箱根駅伝大好きなんです!!
今までは「かっこいいお兄さん達」が走っているイメージでしたが、いつの間にか選手たちが同世代になっていて、少しずつ箱根駅伝を見る目線も変わってきたような気がします。
そんなことも感じながら鶴見を見てきましたが、久しぶりの東京はやっぱり楽しい場所だなあと思わされます。
尤もここに住むかと言われたら即座にNOと言い切るんですけど遊びに行くにはいい場所だと思います。
いい意味で雑多で、それぞれの街に強烈な個性があって、表と裏がはっきりしている東京というのはなかなか面白い場所です。
次回は私が東京でもっとも行ってみたかった場所に行ってみます!!
またしてもテンションが上がってますので長々と書いてしまいそうですが、ぜひお付き合いください!!
ここまで読んでいただきありがとうございました!!
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