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 【22回目トレース+考察】コロコロ5656の誕生秘話

22回目のトレース+考察の題材は、掃除用具「コロコロ5656」。
床に落ちているゴミや、服のほこりや毛を取ったり、色々な場面で活躍してくれています。

今では一家にひとつは置いてあるコロコロですが、このサイトものすごーく可愛すぎるというのをお伝えしたい!笑

個人的にまるまるしたものに惹かれる性質みたいで、思い返すと小さい時に丸い石やダンゴムシ、丸い花の種など謎の収集癖があったことを思い出しました。この事については、また今度考察していきたいなと思います笑

そんな事はさておき、Webサイトがとても可愛らしく、コロコロの形を素直にデザインに表現している所に魅了され、トレースと考察をしてみました。

考察をしていくうちに、コロコロの意外な誕生秘話が印象的だったので、一緒にご紹介したいと思います。

コロコロ5656のWebサイトはこちら

出典元:コロコロ5656
見本画像出典元:コロコロ5656
【22回目】デザイントレース+考察

コロコロは技術とアイデアの融合によるアイデア商品

親会社である日東電工株式会社(Nitto)は、家庭用製品の製造販売を目的として新商品を開発するプロジェクトチームを立ち上げ、1975年(昭和50年)には、その組織を独立させて「株式会社ニトムズ」という新会社にした。

二トムズの使命は、粘着素材を使用した新しいヒット商品を開発することでした。

新製品開発、販売したものの…問題発覚!?

新製品開発に向けて月100件を目標に、たくさんのアイデア出しを行い努力の末に開発・販売されたのが商品名「ゴキ逮捕!」でした。

「ゴキ逮捕!」画像出典元:CBC web

コマーシャルや広告を大々的にですが、まさかの問題発覚!!!

「ゴキブリの逃げ足が早すぎて簡単に捕まえることができない^^;」
「壁や家具のすき間に入ってしまったら、手も足も出ない💦」

この問題が発生してから、売れ行きは上がらず在庫がたくさん余ってしまったそうです。

女性社員の行動から生まれた、まさに発想の転換!!

会社の倉庫に在庫の山が積み上がり、ある日、売れ残り品の整理をしようと倉庫にいた開発スタッフは、その倉庫で不思議な光景を目にした。

ひとりの女性社員が、粘着テープを丸めて服についた小さなゴミを取っていたのです。

「動いているものはムリだけど、動かないごみや埃なら…いける?こ、こ、これだーーーーー!!!」(※会話は想像ですwww)

この発想の転換から開発チームが動き出し、新しい掃除道具として再開発を始めたそうです。

「コロコロ」名前の由来

1983年(昭和58年)に完成した粘着カーペットクリーナーは、発売と同時に人気商品になったそうで、多く人が「あの“コロコロするもの”がほしい」と買い求めてきたため、2年後には商品名を「コロコロ」として商標登録した。日本で生まれた画期的な掃除用商品「コロコロ」の誕生だった。

2022年度のグッドデザイン賞に受賞

2022年度のグッドデザイン賞に受賞されたコロコロ。

【審査員の評価コメント】
掃除用具は一般的に、目につかない場所や収納に隠しておいて、掃除をする際に出してきて使用することが多い。このわざわざ出してくるということが掃除を面倒にするハードルの一つになっていると感じる。シンプルで洗練されたデザインに改良されたこの粘着クリーナーは、生活の中に置いておくことで、汚れに気がついたら気軽にすぐに使うことができる。掃除をより身近なものへと変え、ポジティブな行為を促す粘着クリーナーとして評価された。ヒンジなどがついていないスライド式のケースは割れや破損などにも強く、置き方も安定感のある横置き、フットプリントの少ない縦置きと様々な場所で違和感なく置いておけることにも配慮されている。

引用元:グッドデザイン賞[粘着クリーナー [COLOCOLO5656]]

終わりに

今回のトレースと考察では、ロゴも一緒にトレースをしました。
トレースをしてみて、ぱっと見簡単そうなロゴですが、角丸の調整が細かくて些細な部分にこだわりをもつことの大切さを認識しました。

トレースをしながら、
「この角丸がもうちょっと弱かったらどうなるんだ?」とか
「太さ変えると印象変わるかな?」など、
ただトレースをするのではなく、製作側の意図を汲み取るようなトレースをしていくとシンプルなデザインでも、学びの多い楽しいトレースになるのかなと思います。


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