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「島で働きませんか」と誘われた理由に秘められた雇用者の本音。

先日、約15年来の知り合いの方に「島で働きませんか?」とお誘いを受けた。

その方は複数のビジネスを展開されており、来年くらいに新たに生まれ故郷の島で事業を始める予定だと言う。

お声かけいただいたのは、そもそも長年にわたる付き合いがあり、お互いの人間性について、それなりに知っていることが大前提。また、わたしが、ほぼ在宅で仕事をしており、二拠点生活をしていることもご存じゆえに、「興味があればいかがですか」というお話だった。

ただ、「もう一つ特別な理由がある」と言われた。それは、田舎出身であるがゆえに島暮らしを美化せず、小さなコミュニティーで暮らす意味をわかっているからというものだった。

その知り合いの方の故郷の島は、移住者に対する手厚いサポートがあるため、それなりに人気があるらしい。けれど、ほとんどの地域に共通しているように、大体2~3年経つと出て行かれてしまうのだとか。

わたしは「1年くらいでかまいません」と言われているが、あこがれだけを抱いていきなり島暮らしをしたいと目を輝かせている人より、正直なところ、「田舎で暮らすデメリットをきちんと想定できている人のほうがありがたい」のだそう。

たしかにわたしは田舎出身ゆえに、小さな島で暮らす生活のイメージは、大体できている。ただ、それぞれ地域の特性があるため、必ずしも頭のなかで思い描いている通りであるとは限らないが。

「地元の人を雇う手ももちろんあるけれど、それもそれでいろいろとね」という思いも聞かれた。近ければ近いなりに起こり得る問題を、回避したい気持ちがあるのだろう。

若かりしころ、この島の界隈で暮らした経験を持つ友人にどんな感じだったかたずねてみたところ、「1年が限界だね(笑)」との返事が返ってきた。友よ、想定内の答えをありがとう。

また、田舎暮らしに憧れていたり、フットワークが軽かったりする友人に話すと、「めっちゃええやん!」「自分が行きたいくらいやわ」と言われ、その話もっと詳しく聞かせてもらおうかとばかりに、いろいろな質問を受けた。

でも、実際に暮らすとなると、いろいろありますよね。考えすぎて頭でっかちになっていたら、何も始まらないけれど。さて、わたしはこの話を受けるのか、それとも受けないのか。現在、思案中です。

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