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07 ギターの楽しみ方実践編4 コンクール・オーディション

オーディション・コンクール参戦

人前演奏に慣れてくると、アマチュア同士誉めあうだけの練習会に飽き足らなくなってきます。
承認欲求がもっと満たされたくなるんです。
人間の欲求ってエスカレートしちゃうんですねえ。
このレベルになったら、コンクールが視野に入ってきます。

プロ活動している若者とコンクールの意義について話し合ったことがあります。
彼の意見はこうでした。

1、競うことで自身の音楽を深める
2、演奏や自分が評価される
3、知名度を上げる
4、同族の仲間と繋がれる

コンクールにはかなりエネルギーを使いますから、若いころは頑張っても、ある時点で納得してプロ活動を始めたら、二度とコンクールに近づかないのが常識です。演奏活動の方が大事ですから。

人生を棒に振らないため(かどうかわかりませんが)、年齢制限が設けられているコンクールもあります。

でも、大人はコンクールを楽しみととらえて、出来るなら何歳になってもチャレンジしていいと思います。
だって我らには残り時間がすくないのですから、やりたいことはやりましょう!(笑)

予選は音源・動画審査

コロナ禍で人が集まれなかった期間、1次審査2次審査ともに音源や動画で審査されるコンクールもありました。

人前であがって実力が発揮しにくい方にはチャンス到来だとおもいました。
納得いくまで何回でも取り直しできますから。

私も片麻痺のギタリストとのデュオ動画でメルカリギターオーディションに参加しました。
入選はしませんでしたが、メルカリ特別賞をいただきました。
ご褒美にちゃんとしたミニドキュメンタリーも撮影してもらい、我々のいい記念になりました。

本選

予選を通過したら本選。
これはステージで弾くしかない。だれも助けてくれない過酷なリング。
戦う相手はただ一人、自分です。

メンタルも技術も、今までとは違うレベルが求められます。

アマチュアのためのコンクールは、上手な人が上位を独占しないように、どんな小さなコンクールでも、一度優勝した人は二度と参加できない決まりになっているものが多いです。

アマチュアコンクールの中には、参加者全員が賞状もらえるとか、入賞者には野菜果物などの賞がついてるものもあります。
待ち時間に仲間との交流を深められたり、ちょっとお祭りみたいでかなり楽しいイベントです。

しかし、アマチュア仕様ではない、若者たちの登竜門的ガチコンクールは参加者のレベルがぐっと上がるので、様相は全然違います。
控室では、感じた事のないビリビリした空気に正直ビビりました。
子供のころからジュニアコンクールで実力を積み上げてきた本物のアスリート達の戦いの場なので、私はすごく場違いな感じを受けました。
でも、身の引き締まるような空気はいいものでした。

私がどういう意識でコンクールに参加しているかというと、
・立派なステージで演奏できる晴れ舞台と思えば参加費は安いものだ。
・入選しなくても、参加料はまわりまわって若手や組織を潤し、ギター界に貢献できるのですから、全然無駄じゃない。

無敵のおばちゃんですから、こんなところでしょうか。

プロ仕様コンクールでも、入選から漏れた中高年向けの賞を用意してくれているところもあります。
スペインギターコンクールで、今年もらったマドゥーラ賞のことです!(笑)

このレベルのコンクールで入選するのは、普通に考えたら不可能だけど、
それでも可能性は0パーセントじゃないですから。
こういう遊びって夢があって、楽しくないですか?
私は楽しいです。

フロー・ゾーン

始めて優勝したコンクールの本番中に、生まれて初めての不思議体験をしました。
間違えそうになっても回避できるくらい時間がスローになったのです。
ちょっと説明しがたいのですが、たぶん運動選手などがよくいう、「ゾーン体験」なのではないかと思っています。
ゾーンとは←クリック 詳しくはまた別のページで。

コンクールはなんの役にたつ?

私はなんでも中途半端で、今まで一等賞をとったことがない人生でした。
こんな私でもやればできるんだとわかったのはすごい体験でした。
もっと早く味わいたかったけど、大人になってからでも遅くないです。
小さなアマチュアコンクールでも、優勝もらって、とっても気分がよかったです。
入賞できなくても、毎回コンクールでは得るものがあります。
他の方の演奏を食い入るように見て、次はもっと○○に気を付けようとか、具体的に作戦が立てられます。

実際のところ、私にとってのコンクールのメリットは、

・公式記録なので、プロフィールに書ける
・人前でプレゼンテーションをする度胸がすわる
・本当の集中とはどういうものかがわかる

特許チャレンジ中、画期的なアイデアを思いついた時に似たようなぐにゃりとした感覚がありました。
本物の集中がコンクールで鍛えられたのかもしれません。

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