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東大生の頭の使い方「アカデミックマインド」を紹介!


皆さんこんにちは!
ドラゴン桜塾塾長の永田耕作です。 

今回は「アカデミックマインド」をテーマにお話ししたいと思います!
 
…と言われても、正直よくわからない、という人も多いですよね。
 
それもそのはず。この「アカデミックマインド」とは、僕たち東大生集団の会社カルペ・ディエムが、色んな学校で講義をやらせていただくときのパッケージの一つとして作っているものなのです。
 
今回は、まずこの「アカデミックマインド」がどのようなものなのかについて最初に説明してから、詳しい内容や具体例の方に入っていこうと思います! 

 

・アカデミックマインドとは何か? 

アカデミックマインドとは、日常生活の中のさまざまな物事に対して、
 
①自分で問いを立て
②問いに仮説を立て
③仮説を検証する
 
という3つのステップを行う考え方のことを指します。
 
「アカデミック」という言葉は「学究的、学術的な」という意味です。そのため「アカデミックマインド」は、日常にありふれているささいな出来事から学術的な考え方を身につけることができる、ということを伝えているものです。
 
東大生はよく周りの方から「もともと勉強が楽しかったからできるようになったのではないか」と言われることがあります。
 
もちろん、天性の才能の持ち主で、最初から勉強をウキウキでやっていたという東大生がいないわけではありません。ですが、中高生時代は勉強が嫌いだった人も、決して少なくはないのです。

では、そんな人たちがどのように東大合格まで到達できたのか。その理由として多く挙げられるのが、「勉強をしているうちに、楽しさや面白さに気づいた」という意見です。
 
勉強とは、「モノを知る」ことだと僕は捉えています。
 
その点でいえば、日常にあるさまざまなモノの仕組みや成り立ちに着目し、それを調べたり話し合ったりして答えを導き出していくアカデミックマインドは、勉強を楽しくする上でとても重要な考え方になるのです!
 
『ドラゴン桜』でも、日常生活にひそむ「なぜ」に目を向けるよう説明しているシーンがありましたね。

いかがでしょうか。このような勉強と生活が結びつく瞬間が、勉強の楽しさや面白さを知るきっかけになるのです。

我々大学生メンバーは、このアカデミックマインドを育成する講座をさまざまな学校で行っています。
 
学校によっては年間20回もの講義やワークショップを行い、中学生、高校生の生徒さんと一緒に「問いを立てる」ことの重要性や、それがいかに勉強に繋がるのかを体感してもらっています。

そんなアカデミックマインド(通称・アカマイ)について、今回は我々のチームの中で一番推進しているマスターの橋本くんから詳しく説明してもらったので、以下でご紹介します!
 

①自分で問いを立てる

まずは、アカデミックマインドの1つ目のステップ、「自分自身で問いを立てる」について説明します。
 
おそらく、普段の皆さんの勉強では「問い」はすでに決められていることが多いと思います。
 
各科目の教科書や参考書でも、「次の問題に答えなさい。」というように問題が提示され、それに対して解き方を考えていく、という流れで勉強を進めることが基本でしょう。
 
しかし、このアカデミックマインドでは、「問題」自体を自分で考えるのです。一体どういうことなのか、塾長である僕の幼少期の例を一つ挙げてみましょう。
 
僕は5歳の頃、近所の公園の風景を見ていて、とある「問い」を立てました。
 
それは、「公園にできた水たまりが、翌日になるとなくなっているのはなぜか?」というものでした。
 
もちろん、この記事を読んで下さっている皆さんは、「そんなの当たり前じゃないか」と思うことでしょう。小学生の理科で学習する、「蒸発」という現象が起こっているだけに過ぎないのですから。
 
しかし、当時5歳の僕にはまるで魔法のように見える現象でした。だからこそ、「なんでだろう?」という問いをたて、父親に聞いたり、父親と一緒にインターネットで調べたりしたのです。
 
そこで学んだ「蒸発」という現象に関しては、エピソード記憶として十何年も経った今でも鮮明に覚えています。自分で立てた問いは、自分の記憶に残りやすいのです。


②問いに仮説を立てる

1つ目のステップである「問い」が立てられたら、次は仮説です。今回は、アカマイマスターの橋本くんが持ってきた「水道に関する問い」を使って、仮説を立てる練習をしてみましょう。

「水道の蛇口のレバーを下げて水を出すタイプより、上げるタイプの方が多いのはなぜ?」

キッチンやお手洗いなど、身の周りにある水道を想像してみてください。
 
レバーを上げるタイプと下げるタイプで言えば、上げて水を出す方が多いと感じませんか?
 
実は、元々はレバーを下げて水を出す方が主流だったのですが、ある理由によって、21世紀になってから上げるタイプが増えているのです。
 
この理由を、仮説を立てて考えてみましょう。

まずとっかかりとして、「下げるタイプには何かデメリットがあるのでは?」という疑問が浮かびますね。
 
そこから一つ考えられるのは、「下げるタイプだと、上からものが落ちてきた時にレバーに当たって、水が出しっぱなしになってしまう」という理由です。

このように、問いを分解していくことがとても重要です。

さらにここで、「上からものが落ちてくるのはどのような時か」という問いを考えてみましょう。
 
すると、「地震」というヒントが思いつくのではないでしょうか。
 
さらに、先ほどの「21世紀になってから」という時期と組み合わせて考えると、1995年に起きた「阪神・淡路大震災」という大きなキーワードが浮かび上がってきます。
 
この震災では、地震の規模の大きさだけでなく、そのあとに広がった火災の影響で大きな被害が生まれたと言われています。
 
地震の影響でものが落下したり天井が崩れ落ちたりして、多くの家屋の水道が流れっぱなしになったことで、一時的な水不足に陥って火災への対処が遅れてしまったのです。
 
この震災での教訓から、レバーを上げるタイプの水道を設置する取り組みが広まりました。 


③仮説を検証する

最後のステップはズバリ「検証」です!
 
自分が立てた仮説が正しいかを確かめるのですが、ここで重要なのが「事実」と「意見」の区別です。
 
仮説検証のためにはデータ(事実)が必要なのですが、どうしてもこれが主観的なもの(意見)と混ざってしまいがちになります。
 
例えば、「東京は人が多い」というのはあくまで意見であり、「東京都には1400万人以上もの人口がいる」ということが事実になります。
 
この2つをきちんと区別することが、正しく仮説を検証することにつながるのです。
 
今回の仮説についても調べてみると、震災での教訓をきっかけに水道のJIS規格が変わり、2000年の3月でレバーを下げる方式が廃止されたことがわかります。
 
このように、水道の蛇口への問いに対して仮説を立てるだけで、さまざまな出来事やその流れを知ることができるのです。
 
問いを立て、仮説を立て、検証する。
 
この3ステップをマスターすれば、あなたもアカデミックマインドが身についたと言えるでしょう! 


・おわりに

今回は、アカマイマスターの橋本くんからの具体例も提示しながら、日常生活から勉強まで幅広く役立つ「アカデミックマインド」のtipsを紹介していきました。

世の中は非常に色々なもので溢れています。このマインドを身につけることで、より皆さんが楽しく、そして前のめりに学べるようになってくれると嬉しいです!

今回のアカマイについての話は、僕が塾長を務めるYouTubeチャンネル「ドラゴン桜塾」でより詳しく説明していますので、ぜひこちらもご覧ください!

今回の記事は、ここまでとなります。
それではまた次回の記事でお会いしましょう!

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