見出し画像

フライパンは絆を作る➀

我が家には私にしか触れられないフライパンがあった。

超変わった創作料理専用のフライパン。


小さくて長方形。

黒い取っ手。

だし巻き卵を作るのにちょうどいいフライパン。


最近は使う必要がなくなったけど、

だいぶお世話になった。


私は小さい頃からいい子ちゃん。

2歳の頃から母親の仕事場だった

日本生命の事務所に一緒に行っていた。

今でも覚えてる。

銀色の大きいドアノブをあけて、

暗い階段のぼる。

狭い暗い通路の横に給湯室とトイレがあって。

その横の大きな部屋が事務所。

所長さんが座ってるとこの後ろ壁には

大きな営業成績表みたいなのがあって、

棒グラフみたいなのと、

名前に赤い紙のお花がついてる人もいる。


朝少しずつ人が増えて、みんなそろった頃、

立って静かに所長さんの話を聴く光景。

今思うと朝礼だよね。

そこの事務員さんが私をよくみてくれた。

顔も名前も覚えてないけど、

すごく毛深い女性で、

金色に近いふわふわで長くて気持ちいい毛が

草原みたいにたくさん生えてる腕をよく覚えている。

いつもその腕の毛を触らせてもらってた。



泣いたりわがままを言ったりすることもなく、

事務所の片隅でおとなしく待ってるような子だったらしい。

母に心配かけないように振舞う。

それが小さいころからの習慣。



小学校でも優等生。

学年目標だった

「明るく 元気に がんばる」を忠実に守り、

いつもにこにこ。先生の話も人の話もしっかり聴く。

道徳の時間が人生の教科書。

宿題もしっかりやる、忘れ物チェックも欠かさない、

10分前集合が基本。

児童会にも立候補して児童会活動もやった。

言われたこと、与えられたことを

全部限界までがんばってるような子だった。

私の辞書には「サボる」という文字はない、

とにかく全部、弱音を吐かずにがんばりぬく、

過呼吸を起こそうが、

体調が悪かろうが、関係ない。

がんばらなきゃなのに、どうして具合悪くなっちゃうの!

って思ってたくらい。



今振り返ると、痛々しい・・・・😅


えーん、よくがんばってきたよぉ😭




いつも笑顔で明るくを心がけてきたから

私の中では人の悪口をいうことや、

文句をいう事、

わがままを言うこと、

怒ること、

落ち込むこと、

イライラすること、

弱音を吐くことはタブーとなっていった。




そんな私が

大泣きしながら

怒りをぶつけずにはいられない相手が現れた。



それは私の元旦那。


そう、私にしか触れられないフライパンで調理していたのは


元旦那なんです。


詳細はまた明日に続きます・・・・・



































この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?