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旅帰りの豪雨と雷雨

土合駅から出発し家路に向かったお盆休みも過ぎた頃。途中群馬県を出る前に赤城ドライブインパーキングエリアで休憩をとり、ついでに夕食も済ますことにした。モツ煮定食は案外美味しく、気分も一新して、「さあ、一気に南下しよう」と家路へ再乗車。
出発してしばらくすると、突然Google マップナビが行き先方向を変更した。私と同乗者の夫と二人とも狐につままれたように一瞬「えっ?」と思ったが、本来なら埼玉通過して南下していくルートだったのに、なぜか宇都宮方面に向かうその誘導に素直に従った。「おかしいよねえ〜」と言いながらも数分で、少しずつ山々が連なる方へ向かっていった。「これじゃあ都会に帰るというより、もっと山深く入っていくみたいだ。おかしいなあ〜」と思っていると、突然バシャバシャと雨が車体を強く打ち付けた。これには二重に驚き、何が起こっているのか二人で唖然としながらさらに先へ進んでいった。すると、みるみるうちに辺りが暗くなり、土砂降りと雷鳴・雷光の連続の中での走行となった。雨はフロントガラスに強く打ち付け前方の視界はほとんどなくなり、わずかに見える車線とナビ頼りに猛スピード進むしかない。なんとも心細くしかもドツボにハマっていくかの如くの道程だった。
まさかの、ここからの走行は、まるで今回の旅路のメインイベントであったかのようだった。しかし、あえて詳しく描写しないでおこう。そうすることで、本来のメインの土合駅への旅行全体がより良い思い出として残るのではないだろうか。

あとで考えたことは、ちょうどパーキングを出たあと、どうやら埼玉県の雷雨警報を避けての迂回だったようだ。けれど、こちら側でもあいにく悪天候への変化は凄まじく、まるで悪運に吸い込まれていくようでもあった。こんな迂回経路を提示したナビマップへ怒りをあらわにしても始まらない。おそらくナビも追いつかない勢いのゲリラ雷雨であったのであろう。ここは何としても、冷静に集中力でなんとかやり過ごすしかないのだ。こういった高速道路での運転はこれまでに経験したことのないほどの危険で緊張感のある体験だった。私にとっては初めてのことで、運転名手の夫も同様だった。途中やっとのことでパーキングを見つけ駐車し安堵の中30分ほど雷雨雷鳴の中休憩した。場所は出流原というところ。みるみるうちにそのエリアは車で埋め尽くされた。

帰る途中、何度も利根川の規模の大きさに感銘を受けた。その広大な川幅は、度重なるこれだけの水量を受け止める、余裕と自然の力強さを示していた。

https://youtu.be/KizUtkjHl2A


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