ゾン100〜ゾンビになるまでにしたい100のこと〜 評論

原作 麻生羽呂
作画 高田康太郎

あらすじ
主人公天道輝(24)は新卒で入社したブラック企業に3年間務めており、心身を疲労していた。そんなある日突然街中がゾンビだらけになってしまう。しかし、天道は「今日から会社に行かなくても良いんだ」と喜び、これまでしたかったのに、してこなかったこと100のことを自分がゾンビになってしまう前に実行していく。

感想
普段私たちは「将来の為」という言葉に逃げ、今を犠牲にしがちだ。しかし、その生き方は本当に正しいのかとアンチテーゼを投げかけている漫画である。
かつての哲学者アリストテレスは「エネルゲイア的行為」をとるべきだと説いた。エネルゲイア的行為とは、「将来の目的を度外視し、今この瞬間に集中する行為」のことである。そんな大昔の人だってそう説いていたのである。
将来、何が起こるかなんて誰にも分からない。大企業に努めていたってクビになるかもしれないし、この漫画のように周りが急にゾンビだらけになることだってあるかもしれない。そんな時に、「あーあれやっとけば良かった」と後悔するくらいなら、今この瞬間にやろう、そんな風に「考え方を変えてくれる」漫画がこの『ゾン100〜ゾンビになるまでにしたい100のこと』である。ぜひ一読して観て下さい。

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