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ミスチル投稿のきっかけ~『100日後に死ぬワニ』を見て~

※※2020/4/11更新 
過去に書いていた記事をリライトしました。

『100日後に死ぬワニ』を知ったきっかけ

Twitterで話題になってます。

漫画家のきくちゆうき先生さんの『100日後に死ぬワニ』です。

僕も始まった当初の3日目ぐらいからTwitterで流れてきたので、100日目までどうなるのか気になって見てました。単純に絵がかわいいです。動物たちの。

作品の内容など、きくちゆうきさんのTwitterをたどっていただければと思います。

↑↑↑「1日目」(残り99日)

漫画や小説を投稿して成功する例は過去にもあったと思いますが、4コマ漫画を100日という期限を設けてこれだけ話題になった作品はないと思います。

書籍化や映画化も決定しています。
4コマ漫画で読みやすいし、絵本にもなるだろうなとは思ってました。


ワニくんの結末、100日目に至ってからさまざまな情報が解禁されてから、酸いも甘いも何かと話題になりましたが、、
僕は純粋に100日続けることがすごいなと思いました。

継続することは難しい

連続で投稿するというのは本当に大変です。始めのほうは話題になりやすいし、投稿する人も「よし!やるぞ!」という気持ちがあって、投稿を続けていくにつれてフォロワーも増えて、次はどんなものを作ろうかと創作意欲が湧いてきます。それを「100日」という期限を決めて、実行する。

僕はYoutubeをよく見ます。ユーチューバーの中には「これから何時に毎日投稿します」とか「これからは投稿頻度を増やします」と宣言している人がいます。でもこれは自分の宣言であって、ファンであればそれは嬉しいことであっても、興味のない人にとっては「へー」「勝手にやれば」で終わることもあります。それが本当に話題になるかどうか、配信者にとっても視聴者にとっても分からないし、やってみなければ分かりません。中には「箸にも棒にもかからず途中で挫折した」そんなのことは何事でもよく聞く話なのではないでしょうか。

自分が宣言したことを特段の理由がない限り最後までやり切る。宣言するのは誰にでもできるけど、それを完遂するのは簡単にできることではありません。

SNSで反響呼ぶ『100日後に死ぬワニ』作者の素顔…「ラストは決まってる」
https://www.oricon.co.jp/special/54184/

きくちさんの場合、このインタビューでは「ラストは決まっている」とおっしゃっていますが、おそらく最初から決まっていたのだと思います。(取材の時期から「100日の中の3分1が終わった時点ではラストは決まっている」という表現になっていますが)

「ワニくん」ときくちさんの関係

僕が『100日後に死ぬワニ』を初めて読んだのは3日目のコマです。そこで、あるインタビュー記事を読んでからきくちさんのプロフィールについて知りました。

0歳…1986年に生み落とされる。

4歳…幼稚園では~略~友達と遊ぶ時はドラゴンボールごっこをして遊ぶ。仲の良い友達が悟空役。悟空にはなれなかったちくしょう。

15歳…中学校。~略~仲の良い友達と2人で自転車に乗ってプリクラを撮りに行こう〜ってノリノリで自転車漕いでデパートのゲーセンに向かっていたらバイクに乗ったやつに絡まれる。まさに地獄。

20歳、悟空であり、一緒にプリクラ撮りに行ったりした友達が事故に遭い亡くなる。
めちゃくちゃ泣く。
数ヶ月落ち込む。
ある時、何か出来ないかと思い、絵をまた描き始めた。
                 
きくちゆうきさんプロフィール https://studio-kikuchi.com/about/より引用

プロフィールの中にあるご友人の事が掲載されていました。結末を読んだ人は分かると思います。この『100日後に死ぬワニ』という作品はフィクションですが、この出来事は少なくとも、この『100日後に死ぬワニ』という作品のどこかに反映されているのではないでしょうか。全くのゼロから作ったフィクションではなく、きくちさんの記憶にあるものを作品として残したかったのではないでしょうか。

『ずーっとずっとだいすきだよ』

「死」や「いのち」を描いた作品はたくさんあります。近年では絵本にもそうしたものをテーマにした作品が多くあり、「人の死」「動物の死」など身近な人や大切にしていたものがなくなる悲しみは計り知れないものがあります。

僕は動物を飼っています。そして、子どもの頃に読み聞かせてもらった絵本があります。それは『ずーっとずっとだいすきだよ』という本です。

この本は犬のエルフィーと男の子の話です。

二人はずっと一緒に仲良く過ごしていました。でも、犬のほうは男の子よりも早く大きくなって、早く年老いていきます。毎日一緒に遊んだりして、毎晩男の子は犬に「ずーっとだいすきだよ」という言葉を犬に言いながら一緒に寝ます。そして、ある朝エルフィーは死んでしまいます。家族や男の子は悲しくなりましたが、男の子はいくらか悲しくなくて、いくらか楽な気持ちでした。それはずっと「ずーっとだいすきだよ」という言葉を毎日エルフィーにかけていたからです。

この物語の家族のように、大切な存在のことを「だいすき」だと想いはあっても、それを言葉で伝えられる人は多くはいないと思います。でも、大切な人やものと別れてしまうときはいつか来るわけで、この男の子のように、生きている間に大切な人へしっかりと「だいすき」と言葉で伝えられるようにしよう、子どもの頃に読み聞かせてもらったときはあまり感じませんでしたが、大人になってそれを痛いほど実感しています。


●曲紹介

人の死やものについての作品はそれだけでは終わりません。そこには残された自分がいます。

『100日後に死ぬワニ』の作者でもあるきくちさんが、あるインタビューの中で「いなくなった人もいるけど、残された人もいる」「残された側はそこからどう気持ちを切り替えていくのか、どう前に進んでいくかが大事」だとおっしゃっています。

おそらく『100日後に死ぬワニ』の「0日目」や「後日譚」を描いた本にも、その思いが作品として収録されていると思います。

「前に進む」「新しいスタートを切る」

Mr.Childrenの曲にもそうしたテーマの曲がいくつかあります。自分の人生は続いていく、後悔や葛藤の中でも前に進んでいくというメッセージで、この曲はMr.Childrenが『innocent world』『Tomorrow never knows』『名もなき詩』など爆発的ヒットをして駆け抜けてきた1990年代前半から活動休止をはさんで、活動再開時に出したシングル曲です。Mr.Children自身も次のステージへ進んでいく状況をストレートに表した曲で、歌詞やメロディにも色濃く反映されています。発売から20年以上経っても誰かの背中を押してくれる、勇気をくれる、励ましてくれる応援ソングであり、新生活や新しいスタートを切るこの4月にはぴったりな曲です。

Mr.Children『終わりなき旅』↓↓

ミスチルはあんまり知らないけど、この曲は知ってるって人は多いんじゃないでしょうか。僕も何度かこの曲の歌詞に勇気をもらってる一人です。


もちろんこのMVもおすすめなのですが、僕は2017年に行われたミスチルの25周年を冠したツアーである『Mr.Children DOME & STADIUM TOUR 2017 Thanksgiving 25』の『終わりなき旅』が一番好きです。

ライブツアーでもよく披露される曲で、Mr.Childrenのメンバーも大切にしている曲であるというのが演奏や曲順からも分かります。デビューから25周年経ってからも進化し続けるミスチルのパワーをこの曲を聴いて感じ、僕は現地でも体感しました。僕はこのサンギビ(Thanksgivingの略)ツアーの『終わりなき旅』がミスチルの熱がこもったベストアクトだと思います。

自分は何回も聴いてるし、お客さんも聴いてるし、それ以上にバンドのメンバーが一番聴いていると思いますが、それでもなお、これからも前に進んでいくという熱い気持ちが伝わってくるし、最後に演奏された曲でありながらもライブが終わった喪失感よりも高揚感があったのを今でも鮮明に覚えています。

この曲はもともと7分を超える長い曲です。それは歌詞があるメロディの部分が長いのもありますが、イントロとアウトロが長いこともあります。


このサンギビツアーの『終わりなき旅』で特におすすめなシーンは、アウトロの部分です。

大サビが終わって、桜井さんのギターとシャウトとともに曲は一旦止まり、桜井さんのギターの余韻、お客さんの歓声と雨の音に包まれます。そこからカメラは4人のワンショットがそれぞれ映って、またドラムのJENさんのきっかけからアウトロが始まります。

アウトロ終盤の4人がドラムの前に集まって演奏する部分がめっちゃアツイ。いろんなライブでもこの4人がドラムに集まるパフォーマンスはありますが、特にこのサンギビツアーでは4人の気持ちの高ぶりや会場の盛り上がりが画面越しでも伝わってきます。

観てない人はぜひこの部分は観てほしいです。

●まとめ

きくちゆうきさんの『100日後に死ぬワニ』からMr.Childrenの『終わりなき旅』までを紹介しました。

悲しいことや苦しいことばかりだけを考えすぎても生きていけないし、そんなことばかりではありません。はじめは悲しくて苦しくても次のステージに進んでいかないといけませんし、その転機がきっと来ます。

きくちさんは先ほどのインタビューの中でも次回作の構想があることにも言及されていたし、Mr.Childrenの桜井さんは、このサンギビのツアーの『終わりなき旅』のMCで「デビューしてから25年間の感謝を伝えたくて今日たくさんの曲を、たくさんの過去の曲を歌ってきたけど、最後の最後は過去だけじゃなくて、みんなにとっても僕らにとってもただ未来だけを見据えてこの曲を熊本の夜空に響かせたい」と言っています。

「前に進んでいく」

僕が『終わりなき旅』で一番それを感じる歌詞を最後に引用して、この記事を締めたいと思います。

読んでいただきありがとうございました。


息を切らしてさ 駆け抜けた道を
振り返りはしないのさ
ただ未来へと 夢を乗せて
                   Mr.Children『終わりなき旅』より

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