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災害の多くは、『設計通りに起きた』結果に過ぎず…人命とコストの天秤

 近年、都市やその近郊での災害が多発している、殊に多くは『水害』である。
 しかし、これらの災害はほとんどが『都市設計』で設計された結果として生じた、まさに『設計通り』の結果に過ぎないのである。
 例えば、都市の排水は『1時間当たり●●ミリの降雨』までに対処するように設計が為されているので、この●●を越える降雨があれば、当然、排水能力を超えて、出水、冠水などは起きるし、設計が誤っていたわけにはならない。
 いくら役所を責めても『設計通りの結果です』としか答えは得られない。
 要は、近年の災害に対する『リスク管理』の『設計思想』が全く異なっているのである。
 例えば、直近の20年間の降雨の最大値を取ったとすれば、50年に一度の豪雨には対処できないことは予め承知の上である。
 なぜ、50年、いや100年にスパンを拡げないのか…答えは容易である。都市設計に必要なコストが上昇するからである。
 必要な工事費と災害による被害とが、天秤にかけられて、コストが優先される。
 ここまでは救うがこれ以上になれば、『犠牲もやむを得ない』から来た当然の帰結であることを忘れてはいけない。
 これは都市設計に限らず、原発設計も同じ思想が徹底されているので、このような『リスク管理』と『設計思想』が改められない限り、一定程度の犠牲や人命ロスは仕方がないのである…嫌ならもっと金を払え・・

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