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高校時代

集団の中にいるのに、孤独感を感じる時がある

こういう感情が募ると、
自尊心と劣等感が同時に押し寄せてきて、
自尊心が勝てば、他人卑下が肥大し、
劣等感が勝てば、自分の価値を見失う

自尊心と劣等感がせめぎ合うと、
他人を馬鹿にするけれど、自己嫌悪であるという「ひねくれた人間」が完成する

そして、ますます馴染めなくて、ますますひねくれる。
泥沼に落ちていく。


登校前、交通事故にあうことを期待したことを思い出す。
周りを後悔させたかった。
誰か自分のために泣いてくれるんじゃないかと思った。


最近読んだ本の冒頭、

さびしさは鳴る。
耳が痛くなるほど高く済んだ鈴の音で鳴り響いて、胸を締めつけるから、せめて周りには聞こえないように、私はプリントを指で千切る。細長く、細長く。紙を裂く耳障りな音は、孤独の音を消してくれる。気怠げに見せてくれたりもするしね。葉緑体?オオカナダモ?ハッ。っていうこのスタンス。あなたたちは微生物をみてはしゃいでいるみたいですけど(苦笑)、私はちょっと遠慮しておく、だってもう高校生だし。ま、あなたたちを横目で見ながらプリントでも千切っていますよ、気だるく。っていうこのスタンス。中高とひねくれにひねくれた人間で、今は少しひねくれているくらいに収まったと思う。

綿谷りさ「蹴りたい背中」

未熟な感情だ。

けれど、どうしようもなく、この主人公がわかる。
この感情をよく味わう。
自己嫌悪に襲われる自分だった。

この主人公は、大人になってどうやってひねくれ度合いを解消したんだろう。

私はどうやって、ここまできたんだろう。

誰かにわかってほしいと思うけど、口に出すことはできない。
私の幼稚で憂鬱な感情が、作品へと昇華することを期待している。

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