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過去の自分と向き合うーHSPの私へー②

さて、前回の記事では、自分が自閉症スペクトラムかつHSP気質であることに気付き、自分と向き合うため、高校生までの過去の自分を思い出していました。

今回は、大学生から現在に至るまでを振り返ってみようと思います。


大学生活は困難ばかり

大学生活のスタートは、もっとも生活の変化が大きく、私にとってはかなりのハードルとなりました。
宇宙のように広いキャンパス、星の数ほどの講義室、全世界の人がここにいるのではと思わせるほどの学生数…
毎日目が回り、気絶しそうでした。

できるだけ刺激を減らすため、部活にもサークルにも入らず、やっぱり家と大学の往復の毎日で精一杯。授業の内容量やレポート量は高校までとは比べ物になりません。

決められたことは意地でもちゃんとしたい私は、授業は全出席するため自転車での構内移動も必死でした。

周りの学生たちが、一つや二つ講義でなくても大丈夫と休んだり、友達に名前書いといて~と頼んで出席扱いしてもらうための裏技を使ったりしていることも知りませんでした。
多くの人は、レポートやテストの内容を先輩に聞いたり、過去問をもらったり、レポートを貸してもらったりして対策していたようですが、そんな先輩や情報をくれる同級生もいない私は、ただ生真面目に講義に出席し、レポートを提出し、一人でテスト対策し…

と、一人でやっていることに寂しさは感じないのですが、最大の難関は講義内でのグループ活動と教育実習でした。

「グループ作れ」「アクティブラーニングだ」などと盛んに言われても、そう簡単に知らない人とグループ作るなんて無理…
何とか入れても、「この人たちに変な人と思われないようにしないと…」と必死でした。でも、(たとえ知っている人でも)突然話し掛けられると、まったくとんちんかんな返答をしてしまって凍り付いたり、発言した後で後悔して何日も何か月もそのことがひっかかってなかなか眠れなかったり…
一言一言に労力を費やしていました。

教育実習は地獄でした。暗くなっても続く、先生方の厳しい指導。鬼のような目で観察される実習授業。知らない子どもたちを想像して山ほど書かなくてはならない指導案。
実習そのものも大変だったけれど、子どもたち・先生たちの中でもまた、「この子たちに嫌われないようにしないと」「先生たちに絶対に迷惑を掛けられない」「失敗は許されない」と、精神的にも追い込まれ、半分うつ状態のまま過ごしていました。病気はますます悪化しているようでした。


社会人初めての職場でうつに…

最初の職場、大学での事務は、信頼できる、ゼミのS先生のそばにいられたので、安心だと思っていました。
でも、(自閉症スペクトラムゆえの!?)手際の悪さ、処理の遅さ、臨機応変にできないことなどが積み重なり、他の先生方の要求・要望に対応できなくなってきました。完璧に対応できない自分を責めました。
S先生以外の先生からの風当たりも強くなってきました。責任を重く感じすぎたのか、またもやうつ状態になってしまったのです。
S先生は必死に私の居場所を守ってくれようとしましたが、結局うつ状態は改善せず、ここの仕事を辞めてしまいました。


今の職場は…

二つ目となる現在の職場。私は保育士として働いています。ここに出会えて本当に私はラッキーです。

他の職員の方達はとても優しい方ばかり。親ほど年上の方達ですが、いつも私を包み込んでくれるような雰囲気です。それは、未来ある子どもたちに長年向き合ってこられたからかもしれません。

主に0~3歳の子どもたちは、とにかく純真無垢で、元気いっぱいで、偏見を持ちません。可愛くて、どれほど大変で忙しくても、愛おしいと思える存在。「子どもと大人」ではなく、「人と人」として向き合う、この保育園のそういった方針も素敵だと思うのです。


ただやっぱり、HSPの思考癖は大変です。

他の先生たちに嫌われてないかな、今の発言、変だったと思われてないかな…といつも気にしています。
「その保育の仕方は違うんじゃない?」「今の接し方はどうかと思う」。そんな風に言われるんじゃないか、と緊張しています。
別の部屋で他の先生たちが話しているのが聞こえると、「私のこと指摘してるのかな…」と常に不安にもなります。(実際にはそんな冷たい発言をする先生はいないし、いつも親身なって一緒に考えてくださる方達ばかりなのですが…)
場の雰囲気を乱さないために必死なのです。

子どもたちのためにしている保育なのに、他の先生に認められたい、と頭の片隅では考えてしまっている自分がいます。


やっぱりどこまでいっても、そうやって自分を窮屈にしてしまう思考癖が、自閉症スペクトラムかつHSPの私ゆえなのかもしれません。


自分と向き合うために

長くなりましたが、これまでの自分をHSPをキーワードに振り返ってみました。
消し去った過去の記憶を呼び起こすのは恐怖でしかなく、勇気のいることでしたが、自分の特性にこれからも付き合っていくために必要だと思い、引き出しをこじ開けてみました。

HSPというのを知って、周りに合わせること、(実際には読むのがかなりへたくそなのに)空気を読もうと必死になること、そんなことに神経をすり減らして、おそらく多くの人よりエネルギーをかなり消耗していた理由が、やっとわかったのです。

「そんなの、社会で生きていくためには誰しもやってるよ」と思われるかもしれません。でもやっぱり、私にとってはかなり心身疲弊してしまう思考癖なのです。

逆に、家の中では爆発してしまう自分もいて、家族には迷惑をかけっぱなしです。そのこともすごく申し訳ないと思いつつ、なかなか改善できていないのが現状です。

これからも、そんな特性を理解しつつ、自閉症スペクトラム&HSP気質と向き合いながら、もっと良い、自分との付き合い方を模索していきたいと思います!

くどくどと長い記事を読んでいただきありがとうございました!




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