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味噌の長編ドラマ 「人と味噌の出会い方を変える」

はじめに

僕にとって味噌は、人生の長編ドラマ。

みそしるぼうやとして、日常の食卓から経済の仕組みまで、味噌の視点で深める喜びを味わってきました。

そして、2020年。味噌の偏愛物語は、新たな展開を迎えようとしています。

まだ無名の新参者ですが、夢見るストーリーを思いの限り綴りました。宜しければ、お読み頂けたら嬉しいです。(→ English edition

※ お仕事のご依頼については、中長期案件をメインに、単発企画も含めて募集しております。ご共感いただける部分がありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。詳しくは文末まで。

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登場人物: みそしるぼうや

味噌に惚れるような体験を、考える人。「人と味噌の出会い方を変える」をスローガンに、小規模でも豊かな世界観を持つ味噌が適切に広がるよう、味噌屋と生活者の間に立ち、長く使い続ける消費と出会いを提案しています。これまで、日本や台湾での「みそしるスタンド」出店や、小売店の催事連携、味噌屋のブランディング伴走、味噌汁の商品企画等に取り組みました。今後も Nice to miso you な出会いを届けていきます。 

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プロローグ 「味噌汁は、家族の味」

僕の両親は、町の小さな仕出し屋を営んでいました。大きな食卓を家族で囲み、お弁当用に作った料理を食べる毎日。そこで飲んだ 赤だしの味噌汁 が今でも記憶に残っています。

祖父の代から続いたお店は、僕が小さな頃に幕を閉じましたが、思い出の味は今でも色褪せません。家族の食卓には固有の文化があり、いつでも立ち返る場所を残してくれる。懐にしまっておきたい、感性の拠り所なのだと思いました。

そして、日本人にとって身近な味噌は、食文化の出発点。味噌汁の数だけ家族の記憶がある。だからこそ、人生を共に過ごす仲間として、愛着のある味噌と出会ってほしい。

そんな願いを込めて、みそしるぼうや になりました。

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本編  「人と味噌の出会い方を変える」

時を遡ること 2015年、僕は五味醤油に出会いました。山梨県甲府市で150年以上、まちの味噌屋として地域の食文化を育んできた味噌屋です。出会った日に友だちと呼んでくれた味噌屋は、それ以来、特別な存在となり、食卓にはいつも五味醤油の "やまごみそ" がありました。

いつの日か甲府に通い、好きな味噌を聞かれると「やまごみそ」と答えるように。それは、美味しさはもちろん、「僕の人生に意味を持つもの」と思えて嬉しかったからです。味噌というプロダクトに文脈と愛着が掛け算され、食卓に自分の小さな世界が生まれた気がしました。

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長い間、味噌の選び方は変化が少なかったように思います。

現在、味噌市場は大手メーカーによる寡占化が徐々に進む中、商品の選び方は経験ベースのため、自分好みの味噌と出会う機会も限界があり、減塩や無添加、低価格など、パッケージの情報が頼り。

一方、日本列島には、約1,100社の味噌屋が存在し、小規模でも豊かな世界観を持ち、地域の食文化ごと仕込まれた「クラフト味噌」があります。その味わいは千差万別。

秋田では米の色気まで感じる美しい甘口味噌があったり、清流の都・岐阜県郡上八幡では、水を入れてかき混ぜながら仕込む地味噌があったりと、味噌には地域のおいしい年輪がぎっしり詰まっています。

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今の暮らしにおいて、自分らしい味噌を選ぶことに緊急的な生活課題は少ないかもしれません。ただ、自分由来の豊かな生活スタイルや食文化は、好んで向き合うことで生まれる気がします。

たとえ1杯の味噌汁だとしても、朝晩2回飲む人は毎年730食。80年の人生だと、6万食という長い時間を味噌と過ごすことに。

「味噌汁を飲む日常の時間」に自分らしい意味が灯り、嬉しい選択が積み重なる食卓は、きっと自分だけでなく、愛する人、大切な子どもの人生にも良い影響を及ぼし、その人らしい食文化に育つはず。

僕は「味噌を選んで食べる価値」を信じており、そのために「人と味噌の出会い方を変えたい」と思っています。

そして、今年は 3つの活動 を大事にします。

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今後の挑戦 ⑴ :味噌を選ぶ体験をアップデートする

味噌を選ぶ未来は、優劣を付けて競争するのではなく、1人1人の好みをうまく言語化し、相性の良い味噌とスムーズに出会えること。その上で、味噌屋と生活者が隔たりなく交わり、愛着の湧く選択と食卓が増えていく。

そんな消費循環をサポートしたいと考えています。僕の役割は、出会い方の体験設計と関係構築。味噌の仲人を目指します。

クラフト味噌の価値を最大化する→選択を体験化する→循環する消費サイクルを作る」という流れを意識しながら、手触り感のある味噌市場を作っていきたいです。

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例えば、選択の体験化。現状を知るために「味噌の購買選択」について、店頭で2日間ヒアリングした結果、下記の発見がありました。

▼ 味噌選びのネガティブサイクル
① 関心

・子どもが生まれて、おいしい味噌を探したい 
② 課題
・でも、味噌を選ぶ判断軸がない
・商品パッケージだけ見てもよく分からない
・少量サイズで味を試すことができない
・購入すると1ヶ月は使うので失敗できない
・家族の好みに合うかどうかも不安
③ 選択
・失敗できないので、有名な味噌を選ぶ
・強い不満はないので、そのまま使う
・次回購入するときも買い迷いする
・結果、味噌への愛着は深まらない(選択難民)

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これを、次のような体験を準備することで、味噌の選び方をアップデートできるかもしれません。(画像提供:暮らしの道具店 cotogoto

▼ 味噌選びのポジティブサイクル
① 関心

・子どもが生まれて、おいしい味噌を探したい 
② 体験
・最高の味噌と出会うキットを頼む
・5種類のお試し味噌が、自宅に届く
・少量サイズなので比較検討しやすい
・自分の好みをチャートで理解できる
・フィットした味噌は、家庭サイズを注文
・味噌屋の情報も届いて、少し詳しくなる
③ 選択
・家族も気に入っているので、リピート決定
・友人にも自然とオススメしたくなる
・結果、自分で選んだ実感のある味噌となる

上記は思いつきアイデアですが、味噌の消費課題や価値を紐解きながら、現実的なプランを企画することに関心があります。

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今後の挑戦 ⑵:目指すは、世界進出!

2点目は、追い風が吹く世界への挑戦です。

味噌の輸出は、右肩上がり。和食が無形文化遺産に登録されたことや、ウェルネスな生活志向も後押しとなり、2013年から連続した成長を遂げています。

ただ、海外で利益を出し続けるためには、日本からの港価格を相当押さえないと厳しい状況(平均200円/kg)。原料価格の高騰も続く中、煩雑な貿易手続きも相まって、小規模な味噌屋はトレンドに参加しにくい構造となっています。

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とはいえ、農園指定で特別な味わいを持つスペシャリティーコーヒーやチョコレートが日本で評価されたように、小規模でも豊かな世界観を持っている味噌は、きっと海外で勝負できるはず。

僕自身が世界のシェフや生活者の架け橋となりながら、蔵単位で価値の高いクラフト味噌を当たり前に選ぶことができ、各国の食文化と日本の味噌がMIXされ、新たな価値が生まれる環境を作ることができたら。そんな夢を見ています。

2019年4月に初めて台湾で「みそしるスタンド」を開催し、海外の好意的な反応に可能性を感じました。日本の価値ある味噌はまだまだあるんです、と伝えたい。

クラフト味噌の価値を高めるため、世界に挑戦したいです!合言葉は「 Nice to miso you

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今後の挑戦 ⑶:味噌屋の助太刀マンになる

僕はまだ修行の身ですが、味噌屋の気持ちを共感できる人になり、自分のスキルや専門家を掛け合わせ、味噌屋の夢を叶えられる人になりたい。

味噌を仕込みつつ、営業やブランディング、PRまで、少数体制で対応するには限界があります。でも適切なチームを組めば、実現したいことは夢物語ではなくなってくるはず。

いつでも味噌屋に手を差し伸べられる人を目指します!

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物語のゴール ⑴ :伸びやかなフードシステムを作りたい

現在の味噌市場は、国内消費の鈍化と輸出量の拡大がセットです。でも、味噌の国内直販率は約2.2%、海外輸出は大手メーカー中心。まだまだできることはあるはず。

僕は「伝統的なフードシステム × 小規模でも豊かな世界観を持つクラフト味噌」に対し、新しい味噌体験と販売、継続性のある消費循環を作ることで、秘めたポテンシャルを、見える数字に変えたいと考えています。

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物語のゴール ⑵ :愛着の湧く食卓を増やしたい

僕は農家さんが好きで、少しでも現場を応援できる仕事に関わってきました。いつも食卓には、おすそ分け頂いた野菜が並び、東京で暮らしていても、作り手の存在を感じる喜びがありました。

日本人の食卓を支える伝統調味料「味噌」においても、単なる商品の枠を越えて、人生に意味を持つ出会いを作り、1杯の味噌汁から、愛着の湧く食卓を増やしていきたいと思います。

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これまでの取り組み事例

受託案件を中心に、次のような取り組みを進めてきました。味噌の消費体験を変える or 愛着の湧く食卓を作る、このどちらかに該当するお仕事をさせて頂いております。

・みそしるスタンド(国内外のイベント等)
・クラフト味噌の販売
・小売店の催事連携
・味噌屋のブランディング伴走
・味噌蔵ツアーの企画運営
・手前味噌ワークショップ  etc.

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これまでのキャリア

企業:オーガニック野菜の宅配企業、CHEF向け食材ベンチャー、食の産直プラットフォーム、個人受託
経験:食のバイヤー7年、事業開発1年、ブランディング1年
実務内容①:生産者および食材開拓、仕入計画の調整、作付け契約、食材発注、商品企画、SNS投稿、顧客体験イベントの企画運営
実務内容②:経営資源を活用した法人/自治体向けの企画営業、コンテンツ運営、事業提携の推進など
実務内容③:生産者のブランディング業務(取材、撮影、コンテンツ制作、webサイト・オンラインショップ構築、SNSサポートなど)

今後の関心

テーマ:長く使い続けられるブランドと顧客体験の企画設計

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余談: なぜ、味噌なのか

よく聞かれる質問で、きっかけは2つあります。

1つ目は、発酵から生き方を学ぶという探究心でした。大地を守る会という会社で働き始めた2013年、尊敬する農家さん、酒蔵の寺田本家さんから、自然に内包される人間のあり方を学び、今の価値観が形成されました。そして、もっと自分の内面性を深めたいと、発酵を探求するように。自然界で起こることは、いつも本質的だと思っています。

2つ目は、味噌を愛するDNA。愛知出身の僕は、味噌を愛するDNAを持って育ちました。故郷の誇りです。また、農家さんの畑を借りて「日本一手間のかかる味噌作り」という企画を2014年から行い、発酵の探求テーマとして味噌を選んだのは、とても自然なことでした。

以上の2点は、あくまでも「味噌の長編ドラマ -序章- 」。味噌屋との出会いで、物語の面白さは深まるばかりです。

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エピローグ 「味噌汁のある人生」

日本人にとって、味噌汁とはなんだろう。

母さんが作ってくれた朝の味噌汁、
先輩といった定食屋の味噌汁、
好きな人と作った日々の味噌汁、
仲間と飲み明かした締めの味噌汁、
子どもに飲ませたい家族の味噌汁。

味噌汁は、いつも身近な人との時間に溶け込み、人生の一瞬一瞬を温めてくれるものでした。

心に寄り添う味噌汁があること。
それは食卓の記憶が紡がれるということ。

まずは、あなたとあなたの大事な人を温める自分らしい味噌を探して、出会いの旅を始めてみませんか。

- 続く -

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味噌に惚れるような体験を、考える人。「人と味噌の出会い方を変える」をスローガンに、味噌屋と生活者の間に立ち、長く使い続ける消費と出会いを提案しています。お味噌汁に飲まれる人生もまた美味です🍜|Miso experience Design『nice to miso you』
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