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#047 欧州の苦手なところアソート

欧州好きなところアソートを書いたので、次は欧州の苦手なところアソートを書こうと思う。もう既に散々、あれが嫌だこれが嫌だと書いてきたくせにまだあって自分でも驚いているが、溜めていても仕方ないのでどんどん発表していく。

①食べ物が全部デカい

これはあくまで私にとってマイナスなところ(胃腸が弱いので量が食べられない)であって、一般的にはポジティブな面だと思う。外食(今はレストランは閉鎖中なのでテイクアウトのみ)は高いけれど、それだけ量はしっかりある。日本の外食で出てくる量を考えればむしろ安いくらいかもしれない。基本的に日本の2.5倍の量で出てくるので胃腸が弱い人は気を付けたほうがいい。それに彼らはカロリーという概念がないのか「小学生の発想」みたいな料理が出てくる。たとえばこれとか。

おかげで私は79日間の滞在のうち、70日間は胃がもたれていた。

②出会う人だいたい陽キャ

これはもちろん人にはよるが、ほとんどの人が超フレンドリー。国民総陽キャなので、「一人でいたい・静かにしていたい・黙っていて欲しい」の完全陰キャの私にはなかなかついていくことが出来なかった。
一度ピザをテイクアウトしたお店の店長さんと翌日店の前でばったり再会した時も、離れたところから声をかけられ、彼とものすごい長い世間話をしていた。エッ…そこは”気が付かなかったフリをして目を逸らし、しれっと姿を消す”のがデフォじゃないの?ピザ買っただけやで???と思ったが「俺のピザ、どやった?うまかった?オオイシ?オイシー?」とぐいぐい来られたからには「美味しかったです」と言うしかない。(実際めちゃくちゃ美味しかった。)

③声がデカい

陽キャだからなんだろうけど、基本的に声が大きい。感情表現が豊かなので、喜んだ時、怒った時、笑いを取ろうとする時の声が本当にデカくて、隣にいるのに10m離れてる人を呼び止められるくらいデカい声を出されることがよくある。そのくらい声がデカいから、喜んでいる時でも怒鳴り声みたいでいちいちビックリする。シンプルに静かにしてほしい。

④周りにどう思われているか気にしなさすぎる

周囲の目を気にしないで堂々としているのはいい点でもあるが、集団を重んじる日本文化で育った身としてはイライラする事が多々あった。
具体的にいうと、「自分たちのおしゃべり優先」なところ。もう本当に自由すぎて驚く。スーパーでレジ打ちの店員さんと客の話が盛り上がると、後ろにどれだけ人が並んでいても話をやめない。気が済むまで話す。「後ろつっかえてるから、またね」なんて切り上げ方はしない。
エレベーターもそう。乗ってから「あ、そうそう」と、乗った人と見送る人で話し始めるとエレベーターを平気で止めたままにする。なので別階でエレベーターを待っていても永久に来ない。
唯一の救いは「自分がレジを通れない」「自分がエレベーターに乗れない」と感じた場合に「おしゃべりを止めろ!」と発言できること。毒を持って毒を制しているのを目の当たりにできる。
それでも「止めちゃってごめんなさいね」などと謝ってはもらえない。「うわ、変な人に絡まれた」くらいのリアクション。鋼の精神すぎてびびる。

⑤バスが停まってくれない

欧州で暮らしている人にとっては常識なんだろうが、日本のバスシステムとは大きく違い、バス停にいるだけではバスは停まってくれない。たまに遅れたりするバスをいつかいつかと待ち構えながら、バスの姿が見え次第「停まってください」と手を挙げないといけない。一度、バスが来たのでバス停のベンチから立ち上がり車道ギリギリまで移動したにも関わらず、彼と「何時くらいに着くね」とスマホに目を落とした一瞬の隙をついてバスに通過されたことがある。この「今からバスに乗るムーブ」すらシカトされるのだから恐ろしい。さすがの彼も怒っていたけど。

⑥コミューン(役所)が雑すぎる

これは欧州というか、日本以外と言えばいいのか分からないが、役所の人たちがいい加減すぎて堪忍袋の緒がいくつあっても足りないくらい雑だった。
帰国直前にあることを問い合わせた際は、日本大使館「コミューンに聞いてください」→コミューン「移民局に聞いてください」→移民局「電話につながりません」→再日本大使館「日本のベルギー大使館では?」と、延々答えにたどり着けないまま帰国になった。この時、仏語会話の先生(ずっとパリに住んでいた人)に「大使館がコミューンに聞けと言っていたので明日電話しないと」と言った時点で「それはたらい回しにされて誰も分からないパターンですよ」と秒で言われたので、もう超定番の出来事らしい。
またとある人も「役所の人たちは基本的に何もわかってません。担当によって言うことも違います。だから自分の申請したいこととかは予め自分で調べつくしてから役所に行かないといけません。相手(役所の人)が知らないと言っても、参考にしたサイトなどをスマホで示しながら説明すれば、やっと同僚に「誰かこれ知ってる人~?」と聞いてくれるし、それでも知らない人が多いし、とにかくそのくらいするガッツがないと欧州では暮らせないです」と言っていた。
ここまでくるとどういう仕組みで地域社会を維持できているのか気になって仕方がない。

以上が欧州の苦手なところ小ネタ集である。やはり悪口は長くなってしまっていけない。今後向こうで生活するかもしれないことを考えるとなかなかに憂鬱だが、精神をバキバキに鍛えていくしか方法はないんだろう。先人たちの知恵、活用させていただきます。

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