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#054 早かったねと言われるとなんか恥ずかしいけどね

秋からずっと動画もnoteも何もかもを休んでいた。休んでいたといえど他に何かはしてたでしょうと思うかもしれないが、本当に何もかもを休んでいた。というか、何もかもが出来なかった。
…妊娠したのである。

ここからは高齢のくせに余りにスピーディーな妊娠を果たした奇跡的な記録になる。子どもを望んでいるのになかなか授からない人、不妊治療中の人、流産の経験のある人にはきっと読まない方が良かったと思うかもしれないものなので、最初に断りを入れておきたい。そういった方々のSNSを何度か見た事があり、不用意に傷つけてしまうのを避けたいからだ。それくらい私の妊娠は本当に恵まれていた。

まず私の奇跡っぷりを示すのに一番簡単なのは私の年齢を明かすことだと思う。具体的には言いにくいが、「現在30代最後の時を過ごしている」と言おう。
30代最後の誕生日を迎えてまもなく、ベルギーへ移り住んだ。その2ヶ月後に結婚し、さらにその後2ヶ月足らずで妊娠が発覚した。私がnoteを休んでいる間、人生の加速度がとんでもないことになっていた。

現在高齢でお子さんを望んでいるが具体的にはまだ動けていないという方や、いつかは欲しいと考えている方のために私の妊活方法を記しておくと、私がとった方法はタイミング法のみである。が、排卵日検査薬は妊活スタート時から使用した。私の中では、私の年齢の事もあり、授かれるまでは1年くらいはかかるだろうと思っていた。なので、何もせずにただ避妊なしで挑むよりはタイミングくらいは見ておこうと思ったためである。知りたくもないだろうが我々夫婦はおそらく国際カップルにしては珍しく?淡白なタイプ(お察しください)なので、タイミングをみないと出来る気がしなかったというのもあった。そう、つまり常日頃から組んず解れつしてる訳ではなかったので、早かったねと言われるとなんか言い訳したくなるのである。

また、食べ物や飲み物は気をつけていたかといえば、何も気をつけていなかった。うっすら妊娠してるのかな…と思い始めてる段階ですらウイスキーを飲んでいた。妊活時から飲むと良いと言われている葉酸サプリなども利用していなかったし、温活みたいなことも意識していなかった。不眠や不安で服用していた薬も「妊娠するまでにやめなきゃなぁ…」と減らし始めていたくらいで、完全に服用をやめたわけでもなかった。
かくして「その程度」の努力で我々夫婦は妊娠という、子を授かる上の第一段階をクリアしたのだ。本当に、奇跡だと思う。

現在、安定期に入って暫く経つが、妊娠に本当の意味で「安定期」などというものはなく、いつ何時胎児の心臓が止まってしまうかもしれないという不安は毎日のように感じている。調べれば調べるほど、子が生まれてくるというのは奇跡の連続で成り立つ物だと感じる。
なので、今妊娠しているということを明かすのをどうしようか本当に迷っていたし、今も正直不安である。
が、海外で出産をするという大仕事の記録をしないというのも勿体ないとも思うし、いつか私に続くであろう未来の海外妊婦さんの参考にもして欲しいと思い、こうしてまたnoteを再開した次第である。

次回のnoteは妊娠初期のつわりのことや病院のことを記したいと思っているが、今回はとりあえず「妊娠がわかるまで」のエピソードをいくつか記録したい。

まず、基本のおさらいとして。妊娠にいたるステップであるが、
①月経が開始する
②月経開始からおよそ2週間頃に排卵する。この日に「ぶつける」のが重要。
③精子と卵子が「ぶつかった」受精卵が卵管から子宮へゆっくりと移動
④受精卵が子宮に着床する。着床出来なかった場合は次の月経が始まる。
という流れである。
この「着床時期」と「次回月経予定日(生理予定日)」が重なるので、世の中の授かり待ちの女性は毎月ドキドキするわけで、この辺りは生理が来ないことを願う毎日になる。

さて、当然私もその授かり待ちをしていたので、生理予定日が近づくとソワソワしていた。が、「その月」も、生理前特有の腰・下腹部の痛さや怠さがあった。生理が4、5日遅れる事もないことはなかったので「今月もダメかな」とすら思っていた。

が、「着床時期」の少し前から私が気がつかないレベルで少しずつ変化があった。
まず、夫に「最近トイレ行き過ぎじゃない?妊娠?」と言われた。その時は夫も本気で言った訳ではなかったが、実際に頻尿になっていた。
次に、偏食が出始めた。この時はやたらとポテトチップスを食べていた。しかも夜中に猛烈に食べたくなるから困っていた。生理前でも食欲が増したり味の濃い物が欲しくなったりするが、ポテトチップスブームはきたことがなかった。
そして何より、飼っている猫(姫さま)が私のお腹に隙あらば乗ってくるようになった。鳥が卵を温めるかの如く、姫さまは我々の受精卵を温め始めた…のかもしれない。これは他所の猫飼いさんにも起こる現象らしく、動物の嗅覚には本当に驚かされるばかりだ。

最後にこれはかなりこじつけになるのでマタニティハイの一部として薄目で見てほしいのだが、ちょうど着床した頃であろうその日、たまたま私と夫がぼーっと夜空を見上げたら流れ星がキラリと落ちたのである。普段から夜空を一緒に見る習慣があったわけでもなく、たまたまその日、なんとなく見たら、なんとなく流れた。なんか良い事あるかもね、と言っていたが、妊娠するという結果になった。我ながらロマンティックなエピソードである。

そんな日々を送りながら、生理が遅れること数日。これは本当にひょっとするとひょっとするのか…?と内心思いながら、妊娠検査薬は生理予定日から1週間後に使うのが良いという説明書きをしっかりと守り、その日をソワソワと待つのであった。

次回へつづく。

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