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小学校英語がカオスだった

 もうすぐ小学校卒業を迎えるムスメちゃん,中学に向けて「英語って楽しいな♡」と思ってもらいたくて英語教室を検索してみた。色々と探してみたのだけれども場所や時間などでなかなか合うところが見つからず,オンライン講座もあたってみたのだが,色々ありすぎて探すのが億劫になってしまった。しかも英会話よりは英語の基礎的な部分(文法)を学んでほしいと思ったのだが,オンラインで見つかるのは英会話ばかり・・・力尽きてタブレットに英語アプリを入れて,初歩の初歩から一緒にやってみたのだが。

 おぬし,なんにも分かってないな!
 ということが判明。

 私の知る限りでは,たぶん5年生から2年近く小学校で英語の授業があったはずなのに,英語の構造なんてちっっとも理解していないどころか,主語の判別さえ怪しいときたもんだ。はぁ?一体2年も何やってたんだと思って教科書を開いてみたら,文法なんて教える気ゼロな様子の,「つべこべ言わんとやってみましょう」なノリだった。

 「まじで小学校の英語カオスやで。」
 とオット氏に文句を言ったら,
 「小学校の英語なんかに全く期待してないもーん。」
 という能天気なお返事が返ってきた。

 むーん!

 いや私だってそんなに期待しているわけじゃないし,突然英語を小学校で教えないといけなくなった状況や現場の先生がたのご苦労を思ってしまうけど。ていうかムスメの英語できなさ具合は先生のせいだなんてこれっぽっちも思ってないし,大体小学校から英語を教えなくてもいいんじゃないかとさえ思ってるんだけど。でもでも時間を割いてやるからには!って思ってしまうのは私だけなのだろうか。なんだこの教える気のない教科書は!っていう憤りは,個々の先生たちに向けているんじゃなくって,公教育の(英語教育における)方針そのものに向かっている。

 私は英語教育の専門家でもないし,もしかしたらこういう教授法がスタンダードなのかもしれない。文法重視の教育から,耳から入れる教育(リスニング重視)へシフトしているっていうのも分からないではない。だけど母語でもなく,母語を習得するように言葉のシャワーを浴びる環境でもないのに,「とりあえず聞いて,言ってみましょう」っていうのは「意味不明な呪文を唱えろ」ということとほぼ同意じゃないだろうか。たくさんの言葉に出会って自然に構造を見出していけるほどのサンプルがないんだから。私がその環境に置かれたら,気が狂わんばかりに「ルールを!まず基本ルールを教えてくれ!!」とのたうちまわる気がしてならない。

 やや話がそれるけれども,発達障害の子どもたちの学習支援の勉強を続けていると,自分の認知特性に気づくことになる。先日受けた講義では,同時処理の認知特性を詳しく学んで「それ,思いっきり私のことです!!」と笑えて仕方なかった。同時処理の認知特性が濃い人は,手順を踏んで理解するよりも,関係性や概念を手がかりにものごとを理解しようとする。だから全体の概要が見えてこないとイライラして,「つまり?」「要するに?」というワード頻発・・・言う言う,私それ言う!口癖ってくらい言うかも!・・・そして細かい手順を踏むことがニガテだったりするという・・・わかりみ!もうさ,全体像が分かるとすでに終った気になっちゃって,細かい手順いちいちクリアしていくの嫌になるんだよね!(←ひととしてどうか。※1)

 そんな私なものだから,英語っていう言語の基本構造が示されないまま「とりあえず聞いて話しましょう」なんてことを強いられたら,「つまり何をしろと!?」とイライラマックスになる,というわけなのだ。同時処理傾向が濃ゆい特性持ちなのでみんながみんなそうではないと思うけれども,確実に一定数はこのやり方にストレスを覚えていると思う。それに「とりあえずやってみる」があってもいいけれど,その後それの意味や構造を整理して伝えるっていうプロセスがなかったら,いくら経時処理(手順を踏んで理解する)タイプの人たちだって理解しにくいんじゃないだろうか。

 私とムスメちゃんの認知特性は(おそらく)異なるのでどうするのがいいかはまだ分からないのだけれども,まず真っ先に私は日本語と英語の基本的な違いを伝えて,最もシンプルな構造(主語+動詞)を示し,その上で「主語」を識別できるように主語のサンプルを例示した。この過程をすっ飛ばして英語を理解するというのがどう成り立つのか私には皆目分からないのだが(だから現状がカオスに映る),「いや,こういうふうに理解のステップを踏むこともあるんだよ」という方がいらしたらぜひとも教えてもらいたいと思う。

 まぁ中学に入ってから授業で学んでいけばいい内容のことなんだけれども。
 学校お休み中で時間があるものだから,色々とホームエデュケーション中なのであります。その様子はまた後日。

※1
私のこの特性が最も色濃く出るのは,裁縫の時だったりする。不器用だけれども色んな手仕事に興味があって裁縫にも果敢にチャレンジするのだが・・・「ふむふむ,こういうふうに作るのね。大体わかった!」と全体像を把握するまではいいんだけど,その理解が大雑把なうえに細かい手順を踏むのがニガテなので,布を裁断してから「やっちまった!」ミシンかけてから「しくじった!」という致命的なミスを連発する。やる気まんまんで始めて大泣きする(←なんの比喩でもない。盛大に涙を流して悔しがる)までがお決まりなので,家族は「・・・また身の程知らずの行為に及んでいる・・・」と内心迷惑がっているに違いない。

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