何をするにもやる気がおきないあなたへ。
あなたからいただいた投稿を読んで、
私に手紙を書いてくれたように感じて、
私もどうしてもあなたに手紙を書きたくなりました。
あなたに手紙を書きます。
まずは、私に手紙をくれて本当にありがとう。
あなたと話すことができて、とても嬉しいです。
あなたは、とても、とても優しい人ですね。
そして、とても、とても頑張り屋さんですね。
学校でも大好きな友達、先輩、先生に囲まれて過ごして来たんですね。
みんな、あなたが大好きなんだと思います。
今まで、よくこんなに頑張って来ましたね。
あなたがこれまで歩んで来た道は、辛くて、痛くて、
大変だったことがたくさんあったと思います。
エネルギーを使い切ってしまい、
それでも頑張って頑張って、
ついにあなたの心には、ぽっかりと穴が空いてしまっているようですね。
でも、受験だから、焦るよね。
頑張りたい時に頑張れない自分に不安だし、悔しいし、悲しいよね。
そんなあなたに、お願いしたいことが2つあります。
一つは、
「やすもう。」ということです。
受験が大切なことは本当によくわかります。
でもね。あなたの心と体以上に、あなた自身以上に大事なことなんて、
ないんです。
今、あなたの心は悲鳴をあげています。
それは、あなたの意思に反していて、
あなたの体に悲鳴をあげさせて、無理やりあなたの心を休ませようとしているのです。
すでに病院へ通っているということで、
それは本当に良かったです。
インフルエンザの時は、
病院で薬をもらって、1人でゆっくり休みますよね。
気合いでは治らないですよね。
むしろ悪化して大変なことになります。
心も同じです。
医療の力を借りながら、ゆっくり休んで、
ただただ回復するのを待つと、少しずつ少しずつ良くなって来ます。
受験は、大人が都合上、便宜上、勝手に決めた、線引きです。
単にその線の年齢になったというだけで、
決してあなたが決めたタイミングではないのです。
あなたは1人だけです。
でも、受験は毎年毎年、やって来ます。
両方大事だと思いますが、、、もしかしたら自分よりも受験を優先したいと思っているかも知れませんが、
いいえ。
圧倒的にあなたの方が大切です。
どうか、今はやすんで。
暖かい清潔な布団で好きなだけ休ませてあげたい。
二つ目のお願いです。
あなたは、本当に優しい人です。
周りの人への感謝に溢れ、自分が愛していないと思っている両親さえも傷つけないように必死に守ろうとしています。
あなたは両親を愛していないと言っていますが、
それでいいんです。
親は、あなたが選んだわけではありません。
たまたま出会って、たまたま濃く一緒にいなければならなかった関係です。
あなたが大人になってきて、
親を人間としてみた時、
あなたが愛せない、好きになれないのは、
あなたのせいではありません。
あなたが頑張った結果、自立して来た証拠です。
あなたがゆっくり休んだ後、
あなたの本当の人生が始まります。
あなたが選んだ道で、
あなたが好きだと思う人と、
あなたが選んだ家族と、
新しい世界を作っていく時間が待っています。
それはきっと、安心で安全な、
信じられないくらい幸せな時間です。
でも、その前に、
気づいてあげてほしいことがあります。
あなたが、今まで、一番、
「愛して欲しかった」
人は誰ですか?
きっと、「親」だったんじゃないかな。
親に、愛して欲しかったよね。
体を痛くされたり、心を傷つけられるんじゃなくて、
傷ついた時は抱きしめて、そしていつも、肯定して欲しかったよね。
今はもう自立して、1人の人間として立っているあなたです。
でも、幼くて、まだ力もなかったあなたが、
親を頼るしかなかったあなたが、
それでも1人で頑張って来たあなたが、
あの時、
「あなたに愛して欲しかった。」という気持ちには、気づいてあげてね。
今は、
心の中にいる、
幼くて小さな、
泣いているあなた、怒っているあなた、辛かったあなたを、
今のあなたが抱きしめてあげてください。
どうかゆっくり休んで。今はがんばらないで。
昔のあなたを、あなたが抱きしめてあげて。
「今まで頑張ったね。ちょっと休もうね。」って話しかけてあげてね。
私からの2つのお願いです。
この写真、あなたのことを考えながら撮りました。
杏の木です。
杏の実はもちろん、今は葉っぱも一つも残らず落ちて、
枝だけです。
今年の大きな2回の台風で、枝も折られました。
でも、根が深かったんですね。
残った枝だけでなく、折られた枝からも、また芽がでてきました。
きっと、また新緑の葉をつけ、
いい香りの花が咲き、
実がなることでしょう。
人生の台風も、冬も、
人によって、いつ来るのかが違います。
あなたにはもしかしたら、今、冬が来ているのかもしれない。
無理に、今、春の花を咲かせなくて大丈夫。
ゆっくり大地に根をはることで、
あなたの春には、とても優しい花が咲いて、もっと幹が太い木に育つでしょう。
それまで、まだまだ厳しい時期だよね。
私も一緒に、待ってていいかな?
冬を一緒に過ごしたいな。
手紙をくれてありがとう。
あなたという人がいると知れて嬉しいよ。
また、手紙を書きます。
いただいたサポートは、18歳からの女性のためのステップハウス「アマヤドリ」の運営資金にさせていただきます。