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私の中の8匹の猫 2022

2022年最後の夕陽が沈み、今年最後の夜がやってきた。

と言っても、数時間後には先ほど沈んだ太陽がまた昇るのだけれど、少しだけ丁寧に今年を振り返りたくなる気持ちが良い夜だ。


緩やかに広大につながるご縁に感謝した年だった。

同時に、自分の感情がストレッチのように大きく動く年でもあった。まるで私の中に違う生き物が住んでいるみたいに。

それぞれが距離があるようでいて調和していて、猫みたいだなって思っていた。

私の中にいた8つの感情の猫を、順番に撫でながら、2022年を振り返ってみたいと思う。

①怒り猫

烈火の如く怒っても、次の日には忘れてしまうことがあったような、そうでもないような。
去年の怒りの方が覚えているくらい、今年の怒りを覚えていない。
それほど目まぐるしく、毎日色々なことが起きて変化のある年だった。
もう消化しちゃった。
怒ってた時、あったよね。なでなで。



②恐れ猫


アマヤドリという若者のサポートをする非営利団体をはじめて2年目の年だった。

空き家を借りてシェアハウスを作り、女の子たちに住まいを提供したり、全国から寄せてくれる相談にのって、一人一人に寄り添うことを信念に活動している。

相談も増え、規模を大きくし、資金を調達し、スタッフも増える中で、
責任と、背負うものの大きさに、
正直に言うと、恐れを感じていた。

出会った若者の命がかかっていること、スタッフの生活や心や体の健康に責任があること、事業の継続のための資金の工面、その最後の責任を背負っている覚悟が、改めて決まるまで、恐くて眠れない日もあった。

非営利団体の代表であると同時に、私は幼い2人の子どもの母でもある。
子育てしながらやっていけるのか、いつか無理になってしまうのではないか、
家計と家庭を破綻させてしまうのではないかと未知の恐怖に怯えていた。

初めてのことで未知のことで、怖かったよね。
なでなで。


③期待猫

覚悟が決まり、腹を据えた私にあったのが、期待だった。
生きていくのが辛かった10代20代の頃の私に、頑張ったねと声をかけたいと思った。

子どもたちがこれからの若者が生きていく時代が、もっと生きやすくなるように。
そんな何かを作っていきたいと、このチームならできると、期待している。

腹も据わってて、フワフワしてないワクワクなんて初めてだね。
ワクワクするね。
なでなで。



④驚き猫

あっという間に時間が過ぎて、今いる場所が変わっていることに驚いた。
がむしゃら、まさにそんな年だった。

びっくりするよね。
39歳になったよ。
おばさんになった私をなでなで。



⑤喜び猫


いつも、誰かと喜んでいたような年だった。
というより、誰かが喜んでいるのを見ること、感じることが何よりの自分の喜びなのだと気がついた年だった。

直接私が何かしなくていい。
支えたり、仕組みを作ったり、見守ったり、遠くから何もしないで見ていたり。
それでも、思わず口角が上がってにやけてしまうほど、嬉しいのだ。
誰かが喜んでいると嬉しいよね。
なでなで。


⑥悲しみ猫

大好きなおばあちゃんが亡くなった。

この写真を撮った時に3歳だった娘は8歳になった。
おばあちゃんが亡くなった日、娘も息子も一緒に泣いてくれた。

そんな私たちに、お葬式でお坊さんが、
「人は死んだらどこに行くのか。どこにも行かないよ。ただ、返事をしなくなるだけだよ。」と言ってくれた。

おばあちゃんにもう会えないことが悲しかった。
でも、おばあちゃんはどこにも行かないんだ。

返事はない。
決めていくのは、私たちだから、それでいいのだ。

なでなで。おばあちゃんありがとう。なでなで。



⑦嫌悪猫

嫌悪に対する嫌悪に疲れてしまった時期があった。
電波に乗って、嫌悪感が交差していて、、、
誰かが誰かを刺したり、誰かが誰かを責めたり、みているだけでも辛かった。

夫が、「自分が向けたものが、自分に返ってくるから。」と声をかけてくれ、嫌悪に嫌悪を向けることが、負の連鎖の中にいるのだと気がついた。

嫌悪の裏には悲しみがあるのかもしれない。
表面を固めた嫌悪にだけ目を向けてしまわないで、その感情の奥にあるもの、先にあるものをかを感じられるようになりたいな。

嫌な気持ちも、なでなで。



⑧信頼猫

今まで、私は誰かを信頼するということは、なかったのかもしれない。

だって、誰かを信頼するということは、自分を信頼するということでもあるから。その人を信じたのは自分なのだから。

今年は、その壁を乗り越えて、信頼の握手をたくさん交わした年だった。

私を信頼してくれた全ての人にありがとうを言いたいし、私もとても信頼しています。

あなたはできる。
私もできる。
1人ではできないところに、チームなら行くことができると思った。

幸せだね。
なでなで。




2023年に向けて

8匹の猫たちよ、のびのびと育ってくれてありがとう。

今年君たちに出会ったから、2023年は、もっと楽しくなりそうな気がしています。

会いたい人に会いにいく。
撮りたい人を撮りにいく。
大切な人を大切にする。

そんな年にしたいと思います。

あなたの8匹の猫たちは、どんな時に鳴いていましたか?
1匹ずつ、なでてあげてもいいかもしれません。

今年もありがとう。
なでなで。



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