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幼稚な決断(アーカイブ記事2020.8.19)

2007年から書いている過去ブログの記事です。基本的に校正せずに一言一句そのままで転載していきます。新しい記事から過去へとさかのぼっていきます。

更新通知が届いて驚いたのではないでしょうか。

ここのブログはもう更新しないつもりでいましたけど、また書こうと思います。

このホームページは2000年代初頭のガラケー文化の遺物。今でもここを読んでくれている方がいるのでしょうか。更新通知でびっくりした方はぜひ読んでいただければ幸いです。

今日のテーマは離婚について。

私は数年前に離婚を経験しました。子供が出来ないことをずっと悩んでいましたが、元夫は「子供がほしい、違う家庭を持ちたい」と言い、私は離婚に応じました。

その時は夫の気持ちもよく理解したつもりでしたし、腹も立ちましたけどね。

でも、2020年になって思うのですが、離婚と言うのはどのような理由であれ最低な決断だと思います。

離婚の理由はいろいろあるでしょう。配偶者のDVや金銭問題、あるいはいろいろ理由をつけれるけれど単純な心変わり。理由は沢山あるのですが、それでも、なんです。

それでも離婚と決断はボディブローのように後の人生にダメージを残すものだと、私は最近になって思うのです。

元夫がうつ病で仕事を休職していると、本人から聞きました。

元から変わり者でおとなしい人ですからね。ストレス性の障害は不思議ではありません。早い更年期なのかもねと最初は思ったのですが、どうも症状は重いようです。

コロナウィルスで騒がれていた今年の2月から、彼は総合病院の精神科に入院していたそうです。
電話での口調もおっとりしているというか、呂律が回らない感じもありました。きっと薬の影響でしょう。

うつ病に原因なんてないけれど、去年あたりはどうしていたのと私は質問しました。

記憶がないと言うのです。

私と離婚した後、すぐに若い女性と再婚をし子供が出来ました。それに対して正直腹も立ちましたけど、幸せを願って忘れようと努力してきました。彼は希望通りの人生を手に入れたのですから。そう思って。

でもそれから数年。

彼ははっきりと言いませんけど、どうやら私に対する罪悪感と後悔で長い間苦しんできたようなのです。
離婚は幼い決断だった、子供が出来ないことを運命とするならそれを受けれることもせずに安易に人生を変えてしまった。長い年数、支えてくれた妻をないがしろにしてしまった。
そういうことかもしれません。

男性はこの類の罪悪感と後悔を一度持つと、一生消えることはありませんよね。一生の傷という言葉がぴったりです。

もちろん、私も離婚を受け入れたことを最低の決断だと思っています。
理解したふりをしたし、当時悩んでいたことから解放されると思っていた。実際、離婚した後は解放感に浸ったものです。


でも、私もうつ病まではいきませんけど心が軋んで苦しい日々を送りました。

彼は責任の果たすべき家族がいます。子供もいます。頑張って仕事に復帰してお金を稼がなければなりません。
でも、出来るのでしょうか。
奥さんは支えてくれるのでしょうか。

むかし、夫の働く様子を見て、いつか仕事を失う時が来ると危機感を持ったものです。地方の建設会社のサラリーマンで、年収も高くはなく、仕事に対する倦怠感も相当持っていました。能力的にも決して恵まれていない人なので、このまま定年退職まで勤め上げるのは難しいだろうと何度も思ったものです。

だから私は自営業としてお金を稼ぎ、夫に何かあったら支えようと思って頑張ってきたのです。
金銭的に成功してから10年以上経ちますけど、今はなんだか目標を見失って惰性でお金儲けをしている気もします。

私のことを持ち出すのは嫌らしい言い方ですけどね。
今の奥様にそんな覚悟はあるでしょうか。

ありません。
絶対に。

もっと症状が重くなったら奥さんは出ていきます。奥様だって若いし悩んでいるでしょう。うつ病で入院するような大黒柱では将来は知れています。奥様のパートの収入だけでは無理なのです。
そうしたら、夫は今度は子供に対する思いでさらに苦しむことでしょう。せっかく欲しくて授かった子供に苦労させてしまうのですから。

元夫にとって、あの幼稚で軽率な離婚という決断が、負のスパイラルの入り口だとは当時想像すらできなかったと思います。

その決断が自分を苦しめ、新しい人生を蝕んでいき、さらに自分を苦しめてしまうとは。

それを聞いて私も暗い気持ちになりました。

私のことは忘れてください、そう言うだけに留めました。

でも、また離婚をしてしまったら、お金だけは貸してあげることは出来るかもしれません。いや、分かりませんけど。

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