見出し画像

タグを外して繋がるということ

最近のSNSを見ていると、わかりやすい二項対立ばかり目につきます。
どちらが善でどちらが悪か?正しいのか間違ってるか?
そんな様子を見るたびに、違和感と居心地の悪さをを感じていました。

人はそんなにわかりやすいものではないし、そもそも時が経てば考えも変わるのに、そんな風に判で押したようにジャッジされたら生きづらくてしょうがないのでは……?
かといって「わかりやすさ」がなければ人と関わる手掛かりがなく、それはそれで難しすぎるし……。

そんなモヤモヤが、ここ最近読んだ2冊の本で解消されました。
それは、こちら。

『ダイエット幻想ーやせること、愛されること』は、人類学者の磯野真穂さんが「なぜ痩せたいと思うのか?」を人の関係性から掘り下げていくという内容です。
この本で、人は相互にタグ付けしあっていること、でも本来の人と人の出会いや関係はタグではなく、お互いに動的なラインを踏みあいながら繋がることだと語られます。

ここで大事なのは、「タグ付けする関係」によって社会は支えられていること、だからこそ「ラインを踏み合いながら繋がる関係」に出会いたければ、「タグ付けする関係」に踏み込まなければならないという部分です。
タグを利用して出会い、そこからお互いのタグを外していく。
それが「ラインを踏み合いながら繋がる」ということ。
人の出会いと関わり方の真のノウハウとはこういうことなのではないでしょうか?

『オープンダイアローグとは何か』は、フィンランドで行われている統合失調症の患者向けに行われている対話療法について、精神科医の斎藤環さんによる紹介と論文の翻訳を載せた書籍です。
オープンダイアローグは患者を取り巻く家族や医師、セラピスト、看護師などがグループで徹底的に対話するという方法で、特徴としては患者を否定せず、妄想や思い込みなども一旦受け止めて話を聞き続けるというスタイルを取ることです。
このやり方で、患者はなぜか症状が現れなくなるのだそうです。

「ラインを踏み合いながら繋がる関係」に至るためには、タグを外していくというプロセスが必要です。
そのためには「オープンダイアローグ」のような対話が必要なのでは?
私はそう思うのです。

わかりやすいタグは、二項対立に繋がります。
どんな出会いや議論も、始まりは「良いか?悪いか?」からになりがちです。
でも、そこから対話を続け、お互いのタグを外していけたら?
それが本当に実現できれば、誰もが生きやすくなれるのでは?
そんな世界が叶うなら、私達が見る景色はもっと鮮やかで美しくなる。
そのために私が出来ることを、もう少し考えてみたいと思うのです。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
✧山内の日々の気づきnote
https://note.com/misakinha
✧twitter
https://twitter.com/misakinha
✧山内三咲HP
https://misakinha.com/

❐お買物同行・Points of You コーチングセッションなどのご予約はこちら

https://misakinha.com/goyoyaku/


この記事が参加している募集

豊かな人生のために、ファッションのスパイスを。 学びやコーチングで自分の深掘りを。 私の視点が、誰かのヒントになりますように。