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どんでん返しは大好きですが・・

最近読み終えた小説3冊、ネタバレなしで簡単にご紹介します。

まず1冊目は、恩田陸さんの「木漏れ日に泳ぐ魚」。

こちらの小説、舞台はアパートの一室で、別れを決めた男女が夜を徹して話し合う話なんです。
つまり時間にして一晩の出来事。
これがまたスリリングな心理戦で、二転三転するんですよね。
一晩とは思えない、濃厚な内容でした。

2冊目は、歌野晶午さんの「葉桜の季節に君を想うということ」です。

こちらはどんでん返しミステリーとして超有名ですよね。
私も例にもれず、騙されました(笑)
なんとなく違和感、というか疑問に思うところはあったんですがね・・
途中過激な描写もありますが、最後は少しほっこりする展開でした。

そして3冊目、我孫子武丸さんの「殺戮にいたる病」です。

こちらもどんでん返しミステリーの有名作。
文章も読みやすく、展開もテンポよく、さくさく進みます。
犯人・蒲生稔が逮捕されるシーンから始まり、その逮捕に至るまでのストーリーを、犯人である蒲生稔、母親の雅子、元警部の樋口の三者の視点から描かれていきます。
これもまた騙されましたね~(笑)
途中途中「ん?」と思うことはあったのですが。
また、こちらはグロ耐性のある方じゃないと読めませんね。


どの作品も本当に面白く、引き込まれたのは間違いないです。
しかし、3冊目の「殺戮にいたる病」を読み終えて、今までにない疲労感、そして同時に、怒りも覚えました。
よく「エログロミステリー」なんて言われますが、実は私はグロ耐性はかなり高いほうで、こちらのグロ描写も、まぁ平気だったんです。
主人公のサイコキラーっぷりも、早く捕まってくれ~と願いながらも、展開が気になりページをめくる手が止まらない感じ。

問題は、「どんでん返し」にありました。
いわゆる叙述トリックなんですよね。
しかも唐突な終わり方で。
「え~そこかよ~(怒)」って思っちゃいました(笑)
読んで損した、とは言わないまでも、モヤモヤの残る読後感でした。

実は2冊目に紹介した「葉桜の季節に君を想うということ」も、少しモヤモヤの残る読後感だったんですよね。
ストーリーが良かっただけに、最後「そこかよ〜」っていう感じで、どんでん返しが逆に全てをダメにしてしまうような気さえしてしまいました(失礼)

「犯人は誰なの?」って推理していって、「まさかあの人だったとは!」っていうどんでん返しは大好きなんですが、「騙すところそこかよ!」っていうどんでん返しは苦手かもしれません。
(上記の作品を読んでないと分からないかもしれませんね。ごめんなさい)

綾辻行人さんの「十角館の殺人」や乾くるみさんの「イニシエーション・ラブ」も叙述トリックだけど大好きなんだけどなぁ・・
私の中で、快感になるどんでん返しと、ガッカリするどんでん返しがあるなぁと。
こればっかりは好き嫌いなので、読んでみないと分からないですね。
そして、「いや~面白かった!読んでよかった!」って思える作品に出会えること自体がなかなかないことであり、そういう作品を探し続けることもまた楽しみの一つです。

ともあれ、小説のある生活は、充実感たっぷり!!
1日が何倍も濃くなる気がします。

今後も、手あたり次第読んでいき、読了した作品は紹介していきたいと思います(^^)

*misa*



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