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詩 『大切な場所』

詩 『大切な場所』


桜新町の駅の出口へ上がると
スタバの飲み物片手に
出迎えてくれるあなた
あの通りを歩いて
途中のピザ屋へと

交番が見えて
どっちにだっていけた
どっちにだっていける
受け入れられる

長谷川町子美術館
静かな住宅街
心が浮き足だって
堂々と立つ家々の中の一軒に
入っていく私たち

素敵なお出迎えと
素敵な料理
いつものお決まりのやりとりも
心が熱くなって
一緒にゲームがしたかったなんて笑顔を見せて
弱い私を勝たせてくれた
勝って褒めてくれるまでがセット

好きなひらがなを言い合って
カーソルを合わせて
選んだのは
スパイの映画
飽きた?
と聞き合う私たち
大切だから配慮し合う
手放したくないから
目を見つめ合う

抱きしめられて
頭を撫でられて
それだけが心地よい
もう忘れられない

一歩を踏み出そうとして
2人ではにかんで
なんだが心が熱くて
そわそわして
それだけで幸せだった

恋はタイミング
約束はタイミング
気持ちはタイミング

誰よりも何よりも大切なのに
素直になれないわけじゃない
素直になりたいわけじゃない
何もかも準備ができていたわけじゃない
大切にし合っていたのに
大切なのに
うまくいかない時だってある

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