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安楽葵 インタビュー


Q1.『ミル』と言う言葉からの最初のインスピレーションは何でしたか?

お客様って舞台上でしかダンサーのことを見る事ができないから、自分たちがどういうトレーニングをして、どういう私生活を送っているか?っていうのを見てもらう、みたいな。

舞台じゃない部分のダンサーを見てほしいなと思って!
コロナ禍だったからそういうのを強く思ったのかもしれない。

Q2.曲、ダンサー、振付、テーマ、イメージ、どこから決まっていきましたか?

ダンサーからですね!
振付を作るときに、信頼は大事だし。
スペックとか人間性を分かってないと創れなくて、振付やるって決めたときにすぐ頭にパって仲いい人たちを使いたいなって思って!

で、私生活がテーマなんだけど、(上野)かなこちゃんはコンテンポラリーダンサーだし、(渡辺)りえさんはクラシックダンサーで、同じ舞台人だけど普段やってる事が全然違うし、育ってきた環境も違うから、たぶん同じ振付を渡しても全く違う事をやってくれるだろうなっていう期待もあって、この二人を選びました。
 
安村「そのあとに曲が決まっていった感じですか?」
 
そうですね。曲はテンポ重視で選びました!

やはりコロナ禍の不安感だったり「この先どうなるんだろう?」って言う雰囲気から始まって、それから少しずつ生活が戻って行くイメージだったので、

リズムのない曲から、だんだんリズムが聴こえてきて、そこに喜びだったりとか悲しみとかを盛り付けながら踊る。
みたいなイメージで曲を選びました。

Q3.今回の出演ダンサーを選んだ理由や経緯を教えて下さい。

りえさんとかなこちゃんと今回振付助手で入ってくれてるジョーの4人で以前舞台に立った事があって、その時に楽しくわいわいクリエイションができて!
で、またその4人で踊りたかったんですが、ジョーは予定合わなくて。
 
安村「そのときはなぜその4人になった?みたいな経緯はありますか?」

僕とジョーとりえさんは東京バレエ団で一緒だったからそこで集まって。

(高橋)ジョー「かなこちゃんは僕の高校の後輩なんです。一応舞踊系と言うか、芸術学校で、いつか一緒に踊りたいねってずっと言ってて、無理やり機会を作ったという感じですね!」

Q4.クリエイターノート的なものはありますか?

いや、ノートは書かないで、その場で自分で動いて!

Q5.今回の公演で「1番苦労した」のはどんな所でしたか?

制作で苦労した所はなかったんですが、スケジュール合わせが大変でしたね。

僕もりえさんもジョーもフリーのダンサーだけど、それぞれ教えとか舞台とかやってる事が違って、更にかなこちゃんは学生だし、とにかく時間が合わなかった。

振りとかは結構すぐ終わって、僕の頭の中にほあったんだけど、それを伝える時間が取れなくて、、、だから集まってからはすぐできたかな!

安村「今日もリハーサルの時間が22~23時という時間ですものね」

そう!でも2時間ぐらいのリハを2回ぐらいで振付はできたかな!
ある程度伝えたい部分は2人もくみ取ってくれたから、あとは何回か踊っていったらそれなりのものができるかなと。
作り込むってよりは”それなり”でよくて。
「なんとなく二人が音に乗せて踊ってる」みたいなのが見せたいなと。

Q6.今回の作品での新規性やチャレンジがあれば教えて下さい。

トライ・・・これを見た人たちが平和に生きてくれたら・・・笑
平和になってくれたら。それが僕の今回のトライです。
 
安村「かっこいいっス。笑笑」
 
そういうんじゃなくて!?
トライというか、振り付けは好きなんでいつも通りに、 
なんかみんなが会えるきっかけを作れたらなって思って創りました。

Q7.自分の作品を踊りでないもので例えるとどんなものですか?

愚痴?違うか。けどもう心境だから、、、
でも愚痴かも?いや愚痴じゃない?でも心境なんだよね。

僕結構冷めてて、元々「バレエって必要ないでしょ?」っていう考えの人だかったんだけど、それがコロナ禍で本当に必要なくなっちゃって。
なくても世界は回るから…ダンサーがこういう生活してるっていうのを見せたかったから。訴え、みたいな?…難しい。
 
安村「今感じているものをそのまま落とし込んだ、みたいな事なんですかね?」
 
そうですね。何も考えてないんですよね。
もう二人にまかせて、悩んだり、迷走してるのを表してもらう?
それを俺が音聞いてなんとなくこういう風に動いてくれたらと思って創っていった感じ?
 
安村「生活そのものなんですかね?」
 
生活の中でってよりはバレエに対する何かみたいな事かな。
 
安村「安楽さんがコロナ禍で感じたものが、必ずしも二人が感じたコロナ禍のものとイコールでないかもしれない」
 
そう
 
安村「その感じたものが二人それぞれ違って、感じた何かをそのまま2人と作品にしてみた。みたいな?」
 
そうですね、そう言う作品です!笑

Q8.ずばり作品の見所をどうぞ!

僕の気持ちを形にしたのを全然ジャンルの違うダンサーが演じてくれる所!
感じ方も違うし、それぞれの良さだったりとかが出てくれれば面白くなるし、そこが一番の見どころかな。
 


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