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施工管理は突っ立ってるだけで出来る仕事!?

以前に勤務していた会社で
新人さんが入社した。
新卒ではなく卒業してからは間があり
社会人経験は無い。

県内のある程度学力のあるとされる
高校を卒業し、大学も見聞きしたことがある。

さぞや身の振る舞い方や仕事に関しても
出来るんだろうなと学の無いわたしは羨望の眼差しを向けていた。

配属先が気になっていたが
なんと職方になりたいとのことで
施工管理には配属にならなかった。
今どきの若い人間にしては
キツイ、汚い、危険などと言われ敬遠された
職方になろうと思うなんて気概がある
人だなと感じた。

しばらく現場での立ち居振舞いを
観察していた。
搬入や荷揚げ、掘削作業など手仕事が多いため
10分も立つとヒィヒィ言いながら手を止め
その度に先輩から「仕事にならないぞ!」
などと激が飛ぶ。
そんな事を数週間も続けていれば
現場からも不満が出てくる。
なにせ人がスコップで10回土を上げるのに
その人はやっと1から2回上げる
そして休む。
当然人数の割り当ては現場の規模感により
割り振りされるので彼と組んだ人は
人の倍仕事をしなければならない。

そこで会社から鶴の一声が。
「施工管理やらせればいいや」

「突っ立ってるだけでいいんだから」


全国1000万人の女子高生ファンの皆様
大変お待たせ致しました。
間違えた(* ̄∇ ̄*)

全国で日々大変な思いをしながら
原価の切り詰め、納期、工期短縮、どうもこうも
納まらない大変とんちきな図面に対して
なんとか完工を目指して努力している
施工管理の皆様。

こんな認識を令和の時代になっても
まだ持っている人。
居るんですよ。
ビックリ クリクリ クリックリ!!
ですね。

当時わたしは管理職だったので
その人を指導する役割りも担う立場。
これからどうすれば良いのか…
途方に暮れていましたが
そうは言っても彼にだって
やってやろうという気持ちはあるだろう。
逆に本当に突っ立っているなんてことは
しないだろうと信じていました。

しばらくはわたしに付いてもらい
現場を見ながら徐々に覚えて行こう。
と彼と話し、まずは実際の現場を見て
学んでいくことにしました。

当時は危険物などを扱う現場での
掘削や、撤去、構造物の製作などが
あり、危険作業の際は施工管理者の立ち会いが
必須だったため、彼を連れて
現場での作業立ち合いを実施しておりました。

するとしばらくすると
異変は起こったのです…😃

彼とは離れたところで立ち合いをしていたので
すが彼の近くで作業していた職方がちょいと
作業手順を間違えたようなので
是正させるようにわたしが手を振って
合図を送りますが、全く気がつかない様子。
しょうがないから近くまで行くと

「彼、立ったまま寝てました💤」


左右にゆらゆら
前後にゆらゆらと
微妙に動いています。
とんでもない野郎だ
と思いましたがとりあえず声をかけて

「おーいおーい大丈夫?
具合でも悪いの?」

と言ったらハッ!?として
「いえ、大丈夫ッス」
と言った。
イヤイヤ、
「あなた、今寝てたよね?」
と問いかけたら
「あ、いや、その…すいません😢⤵️⤵️」
と謝ってきた。

あなた立ちながら寝るなんてすごい特技だねと
ちょっぴり嫌みで言ったら。
すいません、すいませんばかり言う。

そこで彼にすこし
語気を強めに話した。

「施工管理の仕事は現場での安全管理、納まりの検討、工期など多種多様にあるの」


「今は危険作業なので一歩間違えたら死人が出るの」

「突っ立ってるだけなら案山子を置いておけばいいでしょ。俺たちの役目は何なの?」


彼はうつむいていました。
会社が言ってたことを真に受けて
施工管理は簡単な仕事だと
高を括ってたんですね。

それからはその現場では寝ることなく
しっかりと言われたことは
こなしてくれました。

何でもそうですが
自分なりに考えて答えがあいまいなら
先輩に確認すればいいですし、
しっかりと現場の資料を読み込めば
自分が何をすべきかは
自ずとわかるはずです。

施工管理は最も責任の思い分野です。
軽い気持ちで、一瞬でも気を抜けば
大変な災害へと繋がります。

今日も1日安全作業でお願いします。

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