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東北旅行1日目 〜白石蔵王と仙台〜


はじめに

3月9日から私は東北にいる。
それはなぜか、私は東北の宮城、岩手、青森を廻ったら47都道府県を制覇した事になるからだ。
今年の目標で、3県旅行すると書いていたので
その目標を有言実行すべく仕事の休みを取り、スケジュールを立てた。
今年の目標に書いた海外旅行はハードル高いなぁと思い始めているので、それは来年に持ち越すかもしれないけど。

今回の旅は、きちんと意味のある時間にしたかった。その土地にしかないものを堪能したかった。

1日目は宮城にしよう。
私は仕事そっちのけで宮城を調べた。

伝統芸能、食、観光地。

色々有る中で、私は陶芸が目に入った。
そうだ、私陶芸やりたいって思ってたや。

ここから私の回想である
〜〜〜〜
先月、人生で初めて大阪の堂山にあるレズビアンバーにいきまして。

ちょうど大阪出張があったのでね
これは行くしかないだろう。と 

行った日が木曜日で、大体お店お休みだったんですけど
最初に行ったお店で、一回り上の方とお話させていただいたんですね。

年齢は上である事は物理的に分かっていた事ですが、精神的にもとても大人な方で、勉強になった彼女の思考があるので書いていこうと思う。

彼女は今は経営者をやっていて、30代の頃はとても生きづらかったと。
女性である自分は周りから見て、女性でなければいけない。
でも仕事も成果を出さなければいけない。
期待に応えるために手を尽くしていた。
でも40歳を超えて、とても楽になったんです。
だって『おばさん』になったんだもん。
おばさんに人は期待しないでしょ?そう思ったら人生楽しくなって、今凄い幸せ。

その方の笑顔がとても魅力的で。
行き着いた先がとても素晴らしいと思った。
人として惚れるというのはこう言う事だ。

そして、彼女は昔やっていた習い事の先生の話をしてくれた。

陶芸教室に通っていたのだが、先日その陶芸教室の先生が亡くなってしまった。
もちろんその彼女はお通夜に向かったし同じく陶芸教室の生徒が集ったそうだ。

そしてみんなで酒を酌み交わす。
思い出話に花を咲かせ、とても良い時間を過ごした。

だから私はこう伝えた
『そんなに素晴らしい人達と出会えた、それは先生がとても良い人だったから、みんなが集まって来たんですね。先生もみなさんのこの集まりを見たら陶芸家、冥利に尽きますね。』
良いこと言った感ありすぎてちょっと気持ち悪かったな。

そんな出会いがあったので、私は思慮した。習い事をする人は、まず、人生の余裕がある人だ。
そして、新しいことに挑戦をしようとする人だ。
人から教わる意欲があるという事は、人を尊敬でき、素直な人という事だ。
その段階で篩に落とされるから、良い人が集まりやすいのではないか。という事に私は気付いた。

私も落ち着いたら習い事をしよう。
〜〜〜〜

そんな出来事があったので私は陶芸を選択した。

白石蔵王にある、蔵王焼万風窯という体験教室に行く事にしたのである。

当日

仕事が朝3時に終わり、仮眠を取る。
7時に起きる。
眠い。起きたくない。しかしここで起きなかったら全てが無駄に変わるので、心を鬼にして目を覚ました。

大宮まで行き、新幹線のやまびこに乗ろうとした。

乗った。
指定席に向かう。
私が座るはずの席に人が居る。

はて、私の席ではなかったか?

.....待てよこれもしかして乗る新幹線違う???と入り口戻ったらもう閉まってて

時間を見たら、私が乗る新幹線出発の4分前

私が乗ったのははやぶさだったのだ。

そんな4分おきに新幹線って来るもんなの?山手線かよ。
と悪態を吐き、白石蔵王には止まらない事を車両さんに教えてもらい

自由席が無い新幹線だったため、1時間立ちっぱなしで仙台に向かった。

そして仙台に着いて東京行きの新幹線に乗り、一つ前の駅に戻ったのである。
余裕あるスケジュールで動いていて良かった。

なんとか予定通りのバスに乗り、土曜日の朝10時という、東京だったらもう人いっぱいでしょ。と思うような活動時間でバスに乗った。

しかし、乗客は私1人。
地方は車社会、という現実を突きつけられた。
すまないな、私に免許はない。
バスよ、このまま私を連れて行ってくれ。

昼食は健康的に

ご利用は計画的に。な見出しで書き出す。
お昼は陶芸教室の近くにある自然薯屋さんに行こうと決めていた。
なのでバスから降りて陶芸教室とは逆の方向へ歩き出す。

しかしながら風が強く寒さと痛みで意識が遠のいてくる。
寒くて死んじゃう!!って叫んでたら目の前から車が通り過ぎって、運転手の人が大丈夫ですか??って気にしてくれた。

え、めちゃくちゃ暖かいところじゃん、宮城。体感温度めちゃくちゃ寒いけど。

食事所まで後1分だったので私は、大丈夫です!と伝え
恥ずかしさと共に食事所へ向かった。

食べたのはこちら

自然薯御膳

ここに牛タンが欲しいけど我儘は言わない。来週友人が焼肉奢ってくれるから。我儘は言わない。

自然薯ももちろん美味しいけど生卵がとても美味しかった。これは良い卵だ。

帰り際にオーナーさんが挨拶してくれて、色々話をしていたら東京で仕事しているらしく、そこで少し話が盛り上がった。

ひとテーブル毎に挨拶したり、帰り際にきちんとコミュニケーションを取るあたり、東京よりも良い接客をしていると思うし
閉鎖的な空間だからこそ、お客様の満足度を上げる必要があるのだろう。

そしてまず値段が田舎にしては強気なので、より一層付加価値を上げる努力をしているのだろうなぁと陶芸教室に向かう道すがら思慮した私だった。

蔵王焼万風窯という陶芸教室へ

初めての経験は誰でも緊張する。
わたしは特にそうだ。好奇心で楽しみが勝るより、失敗したらどうしようと不安になる。

だからこそ、『出来ないこと』を『出来ること』にすればいいとも考えているので
私は作りたいものをイメージし、教室に向かった。

今回予約したのは電動ろくろでの体験である。
その時の私といえば、おっぱいの大きい女性にバックハグされながら一緒に陶芸してくれないだろうか。という妄想を掲げながらろくろの前に座っていた。

初めての経験は不安だ。と言っていた人間はどこにいったんだ。煩悩しか無いじゃないか。

陶芸の先生に、どうして陶芸を体験しようと思ったんですか?と聞かれ、大阪で出会った人が陶芸をやっていて、凄く良い方だったので
私はその人と同じ景色や思考を手に入れたいんです。と言った。
やっぱり私って気持ち悪いなぁと、後から思い直し、発言に後悔している。まぁでもおっぱいバックハグの妄想よりはマシ。

そんなわけで先生の見本を基に手を動かす。

今回はお茶碗と湯呑みと小皿を作る事にした。
粘土を絶妙な力具合で触っていく。

楽しい
何これ楽しい

そして出来たのがこちらである。

私の作品

あれ。私陶芸の才能あるんじゃない?
仕事辞めて陶芸家になろうかな。

そんな希望を持たせてくれる魅力が陶芸にはある。
あと先生の褒めちぎる自己肯定感上げ技。

全て終わって帰ろうと思ったものの、駅までのバスが1時間半後である。

先生に聞いてみた。
この辺で時間潰せる所ないですか?と

彫刻家の旦那が隣の建物でお店やっているので良かったら。
と言われたので乗るしかない、このビッグウェーブに。

という事で私は陶芸教室を後にし、隣の建物に吸い込まれるように入って行った。

ざおう彫刻工房へ

少しこじんまりとしている建物だった。
扉を開けると、いらっしゃいませ。と明るく優しそうな男性が出迎えてくれた。

陶芸教室での一連の流れを説明すると嬉しそうに彫刻について話してくれた。

私も興味があり、色々な質問を投げかける。
それとは別に私の事も。
バスを待っている事、絵を描く事、バーテンダーをやっている事など。
色々である。

伝統工芸品も、バーテンダーも師弟関係を持ち修行をするのでそこもまた話が合う理由にもなったのかもしれない。
気がついたらお茶を出してくれ、1時間も会話をしていた。

なんだったら陶芸していた時間より長い。

こういう伝統工芸品が無くならないで欲しい、日本の良さが消えないで欲しい。

私は心が動いたので、彫刻品を家に迎える事にした。

マヌルネコ

マヌルネコだ。
可愛い。
トイレに飾ろう。

仲良くなったので名刺を頂き、貴女が自分のお店を持った時は連絡下さい。
伺います。と言ってくれた。
彼の目は気を遣って、ではなく本気に見えた。
それが何より嬉しい事だった。

しかしながら私は店を出すなんて一言も言ってない。

でもいつかまた何処かで御夫婦とお会いできたら良いなぁと思うものだ。

さいごに

この旅で読んだ本も紹介したいが尺が長いのでまた別の機会に。

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