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紙の遊園地にこめるオモイ。


「今まで自分からやりましょう!って声をかけることはあまりなくて、求められることに対してやり続けてきたら、ここまできていた…という感じですかね。」

そう答えるのはアトリエヤマダ代表 山田龍太さん。
(Twitter @atelier_yamada )

今回は、先日リリースした中庄×アトリエヤマダ共同企画プロジェクト「紙の遊園地」の開始にあたり、山田さんへのインタビューという形でお互いの企画へのオモイを綴っていきます。

「元々は何人かのスタッフと一緒に劇団の舞台美術を作るような仕事をしていました。その中でイベントなんかもできますか?みたいな依頼も受けるようになってきて、百貨店の中で段ボールを使ったハロウィンハウスを作ったことがあったんですね。それがきっかけで、段ボール会社さんやその他の素材提供してくれる会社さんからお声がかかるようになりました。」

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高校生のとき、吹奏楽のミュージカルの演出や舞台美術を作ったり、大学では機械工学を学びながら他校の天文学部合同のイベント企画を行ったりもしていたんだそう。

「大学時代は200人規模の合同イベントを企画したりして、そこでイベント企画のノウハウを色々学びましたね。企画しても誰もこないとか本当に悲しいですし、限られた予算の中で、どうしたら人の呼べる企画ができるかをとにかく考えてました。」

その中で「ワクワクしないと人はこない、ましてや楽しくないと人はこない。」ということがわかり、それが今のアトリエヤマダの原点になっているという。

「高校の先輩が、女優をやっていて『そういえば山田くん舞台美術やってたよね。』って言われて、大学を出てアート活動を始めたあたりで、いきなりまかされたんですよ。吉本の芸人さんとかも出演するような結構大きな舞台だったんですが、当時はスタッフもいなかったのでほぼほぼ一人でやってました。そこから百貨店さんと繋がっていったりもしましたね。」

部活でやってたからと言われて、プロの集まる現場ですんなりできるものではない。求められたことに対して、しっかり結果を出してきたからこそつながりが派生し、さらに求められる環境ができていったんだと思う。そういったつながりの連鎖が、段ボール会社と提携して巨大絵本をはじめとする段ボールを使った様々なアート作品を参加者の方々と一緒に作るようなイベントへと転換していったんだそう。

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↑ 山田 龍太さん

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求められたことに対して飛び込んでいくことに不安を感じたりはしないのだろうか?

「実家が鉄工所を代々やっているんですよ。なのでいわゆる自営業みたいなものは見てきてますし、自然と自分でも何か作るんだろうなとは思っていました。そのために機械工学も学びましたし。ただ、大阪のものづくり業界自体を盛り上げていくにはどうすれば…を考えた時に、一つの鉄を曲げるみたいなことではなく、もっと大きな仕組みを作る必要があるんだろうなと漠然と考えていましたね。」

現在は地域の行政と連携した芸術祭や芸術家のプロデュース、街全体を使った催しも行っており、大阪の豊中市の親善大使も務めている山田さん。ものづくり単体だけではなく、仕組み全体や地域全体のことを無意識的に考えながら取り組んできたことが、今の山田さんの多彩なつながりを生んでいるのかもしれない。


中庄とアトリエヤマダとの出会い

山田さんと僕が出会ったのも、僕が何となくTwitterで発信したこんな内容がきっかけでした。

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こんな僕の何気ないツイートに反応していただいた山田さん。
当時は僕自身も何か始めたいとは思っていましたが、実際に動き出すにはどうすればいいのか分からず、手詰まり感を感じている時でした。
なので、わりかし悶々としながらツイートした記憶がありますが…。笑

「なんか急に中庄さんのTwitterが活性化しているような感じがして、タイムラインでも結構流れてきてたんですよ。存在はチェックしていて、それでスタッフとWEBページをチェックしたり、投稿のポップさと歴史の釣り合わない感じが面白いなと思っていました。そんな中で、誰かいませんか?的な発信があったので『うちのことかな?』と思って返信しました。」

「今までも自分からこういうのやりましょうって言ったことがあまりないんですよね。『なんかやりたい!』って言われたことに対して企画をしていくことが多くて、その当時はちょうど大きなイベントが終わったタイミングだったこともあって、運命的な感じだと思ってますよ。」

「あと、なんとなく刑部さんが純粋に楽しいことが好きそうな感じだったので…笑。」


考えていることを、発信することは出来てもそれをいざ実行に移そうとするのは中々一人では難しいこと。ましてや全てが初めてのことばかりの中、このタイミングで出会えたことは僕自身とても励みになりました。


中庄×アトリエヤマダで取組む「紙の遊園地」とは?


今回、紙の遊園地プロジェクトとして行っていくことは3点。

●chokipetasu(チョキペタス)
子どもたちへ向けた形を目指さない図工室。とクリエイター向けのクリエイティブな制作現場の提供とプロジェクトを企画できるような場づくり。

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●イベントや展示
出会ったクリエイターさんや企業さんと一緒に企画やプロジェクトを発表できるようなイベントや展示企画を実施。

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●ボードゲーム
紙の新たな可能性を模索して行けるようなボードゲームの作成。日々の暮らしの中で触れることの減ってしまった手漉き紙を使用し、手触り感や質量感の伝わるような見ても楽しめるボードゲームを作ります。

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まだまだ構想段階ではありますが、最終的にこの3点を集約した形で、日本橋の中庄本社を中心とした周辺地域、各企業やアーティスト、行政とも連携したようなアートフェスを企画していきたいと考えています。

そのためにも、皆が一瞬でワクワクできるようなプロジェクトにしたいと思い、「紙の遊園地」という名前にしました。

「日本橋の地に新しい創造拠点となる発信地をつくりたい!」

これが本プロジェクトの最大のテーマです。


私たちは紙屋として238年間日本橋の地で商いを続けてきました。紙の持つ機能的な付加価値には、テクノロジーの進化に伴い、限界があるのかもしれない。それでも、今もなお消えることのない紙の持つ魅力って何だろうということを考えていきたい。

これだけ世の中が変化し、ニューノーマルということ言葉が出てきてから早1年以上が経過し、紙の新しい価値を模索していくにはどうすればいいんだろう?

きっともう和紙は和紙らしく、印刷用紙や出版用紙はそれらしくとカテゴライズすることにはそれ以上の発展性はないのかとも思います。種類によって向き不向きはあれど、同じ紙としてのくくりを考えることで、初めて選択肢の一つとなります。更なる可能性を模索していくには、もはや紙というくくりすら必要ないのかもしれません。

たくさんの企業さんや沢山のアーティストさんとつながって、素材が集まる遊園地にしていきたい。その中で、図工室があり、ギャラリーがあり、ボードゲームがある。モノや人、色々な素材が集まり、高めあえるようなそんな場所。

弊社はモノづくりができるわけではありません。だからこそ、皆さんの余白となり、場所や人、素材を通して、一緒にワクワクを形にしていきたいと考えています。その中で紙の新たな可能性も生まれてくるかもしれません。


「提案する内容に全部いいですね!って言ってくれるので全て実現させる方向性になっていったんですよね。予算のついていない段階から、これを一遍にやりましょうっていう企業さんは中々いないですよ。でも、いないからこそ僕もやりたいなって思いました!」と山田さんは笑ってくれました。


この企画がどうなるか僕自身も分からないけど、「とにかく楽しそうだから全部やりたい!」と山田さんに伝えたのが本音です。

今回の企画立案に際して、このタイミングでアトリエヤマダさんと出会えたことはもちろん、会社としてもGOサインを出していただけたことなど、あらゆる偶然が重なって実現できたプロジェクトになります。

中庄×アトリエヤマダの共同企画「紙の遊園地」。皆さんの「ワクワクを」一緒になって「カタチに!」していけたら嬉しいです!

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写真 左:中庄(株) 刑部 渉 右:アトリエヤマダ代表 山田 龍太

ぜひご興味ある方は、お気軽にご連絡いただければと思います!


中庄刑部mail:gyobu@nakasho.com

紙の遊園地webページ:
https://nakasho.com/page/index.html
アトリエヤマダwebページ:
https://yamaryu-art.com/






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