物流DX未来会議VOL1
はじめに
こんにちはミライユで広報をしているようちゃんです。
2024問題が4月に施行し2030年までになにもしないと、約9.4億トン(34.1%)分の輸送能力が不足されると予測されています。
荷物が届かない未来が訪れる?そうなると日常に大きな変化が起きてきます。産地直送の食べ物はスーパーに届かない。物を作るための物資も届かなくなる。結果「 衣食住 」すべてにおいて影響が出てくるのです。
少し調べていて未来に危惧を感じていたタイミングで『 物流DX未来会議 』というイベントがあるのを知り参加をしました。
今回はDAY1とDAY2とそれぞれで学んだことを発信していきます。
セッション1(総合物流施策大綱に対する状況と今後)
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<ゲスト>
■田中 謙司 教授(東京大学大学院工学系研究科博士(工学))
<モデレーター>
■野呂 寛之 氏(X Mile株式会社 代表取締役CEO)
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セッション1については現在の物流業界の問題点について議論していて、どの業界でも当てはまるものとして 理論と現場の「 最適解の違い 」 という言葉がとくに印象がありました。
現場を知らない人が数字だけのデータを鵜吞みにすることで起きてしまうケースが多いです。大切なのは数字で違和感を覚え、仮説を立ててそれをもって現場にいく。そうすることで比較的最適解の違いの差を埋めていくことができます。
私もサービス業をやっているときに数字だけを見て判断してしまい、現場を見ずに間違った判断をしたこともあります。その際に学んだのは、数字で仮説を立ててイメージをし、現場に立ってその問題の本質を知ること。
数字をもって現場を知ることで、数字と現場のズレがなくなり、最適な答えに短い距離で到達することができるようになりました。数字を見るだけで現場を見ない人がいたら、ぜひ見れるような環境を作っていただきたいです。
他にテーマとしてあがったのは
荷主と物流会社のDX連携
データの連携
労働力対策
多重下請け構造
積載率の向上
ドライバーの年間所得
物流が社会にもたらす役割
など多岐にわたる問題があげられました。それくらい物流業界では問題があるんだなと感じました。ただ、物流業界だけの問題ではなく、ほかの業界でも関連する問題もあり、すごく参考になったと同時に問題はどこも同じなんだなと思いました。
セッション2(「 CLOの要件 」特定荷主が向き合うべき重要項目)
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<ゲスト>
■北條 英 氏
(公益社団法人 日本ロジスティクスシステム協会理事/JILS総合研究所所長)
<モデレーター>
■赤澤 裕介 氏(LOGISTICS TODAY株式会社 代表取締役/編集長)
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セッション2では荷主目線から気をつける2024問題についてになります。
テーマとしてあげていたのは
自動化
機械化
標準化
が大切というのを前置きに荷主企業が自ら対応することが必要になり、物流の問題を経営者が解決していきなさいという流れが強くなったと話していました。
その中で2023年10月政府は物流革新に向けて即効性の高い施策を「 物流革新緊急パッケージ 」としてまとめ、発表した。その1つが、一定規模以上の発荷主、着荷主に対し、2026年から「 物流統括管理者(Chief Logistics Officer)の選任を義務付けました。
CLO設置が義務付けられる企業は、およそ3,000社から5,000社ほどと考えられています。
ここで1つの疑問が浮かび上がります。物流とロジスティクスの言葉には違いがあるのです。
JIS(日本工業標準規格)の物流用語の定義では「 ロジスティクスは物流の諸機能を高度化し,調達,生産,販売,回収などの分野を統合して,需要と供給の適正化をはかるとともに顧客満足を向上させ,あわせて環境保全及び安全対策をはじめ社会的課題への対応をめざす戦略的な経営管理 」と定義されています。
ロジスティクスが戦略的計画に対して
物流は?といいますと…。物流の定義は「 物資を供給者から需要者へ、時間的及び空間的に移動する過程の活動 」と定義されています。
物流は活動のことを表しているのです。
CLOはロジスティクス?物流?という問題が生まれてしまうのです。
CLOの定義に関しても見ていきましょう。
「持続可能な社会と企業価値向上を実現するために、モノの流れを基軸としたサプライチェーンにおいて、経営視点で社内外を俯瞰した全体最適を図る役割を担う責任者」としています。
ポイントは「 経営視点 」で「 全体最適を図る役割 」を持つことです。
高視座を持ち、視野が広く、物事を俯瞰して見ることができる。そして中長期の計画を考えて行動できる人がその役職に適しているのです。
これからはCLOという役職が増えていき、会社単位で物流の問題を解決していくことが必要になってきます。
セッション3(日本品質の物流は接続可能か、一貫パレチゼーションの重要性
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<ゲスト>
■二村 篤志 氏(日本パレットレンタル株式会社代表取締役社長)
<モデレーター>
■赤澤 裕介 氏(LOGISTICS TODAY株式会社 代表取締役/編集長)
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そもそもパレットとは?
物流における貨物を載せるための荷役台のことを指します。
これを踏まえて一貫パレチゼーションとはなんのことか?それは作業効率の向上のため、パレット積みのまま発送から到着の荷卸しまで一貫して輸送する方式のことです。
これを取り入れるとどんなメリットがあるのかというと、日本ではまだまだ手積みで手卸しが多いという問題があり、これがパレット輸送をすることで、ドライバーの荷役作業時間が手荷役に比較して約4分の1に短縮するといわれています。
効率がよく見えるが実は問題もあります。それは日本では商品に合わせてパレットを作っているので、何百種類ものパレットが存在しています。アメリカでは、物流効率を最優先に考えているため、まずパレットのサイズが基準となり、その上に載せる商品の形や大きさが決められています。
パレット共通化に関してはまだ課題があります。
標準パレットへ変更するには、商品のサイズや梱包を見直す必要があり、これによって積載効率が低下する可能性があります。さらに、異なるパレットサイズを使用している企業では、機器の改修や交換が必要となり、コストが発生する場合もあります。
また、新しくパレット輸送を始める企業も設備投資が必要であり、取引先への説明や同意を得るプロセスも必要です。標準パレットへの移行は数年かけて取り組むべき大規模なプロジェクトになります。
セッション4(会社の成長とドライバーの質向上を実現!人気運送会社の採用戦略)
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<ゲスト>
■川北 辰実(株式会社カワキタエクスプレス 代表取締役社長)
■渡邊 悠暉(X Mile株式会社 共同創業者兼COO)
<モデレーター>
■赤澤 裕介(LOGISTICS TODAY株式会社 代表取締役/編集長)
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2024問題においてもっとも重要な課題になりそうな人材の採用についてのセッションになります。気になる点は物流業界に人は来ているのか?が焦点になります。
セッションの冒頭で川北さんが採用応募は少なくなったという言葉で回はスタートした。危惧していた、採用の応募は変化しつつあるみたいです。
セッションで登壇した川北エクスプレスを軽く紹介すると、物流の平均年齢はトラック業界で約43歳となっているのですが、川北エクスプレスの平均年齢は29歳と若い人が多い会社です。10~20代の人たちはなんと驚異の73%。これにはすごくビックリしました。
なぜ若い人を多く採用できているのか?という問題については、代表の川北さんの想いや育成の仕組みや考えが大きいと感じました。
会社のフェーズにもよるのですが、その都度必要な人材は変化をしていきます。また会社が成長し続けると採用は止められません。会社を大きくするには採用し続けることが必要です。
お話を聞いていて人の流動が止まらない(定着化)が問題だと感じました。人は入るけど出て行ってしまう人もいて、今の人数に落ち着ているという印象を受けました。
今後はいまいる人たちのキャリアパス制度を確立させ、新しく入ってくる人たちが、働いている仲間をかっこいいと思ってもらえるようにすることが直近の課題であり実践していることなのではと思いました。
私も店長経験で店舗のフェーズで人の採用は大きく変わることを経験してきました。これから会社が目指す成長に対してどのような人が必要なのか、今いる人達をどのように育成していき成長につなげていくのか。それが難しいけどすごく面白いところでもありました。(人件費がなんだかんだいって損益のインパクトが大きい)
どの業界でも人の採用が難しい中、特に2024問題で物流業界での採用問題がピックアップされている中のお話だったのですごく面白かったです。
さいごに
DAY1は2024問題をきっかけに現在の物流業界について大枠を知ること、その中で新しい取り決めや生産性向上、採用について学んでいきました。
生産性向上や採用については、どの業界でも考えていける内容なので自分達の業界と比較検討しながら考えるきっかけになりました。
最新のニュースを追っているだけでは理解できない内容や事象を多く知ることができたことは参加してよかったことです。
DAY2も内容が盛りだくさんだったのでしっかりとまとめていきます。
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