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【高校生主催イベント】おうち時間で未来を考えよう!『SDGs×コロナ』 第五回「ジェンダー平等を実現しよう」

(編集者:四宮、小林)

▼1. SDGsについて


皆さんはSDGs(エス・ディー・ジーズ)という言葉を聞いたことがありますか?

SDGsとは、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称で、国連に加盟している193か国が2016年から2030年の15年間で達成すべき「17のゴールと169のターゲット(具体的目標)」から構成されています。誰ひとり取り残さないことを目指し、先進国と途上国が一丸となって達成すべく設定された、国際社会共通の目標です。


2000年に国連のサミットで採択された、「MDGs(ミレニアム開発目標)」が2015年に達成期限を迎えたことを受けて、それに代わる新たな世界の目標として2015年9月に採択されました。
こうしてMDGsの成功を土台としつつ、気候変動や経済的不平等、イノベーション、持続可能な消費、平和と正義などの新たな分野を優先課題として設定された相互接続的な目標がSDGsなのです。


他人事として捉えるのではなく、私たち一人一人が「未来を担っていく当事者」として来たるべき2030年が良いものとなるよう、一つ一つの課題に着実に向き合っていくことが大切なのではないでしょうか。


第五回目となる今回は、17のゴールの内の5つ目、「ジェンダー平等を実現しよう」に焦点をあて、議論を行いました。

はじめに、ジェンダー平等とは飢餓のない世界を実現し、すべての女性、男性、女児および男児が、十分な食料を確保する権利を含め人権を確保するための前提条件です。

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「ジェンダー平等を実現しよう」の大きな目標は、ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図ることです。


▼2. 基調講演

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【ゲスト】藤咲 園美さん 
NPO法人男女共同参画おおたに所属。普段は大田区立男女平等推進センターの職員として活動。センターでは、大田区の男女共同参画を推進するための講座、展示や情報発信を行なっている。また、2030SDGsというカードゲームのファシリテーターでもある。


~そのみさんのお話~
 壁にぶつかったのは小学生の頃で、ランドセルの色で悩みます。そのみさんの家事や育児の分担制度などの考え方は結婚を機に変わります。そして、偶然見つけたチラシで自分の本当のやりたいことを見つけ、ジェンダー平等について活動し始めます。

#そのみさんのターゲット
① 半径1mの世界からジェンダー平等
② 日本のジェンダーギャップ質を2ケタ台へ!
 現在日本は153カ国中121位です。

女性への暴力をなくす
→尊重のあるところに暴力は存在しない。


▼3. ディスカッション

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5つのグループに別れ、3つの論点について議論をしました。
たくさんの素晴らしい意見やアイデアを考えることができました。

論点①「どうして女性と男性の間に差が生まれるの?」

・生物学的(ex.出産)・体力的・経済的な差
・古来からの「女性は男性を支える」固定概念
・感覚的な違い
・戦争などの歴史も背景に→兵役が男性=社会的立場が男性が上になる

議論② 「女性差別を解決するために何ができる?」

・教育を徹底
・小中高大と、若い世代から教育にジェンダーを導入
・性別、肌の色、宗教関係なしに相手を尊重しあうことを教育していく
・興味の有無関係なしに早い段階からの教育(ex.楽しさをこめた参加型講演会)
・男性の意識改革(必ずしも働かなくてもいい、育児=大変➡育児=楽しいとし、育児のハードルを下げる)
・女性の意識改革(ex.国会議員にもっと女性の席を) 
・保育園、幼稚園を増やし、子供の受け入れ態勢を拡大→女性の社会復帰を後押し

議論③ 「現代社会に未だに根付いている女性労働に対する差別はなぜなくならないのか?」

・意思決定権があるのが男性→それをなかなか手放せない
・子育てで仕事をやめてしまう人が多い→会社側も出世させられない
・環境の問題(ex.職場、育児)

▼4. 藤咲 園美さんによるフィードバック

参加者の発表を受け、ゲストの藤咲さんにフィードバックいただきました。

藤咲さん:ジェンダーの話を始めると止まらなくなるので3つだけ伝えたいと思います。

 まず1個目が、自分のバイアス、偏見に気づいてほしい。今、皆さんにクイズを出します。

 皆さんの目の前にすごく重たい荷物があります。一緒に運んで欲しいと思う人を心の中に思い浮かべてください。その思い浮かべた人が男性だった人いますか?女性だった人?
 
 ではもう一つ聞きます。あなたの目の前にレスリングの吉田沙保里さんがいます。それからフィギアスケーターの羽生結弦さんがいます。どちらに頼みますか?吉田沙織さんに頼む人? (参加者半分以上が手をあげた)重たい荷物を持ってもらうイコール男性と思った人は自分を責めなくて良くて大丈夫です。
 
 生まれた頃から男はこう、女はこう、と社会から浴び続けているので私たちは偏見を持ってて全然いいんです。偏見の中で育ってきたので、偏見を持っている自分を責めないで欲しいと思います。ただその偏見、バイアスに気付いてどうやってここを変えれるかな?と行動していって欲しいと思います。
 
 二つ目にお住まいの地域の女性センターを尋ねてみてください。ジェンダーのこと知りたいんですと言うとすごくたくさん教えてくれます。1日返してくれないと思います!ぜひ尋ねてみてください。そしてそこで学んだことを家族に話してください。
 
 最後に「個人の問題は社会の問題 社会の問題は個人の問題」と言う言葉を持って帰ってください。自分が悩んでいる問題は社会の問題であったりするので悩んでいることがあったら女性センターもありますし信頼できる人にぜひ話して欲しいと思います。一人で抱え込まず、信頼できる人に話してみることが大切です。 (一部抜粋、編集しています。)


▼5. まとめ

基調講演を踏まえたディスカッションを通じて学びを深めると共に、大変勉強になるフィードバックをいただきました。

私たちは、誰もが住みやすい未来を作るためには、これから社会の状況を知り、考えていく必要があると再認識することができました。

また、ジェンダー平等だけではなく、セクシャルマイノリティーなど関連する話題についても知るべきだと考えました。

社会に貢献できるように、各自がそれぞれできることを考え、これからも努力していきたいと感じました。