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実践型インターンシップ実施企業インタビューvol.3  かやぶき山荘格山 阿部雄太さん

こんにちは、NPO法人みらいの学校のインターンシップ生、岩橋瑞樹です。

今回は、2018年の夏にインターンを実施された、かやぶき山荘格山さんへのインタビューを以下にまとめております。

「かやぶき山荘格山」は、羽後町の田代地区にある、築百年を超える古民家です。以前、高齢のおばあさんが一人で暮らしていましたが、高齢となり家の手入れが出来なくなって維持してくのが困難になっていました。そこで主人である阿部雄太さん(以下、敬称略)が、「この町に残る古民家を残し、田舎の山村風景を守りたい」との思いからその家を受け継ぎ、農家民宿を開業しました。

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プロジェクトでは、「農家民宿のキラーコンテンツとなる体験プログラムを経営者と一緒に企画する!」という内容で都内の大学に通う学生と1カ月間取り組みました。

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岩橋「かやぶき山荘格山にはどのような方が泊まりに来られるのですか?

阿部「この宿を利用される方は、西馬音内の盆踊りや、大曲の花火大会などのイベントにこられた時にお泊りになられる方、学生などが東北一周旅行の拠点としての利用、古民家でゆっくりくつろぎたいといった目的で利用される方が主です。近年では、いろりや畳を使いたいといったニーズのある外国の方が増えていると感じています。また体験として郷土食づくり、餅つき、縄ないを行っています。」

岩橋「実践型インターンシップを実施された理由と成果を教えてください。」

阿部「一番の目的としては、若者に来てもらって若い考えを入れたい、力を借りたいというところがありました。そこでまず、地域や格山の特色を活かした体験メニューを作ってもらおうと考え、インターン生には、実際に古民家模型や蜜蝋キャンドル、枝豆納豆の手作り体験など多くの体験メニューを考えてもらいました。」

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岩橋「インターンシップを実施して良かった点は何ですか?」

阿部「受け入れの時期が盆踊りの時期と被ってしまい、常にお客さんがいるという状態でしたが、二人にお手伝いをしてもらい大変助かりました。そんな中、自主的にお客さんへのインタビューをしてくれて、学生が聞いてこそわかる率直な意見をいただくことができて、とても参考になりました。また、学生との意思疎通に不安を抱えていた時も、コーディネーターさんに軌道修正してもらいしっかりとフォローアップしていただいたので安心してプロジェクトを進めることができました。」

岩橋「インターンシップを実施されて反省点があれば教えてください。」

阿部「インターン生には多くの体験メニューを考えてもらいましたが、実際にそれらの体験を実行に移せていないということが現状です。実施期間中にも、インターン生に通常業務を手伝ってもらうことも多く、プロジェクトにかけるべき時間を削ってしまったというところが反省点です。学生にどこまで任せるかが難しく、丸投げにしてしまった部分も多かったので、実施前にプロジェクトを学生とどのように進めていくかの計画がしっかりと立てられていればよかったと感じています。」

岩橋「インターンシップを実施して、ご自身やご家族でどのような心情の変化がありましたか?」

阿部「インターンシップで学生を受け入れて、私自身、人がいればできることが増えるということに気づき、人を雇いたいという思いが強くなりました。以前までは、どのように経営を続けていくかというネガティブな視点でしたが、実施後には、人を雇うにはどう攻めていくか、などといったポジティブな視点を持つことができ意識改革のきっかけになりました。
私の家族でも、長期のインターン生を迎えたことで、宿泊時のごはんなど、自分のできる範囲で割り切って仕事をするようになり、インターンシップの実施は家族にも変化を与えていると感じています。」

岩橋「実践型インターンシップは企業にとってどのような価値があると思いますか?」

阿部「この町に都会の若い子が来ること自体が価値だと思います。実際に話してみると、価値観がかなり異なっている反面、案外共通点も多く、驚くことが多くありました。企業にインターンシップを導入することで、新しい視点や考えを得ることができますし、同時に若者と接していると気持ちや考え方も若くすることができます。」

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岩橋「ズバリ実践型インターンシップを他の企業におすすめできますか?」

阿部「はい。受け入れてみて、楽しいですし、町の交流人口が増えるという点でもいいことですよね。特に小さい企業ほど狭い世界でいきることになると思いますが、課題に気づいて取り入れるフットワークの軽さが特徴だと考えているので、様々なことを受け入れて、中の目線ではわからない外の目線が必要であると感じます。個人的にはまたやりたいですし、次回は受け入れる人の価値をどれだけ商売につなげるかということが課題であると感じています。」

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阿部さん、お忙しい中インタビューのお時間を取っていただきありがとうございました!

「かやぶき山荘格山」に泊まりたい! もっと知りたい!と思われた方はコチラからご覧いただけます。

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