見出し画像

『主人公展』ってどんな展示だったの?

あー、やっぱりノートパソコンのパンタグラフキーボードうち心地良いですねぇ。
どうも私は私はゆきでございます。
前回の記事が何だったかというと私が先日開いたグループ展『主人公展』のメイキングと広報を適当にして終わっただけの記事でした。
今回は、私の思い出を書き出しまして『主人公展』がどんな展示だったのか分かればいいなって思います。


コンセプトは「主人公」になって日常から逃げられる展示

これは私と一番私が頼りにしてる信頼できる友達しか知らないコンセプトなんですね。←メンバー8人中6人知らないとかそんなんでいいの?
『主人公展』って「主人公がテーマの作品がいっぱい並んでいる」と考えるのが、普通じゃないですか。
そんなつまらないこと考えませんよ笑

私は、そこまで能力の優れた人物ではありません。
なので、今までの人生大変でした。
ここ数年大学で色々頑張ったんじゃ!
絵が下手だった時期にじゃ先生にきついことばかり言われるし、Twitterで絵が上手な人がたっくさん上手な絵を載せてきて「気持ち悪い見たくない消えちゃえ」なんて思うこともありました。
へこむことは多いですが、なんとか人並になれているのが私です。

このように、社会はいわゆる競争社会できつい場面がいくつもあります。
能力のある人は輝いてるように見えるけど、そうじゃない人はモブキャラにも見えるかもしれません。
Twitterで暗いこと言う人が一定数いたり、YouTubeで暗いボカロ曲が流行っていたり、美大の卒業制作展に足を運べば1作は暗い作品があります。(これは否定しません。)
こういった現場を見ていると、なんだか疲れている人も一定数いるように思えます。
しかしながら、私のような暗い人間が、創るべき作品は果たして暗い現実をそのまま突き出すような作品であるべきでしょうか?

いいえ違います。

モブのように見える人だってその人の視点からは、その人が主人公であって、その人のストーリーがあってこのストーリーはこれからも続くはず。
なので、視聴者本人が主人公になれる世界を構築しここで癒されつつも楽しい作品を作るべきだ!

要するに、「競争社会で落ち込むような世界を忘れてお客さんが、『主人公』になって楽しめる展示」というコンセプトの作品を作るべきではないでしょうか。
本展示では、このコンセプトを実現するために見ごたえのある大量の作品とアトラクションのようなアニメーションを用意しました。


ディズニーのアトラクションを目指して作った「水族館」

『空の水族館』という作品があります。
この作品は、東京ディズニーランドにあるスターツアーズのような視聴者が、世界に入り込んで楽しめる体験できるようなアニメーションをコンセプトに制作した作品です。

たまたま8月の夏休みに東京ディズニーシーに行く機会がありました。
私は思いっきり楽しんだのです。
そこで思うことがありました。
ディズニーシーに入ると地球儀があって、そこを過ぎるとレトロな建物の並んだ町の一角があります。

町の一角

しっかり写真を撮ってきた町の一角ですが、これおかしいんですよ。
私にはアニメの背景美術やってる人間が、描いた絵をそのまま現実に落としたように見えました。
ウォルトディズニーは、アニメよりもパークの制作に注力した時期があったと聞いたことがあります。
彼はパークの制作は、アニメの世界を現実に作ることだと思っていたのではないでしょうか。
ならば、同じくアニメを学んでいる私も(しかも背景美術だし)世界観を現実にすることだってできるんじゃないのかなとわくわくしながら思ったわけです。

YouTubeのスーツ氏だったか確か動画で「ディズニーランドは博物館…」みたいなことをおっしゃっていたような気がします。
では、逆に言えば、「博物館はディズニーランド。つまり、美術館もディズニーランド。今回の展示もアトラクションにできる!」。
そして、正直私は美術館が嫌いでした。
これは大学1年生の頃から変わっていません。
何故なら堅苦しいように思いこんでいたからです。

このようなきっかけを通じて、私は『主人公展』にアトラクション要素を組み込むことにしました。
それが、『空の水族館』です。
ディズニーに訪れる前から本作品の絵画バージョンは制作済みでした。
エアバスのベルーガXLというシロイルカ型貨物船。
このベルーガをイルカと一緒にジャンプさせてやろう程度の構想をスターツアーズのように飛び回るアトラクションにすると覚悟を決めました。

この作品は視点がカメラであって、旅行で風景を見るのが大好きな私が自然を写すつもりで制作したので、キャラクターは登場しません。
『主人公展』というタイトルにもある通り、主人公は見る方なのです。
このような作品の方が、私の感覚では疲れず癒やされるような気がします。
結果としてはなかなか好評であったので、良しとしましょう!


『主人公展』1
『主人公展』2
『主人公展』3
『主人公展』4

感想「夢作れたわ」

ちょっと残念な話をします。
既に2日以上経っていますが、『主人公展』が終わってからというもの近い大きなプロジェクトが無くなんだか生き甲斐がないんです笑
それだけ私が満足できた展示だったのです。

では、何故私は満足できたのでしょうか?
1つは想像以上の来場者数を記録したこと。
『主人公展』3日間の総来場者数は驚異の83人です。
これ何がすごいかっていうと、大学生単体で行った展示です。
既に社会人のプロの作家はメンバーにいないし、大学や企業が行った展示ではないです。
さらに、会場費が高いので土日ではなく、平日に開催しました。
人通りの少ない平日で100人弱なんて想像していませんでした。
写真を見ていただければわかりますが、奥にスクリーンがあることによる誘導効果もあったのかもしれません。
かなりの数の招待してない人の来場があったので、完全にこちらの作戦勝ちです。

2つ目はお客さんの笑顔です。
会社のきれいごとのように聞こえますが、本当です。
展示を見終わって帰るお客さんのほとんどが、嬉しそうな顔だったり、話してくれる感想、Twitterでのメッセージで満足そうなメッセージを受け取ることができました。
展示がなぜ芸術なのかといわれると、展示とお客さんの事後的なコミュニケーションが成り立つからなのですね。
「どの作品も素敵でした。」
「心洗われる気持ちになりました。」
「来てよかった。」
などなど来場者様からは嬉しいご感想を多数いただきました。
本当にありがとうございます。
珍しく良いことしたなって思うことができたのです。
私が、企画から手配やら会計やら色々やったきて、これは間違いなく動き出してよかった行動だと心から思いました。
最初の章で述べたコンセプトもこれなら満足に満たしたのではないでしょうか。

3つ目は私自身が楽しかったという点です。
何故なら、会ったことのない人と話すことができて、私たちメンバーの作品を見てもらえつつコミュニケーションしてもらえるんですよ。

以上、3つ目は簡単に書きましたが、来場者も『主人公展』メンバーも楽しむことができた夢のような時間でした。
私は始まる当日まで睡眠時間平均4時間とかそんな感じで、腕が動かず寝落ちするみたいなやばいくらい努力していたのですが、でもそれくらいしていいんだと思える楽しい展示だったのです。
私たちは、夢を作ったのです。
世の中にある様々な優れたものを集めて1つの作品に組み替えてしまえば想像していなかったような素晴らしいものを制作できます。
今まで大学での勉強大変だったけど、学んでよかったみたいですね。
また皆様が楽しめる空間を制作できたらと思っています。
今回は本当にありがとうございました。


『主人公展』2023年10月4日~6日に開催。
デザインフェスタギャラリー原宿East101a。
企画者河合ゆきより


修正10/12追記

まずこの記事について申し訳ありませんでした。
少々前バージョンは少々幼いことを書いていました。
なので、より人に見られて恥ずかしくない文章に修正しました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?