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ミニトマトの裂果対策!(農業)

こんにちは。農業経営サポーターの小川隆宏です。ミニトマト栽培をしていてしっかりと管理をしていても病気や害虫の発生などいろいろ腹が立つことが発生します。いくらしっかりと管理していても長期間栽培していると樹も弱ってくるので、古くなった下葉などからカビ病やうどんこ病などは発生してきます。

栽培しているといろいろトラブルが発生するものですが、その中でも心が折れるのがミニトマトの裂果です。ミニトマトの裂果は収穫間近の果実が裂開して商品価値がなくなり、経営的にも非常に大きな問題になる生理障害です。
収穫間近まで育ててきて「さあ明日ぐらいに収穫できるかな!」と思っているのに、翌日の朝、ミニトマトを見てみると裂果していた・・・となったときのショックは本当に心が折れてしまいます。

ということで、裂果の原因について見てみたいと思います。

ミニトマトの裂果の原因としては、

①     品種および果実特性: 果皮が柔らかい品種は裂果しやすい。
②     収穫ステージ: 完熟している果実が裂果しやすい。
③     肥培管理および潅水方法:高濃度培養液管理で裂果しやすく、過剰な
    潅水で裂果しやすい。
④     果実の濡れ: 果実が濡れていると裂果しやすい。
⑤     ハウス内の温湿度: 夜間湿度80%以上かつ昼夜の気温較差が10℃
        以上で裂果しやすい
⑥     果実の直射日光の受光状態: 果実に直射日光があたり、果皮が損傷を
        受けると裂果しやすい。
⑦     蒸散の抑制: 葉や果実表面からの蒸散が抑制されると、果実への
        水分流入が増加し裂果しやすい。

などが挙げられます。

特にミニトマトの裂果は早朝(午前5時~午前7時)に多く発生することが知られており、これは早朝の果実への水の流入が盛んになり、果実がパンパンに張った状態になった時間帯でハウス内が高湿度になると葉や果実表面からの蒸散が抑制されて裂果を誘発するといわれています。
果実に入ってきた水分を蒸散でしっかりと出してあげないといけないということですね。

さらに朝方はハウス内が結露していることも多く、果実の表面が濡れていたりすると、さらに水を吸収してしまう要因になります。

朝方の換気や暖房などで湿度管理をしっかりと行うとともに、風速約2m/s程度の風を起こして植物が蒸散しやすい環境を作ることでミニトマトの裂果を抑制することができます。


【問い合わせ】
TEL 080-3396-5399
MAIL t.ogawa19720117@gmail.com


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