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アフターコロナの日本にリモートワークは定着するか。想定される3つのシナリオ

ハイマネージャーの五十嵐です。
先日、緊急事態宣言が5月末まで延長されました。新型コロナウイルスに関しては依然として、予断を許さない状況が続いています。

一方で、政府は「特定警戒都道府県」以外の34県に関しては宣言を解除する方向で話を進めています。

都市部でもここ数日の感染者は減少傾向にあり、「6月から事業を通常通り再開できるのではないか」という声もささやかれ始めました。

僕個人はこの点に関しては慎重派であり、6月以降もコロナの影響は続くと考えていますが、現実問題として事業再開に踏み切る事業者も少なくないのかなと思っています。

さてここで気になるのは、

「今後もリモートワークは定着するのか」問題です。


新型コロナウイルスの影響でリモートワークを導入した企業はかなり増えましたが、これらの企業がリモートワークを継続するのか、それとも今まで通りオフィス勤務に戻るのかは注目すべきポイントです。

アフターコロナの日本にリモートワークは果たして定着するのか。3つのシナリオを想定してみました。

①国内の様々な職種で定着

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1つ目のシナリオは、
「IT系や外資系だけでなく、国内の様々な企業・職種で定着する」です。

もともとIT企業や外資系ではリモートワークを導入しているところが多い印象でしたが、このシナリオではそれに加えて、国内の様々な企業や職種でリモートワークが定着します。

実際にこの数ヶ月だけを見ても、リモートワークと共に、日本企業の合理化、効率化が進みました。

例えば国内のSaaS企業を例にとると、マーケティング、営業、カスタマーサクセス/カスタマーサポートもほとんどがオンラインになりました。

契約も、クラウドサインを導入すれば一瞬で解決
しますし、ハンコを押す必要はありません。書類を印刷する必要もなくペーパーレス化が進みました。

実際オフィス解約の動きも出てきています。

もちろんアイデア出しなどリモートワークでは行いにくいものもありますが、ボード共有ツールのmiroなど解決策も提示されつつあります。

合理化という意味ではリモートワークには多くのメリットがあるので、もしこの数ヶ月で多くの企業がリモートワークに魅了されたのであれば、定着は進んでいくはずです。

しかし、6月末から緊急事態宣言が解除されれば、このシナリオとなる可能性はほとんどないのではないかと思っています。

現状、SNSなどをみていても、リモートワークは耐えるために行っている企業も多く見受けられますので、もう少しリモートせざる状況が長引かないと、定着は難しそうです。

このシナリオとなれば、リモートワークへの需要は更に高まり、ビジネスも大きく変化し経済活動にも良い変化がでると思いますが、少し楽観的なシナリオともいえるかもしれません。

②定着せず、再びオフィス勤務に

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2つ目のシナリオは、
「全く定着せず、コロナ以前のオフィス勤務に戻る」です。

実はこのシナリオ、結構あるんじゃないかなと思っています。

というのも、依然として日本では経営層、マネジメント層の中心は50-60代です。彼らは残念ながらデジタルネイティブではなく、新しく登場した様々なツールへの適応にも時間がかかる傾向にあります。

(もちろんそうでない方もいらっしゃるのは承知していますが、全体の傾向としての話です)

そのため、一般社員としてはぜひリモートワークを続けたいと思っていても、経営層やマネジメント層の反発を食らい、結局オフィス勤務になる可能性もありえます。世知辛い話ですが。

ただ、今話したのは感情的な理由ですが、彼らには合理的な理由もあると考えられます。

というのも、リモートワークを完全に導入するとオフィスの賃料がもったいないため、多くの企業は縮小や撤廃を考えますが、前述のようなオフィスを撤廃するにも、解約費や撤去費がかかります。リモートワークのメリットと移行コストを天秤にかけた結果、移行しないという判断も充分ありえるはずです。

比較的フットワークの軽いベンチャーや中小企業ならここはクリアできるかもしれませんが、大企業は簡単に動けないのではないでしょうか。

このシナリオとなること自体は悲観することでもないのですが、経済活動が回復しなければ最悪です。

資金的にも(オフィス等)、人財面でも多くのリソースを投下しているのに、顧客の財布の口が堅く疲弊してしまう悲惨な状況となってしまうのが想像されます。

特に、ベンチャーにとっては今以上に厳しい環境になるのではないでしょうか。

多くの企業の上層部に新たな時代に対応していく強い意志がなければ、このシナリオは現実味を帯びてきます。

③一部で導入され、働き方も部分的に変わる

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3つ目のシナリオは、
「会社の一部でリモートワークが導入され、働き方も部分的に変わる」
です。1つ目と2つ目の折衷案という感じですね。

現実的には、このシナリオが一番ありえるのではないでしょうか。

日経バイオテクなどでも話題になっていますが、コロナに関してはいつ第二波が来るとも限らず、収束には3-5年かかるのが妥当なのでしょう。

そのため、コロナが来ても来なくても大丈夫なように、備えておく企業が増えるのではないかと予想します。

具体的には、リモートワークかオフィス勤務かを選択できたり、週3リモート、週2出社など週単位でリモートと出社の配分を柔軟に選べたりする企業が多くなっていくのではないでしょうか。

全社導入は難しくても、エンジニアやwebライターに加えて、営業やカスタマーサクセスなどで試験的に導入を進める企業は増えるでしょう。
(実際、既に継続を宣言している会社もあります。)

特に商談に関しては、移動も含めると1商談あたり最低2時間はかかりますが、オンラインであればその2時間で2度商談が実施できるので、単純計算で生産性が2倍になります。

そのことが判明した今、わざわざ対面で商談を行う企業は減っていくのではないかと思っています。(もちろん、商談の成約率という点で比較した場合はこの限りではないかもしれません)

また、ウェビナーは今後も残る可能性がかなり高いと考えています。
なぜならリアルイベントに比べて、

運営側は、

・リードを簡単に収集・集計でき、かつ集客の上限がない
・運営コストがZoomのみ(会場費、設備費、準備コストなどがほぼ0)

視聴者側は、

・簡単に視聴できるし、面白くなければ気軽に退出できる
・登壇者への質問もしやすく、疑問点が解消しやすい

など、双方にメリットが大きいからです。
リアルでセミナーを開く意味は今後、問い直されるのではないかと思います。

このシナリオとなった場合、様々な面でリモートを継続してる企業の競争力が高くなることが想像されます。
前述のような生産性だけでなく、採用市場も落ち着いてくれば、間違いなくリモートを継続している会社の方が採用競争力は高くなるでしょう。

また、仮にコロナが再び流行しても何ら影響なく企業活動を継続することができます。

リモートワークを、耐えるではなく、活用するために行っている会社の時代が来そうです。

以上、駆け足ではありますが3つのシナリオを考えてみました。

個人的には、アフターコロナでも、リモートワークが定着することを願っています。
今生じている問題も、多くはリモートワークではなく、Withコロナの問題です。(外出できない等)

リモートワーク自体は生産性・心理的安全性も高い活動と思っているので、是非皆様も継続して実施頂ければと思います。

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この度ハイマネージャーでは、リモートワークにおけるコミュニケーション課題の解決を目指し、10分で消える音声雑談サービス「RemoRoom」
公開いたしました。
(ついに明日、5/13(水)リリースです!!)

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リモートワークでは、どうしても業務に関する話題が多くなってしまいます。また、コミュニケーションの中心は文字となるため、そうしたコミュニケーションは時に寂しく、無機質です。

オフィスで休憩中に交わされる、柔らかく暖かなコミュニケーションをリモートワークでも再現したい。そんな思いから、10分で消える音声雑談サービス「RemoRoom」が生まれました。

「RemoRoom」は、リモートワークにおけるチームのマネジメントをサポートし、社員のエンゲージメントや生産性の担保を目指します。

新型コロナウイルスの流行を鑑みまして、「RemoRoom」は2020年内まで無償で提供させていただきます。リリースは5月中旬を予定しており、事前登録の受付を現在開始しております。

RemoRoomの詳細は以下のLPをご覧ください。


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