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【大学受験】『推薦入試は悪!?』推薦入試はズルい!!だから一般入試!?

はじめに

以前からありましたが、大学受験で、一般入試で無く、推薦入試で合格した人を悪くいう方がいらっしゃるようですね。

どうも、推薦入試は、実際の学力では合格できないような高いレベルの大学へ合格できる場合が多く、『ズルい!』ということのようですが、本当でしょうか?

また、最近だと『格差』を悪とする風潮がありますが、『推薦入試』も出願要件の特殊性から、推薦要件に求められるような経験をするためには親の収入が高くなくては無理だという『格差』問題を取り上げる方もいらっしゃるようです。

そこで、今回は一般入試にも推薦入試にもメリットデメリットがあると思うので、その辺りを少し書いてみたいと思います。


そんなわけで、そのまえに・・・

ということで、前回はこちらを書きました。

前回の記事

入試方式について

入試方式がわからないとなんのことなのかわかりにくいと思い一応簡単にまとめた記事です。



推薦入試は許せない

巷には、推薦入試で入学した学生を、「許せない」という意見があるようですね。

その理由に、一般入試のように受験勉強に取組まずに、早々に入学が決まることが挙げられるようですが、大学側は全ての人に、入試方式を知らせているのなら、特に問題は無いように感じます。

なぜなら、一般入試を選ぶのも推薦入試を選ぶのも受験生の自由ですし、受験生の選考を行うのは大学側だからです。

何もズルがあるわけでは無いですね。



『指定校推薦』は全ての人に開かれていないから『ズル!?』

『指定校推薦』は、一部の高校にのみ募集をかける入試方式のため、『ズルだ!!』という方もいるようです。
確かに、全ての人に開かれた入試ではありませんが、これまでの実績からの判断で大学側は一部の高校に推薦枠を出しており、また、それを利用し出願するためには、日ごろ授業をしっかり受け、大学側が求める成績以上を最低限取得することはもちろん、在籍校で競争相手がいる場合、その中で一番になる必要があり、難関大学になれば大学側が求めるレベルや競争相手のレベルも高い場合が多いと思われますし、日ごろの努力が必要な分、向き不向きのある出願方法になります。


内部進学』はもっとズルい!?

私立大学の附属高や提携校にある『内部進学』はもっとズルい!?という意見もあるようですね。
しかし、大学側は経営的に利点があり、内部進学制度を導入されているのですから、何も悪いことは無いのです。

一方で、知っていたら中学や高校受験で附属校や提携校に行けたのにという方もいらっしゃるかもしれませんし、経済的な理由や地理的な問題で断念された方もいらっしゃるかもしれませんから、どうしても気持ちがスッキリしない方はいらっしゃると思います。

経済的には格差を感じる入学方法となりますが、内部進学が出来る中学や高校へ入るためには、経済力だけでなく、その中学や高校へ進学するために小学校や中学校の頃に入試に向け努力された方も多いでしょう。また、早めに進路選択することで、大学受験のための対策塾への支出や大学受験費用が抑えられますから、メリットとなる場合もあるのではないかと考えます。



その他の推薦入試への批判

先程も同じようなことを書きましたが、
結局、一般入試との違いを引き合いに出されることが多く、「(受験勉強していないのだから)一般入試では受からなかったに違いない」というようなことを言われることが多いようです。

その意見については、「それはそうなのかもしれないですね。」と言うことになるかと思います。しかし、それでも良いのだと思います。なぜなら、推薦入試は一般入試と募集の際の要件が違いますから、同じテストでは合格は難しいケースはあると思います。
一方で、一般入試の方が推薦入試を受験した場合、推薦入試で合格できるかと言えば、応募要件に合致していないならば難しいということになります。
よって、比べるものでは無いのです。



一般入試ならよいのか?

『一般入試は同日に同じテストを受けるから平等な試験だ!!』というような意見が有りますが、本当にそうでしょうか?

一般入試は、天才を見つけるようなものでは無く、受験対策がどれだけできていたかにかなり左右されます。

もちろん、短時間でも伸ばせる人もいれば、時間を掛けないと身に着けることが出来ない人もいるわけですが、早めに対策を始めた人が有利になることが多いのです。

また、独学は限界もありますし、効率よく勉強を進める上では、指導者の存在も大きいですね。

よって、塾や家庭教師にお金がしっかり払える家庭の受験生が一般入試では有利と言うことになります。



結局は使い方の違い

結局、一般入試と推薦入試は、どちらがズルいということも無いかと思います。

それぞれお金や時間の使い方が違うだけです。

推薦入試の場合、受験のためにしてきたわけではないけれど、結果受験対策にもなっていたというケースもあるでしょう。



日本の入試方式

日本の入試方式は、欧米型とは異なります。

ヨーロッパは、小学生のうちに、高度教育を受けられるかどうかが決まってしまう国もあります。

アメリカは、日本の推薦入試のような仕組みに割と近いようです。

日本は入試方式が多様で、受験生が自分に合った方式を選びやすくなっているのかもしれないと思っています。

ただし、一般入試は入試の時期が入学の直前期ですし、あまり良い時期では無いですね。

もう少し早い季節に実施されても良い気がしています。



最後に

私自身、受験は受験生の挑みやすい方式で受験したら良いという考えで、どの受験方式が良いとか悪いとかそういうものでは無いと思っています。

受験は、志望大学で学ぶ権利を得るためのもので、大学側が用意した正規の入試であれば、どの方式もズルなんてことはないですね。

推薦の方が向いていると思えば、どういった推薦があるか早めに調べて対応を考えたらよいのです。

一般入試の場合も、中学受験も高校受験も大学受験も、受験対策塾に行ったら受験させないと大学側が言っているわけでは無いのですから、利用の必要性や利用する場合の期間や方法など、ご家庭の判断ですることです。

一般受験を検討されてきた方の中にも、推薦入試の方が向いている場合があるかもしれませんし、入試方式は一度調べてみると良いと思います。

受験生やご家族が一番良いと思う方法を選択され、志望校への合格を勝ち取ってください。



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