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きみは「風都探偵」を知っているか?

 前回に引き続き、連続してマニアックな話題になることをお許しください。

 2022年8月1日から、アニメ『風都ふうと探偵』が始まりました。

 シリーズ史上初のアニメ化作品、『仮面ライダーWダブル』正統続編となっていて、U-NEXTで独占配信中です。

 仮面ライダーファンとしては見逃すことはできません。

 なにしろスピンオフではなく、続編です。

 2009年に放送が始まったとき、息子は2歳で、時々画面に映っているのを目にしながらも、真剣に観たことがなかった『仮面ライダーダブル』。

 タイで引きこもっていた時に出会い、シリーズを何度も家族で観ました。電王か、ダブルか、というくらい好きなシリーズです。

 タイ在住中、一時期スクラップブッキングにハマっていました。

 愛犬が亡くなって落ち込んでいるときに、当時のママ友さんが「スクラップブッキング」の会があるんだよ、と教えてくれたのがきっかけです。

 最初は愛犬の写真を使って作っていましたが、子供が小さいうちはやはり子供の写真をスクラップしたくなるもの。

 子供と一緒に観ていた仮面ライダーや特撮などにインスピレーションを得て「特撮シリーズ」も作りました。

旅行に行った時の思い出をスクラップブッキング。
ちなみに息子が手にしているのは
彼のお気に入りの
クマのぬいぐるみで、
今も机の上に飾ってある相棒です。

 最初に『風都探偵』のことを聞いたときは、13年ぶりの新作の物語、しかも続編でアニメ化、というのが少し不安でした。

 何しろ、主人公の左翔太郎=桐山漣さん。フィリップ=菅田将暉さんです。今めざましく活躍する俳優さんたちの印象が強いので、そのイメージを裏切られるのが心配でしたし、ダブルは音楽もよく、とにかく物語が面白いので、どの程度過去の作品を「継承」するのかなというのも心配でした。

 U-NEXTの紹介欄を見る限り、翔太郎はともかくとして、フィリップはいかにも少女漫画風の美少年。
 菅田将暉さんは、確かに美少年の役どころで、もちろんご本人も美少年ではあったのですが、ちょっとクセのある顔立ちと雰囲気が何とも言えず魅力的でした。ファンの思い入れというのもあるかもしれませんが、フィリップを表現するのは難しいかも、と思っていました。

 でも、実際にアニメを観てみたら、すべて杞憂でした。

 まず、風都が懐かしい!
 まるで転勤で一回住んだような気さえします。

 風都のゆるキャラ「ふうとくん」すら懐かしい。
 回想で霧彦さん出ないかな…

 そして、音楽。

 オープニングテーマが本編と同じじゃないんだな~なんて思っていたら、とんでもない。「Private Eye」は仮面ライダーシリーズではおなじみの藤林聖子さんと中川幸太郎さんの曲。もうそれだけで神。
 Private Eyeとは、私立探偵のことなんですね。英語歌詞はついていますが(たぶんダブルの主題歌を歌った上木彩矢さんがコーラスで参加)、基本はインストゥルメンタルで、オトナの雰囲気です。
  
 そのうえエンディングが、『罪と罰とアングラ』。
 タイトルからしてもうすごい。しかも作曲:吉川晃司さん(仮面ライダースカル)と、作詞:松岡充さん(仮面ライダーエターナル)の共作という、仮面ライダーファン、特にWファンにはたまらない豪華さです。

 さらに3話では、上木彩矢xTAKUYAさんが本編主題歌の歌詞違いを歌った「W-G-X ~W Goes Next~」が挿入歌として使われるという、念の入れよう。

 作品中の曲はすべて「それっぽい」作り直しで、それがちょっと「銀魂」感がありますが、でもクオリティが高いので「それはそれ」として聴けるものばかり。

 とにかく、スタッフの『W愛』がすごい、というのをヒシヒシと感じます。「前回の仮面ライダーダブルは」というナレーションもメモリの声も、すべて本編と同じ声優の立木文彦さんが担当していて、変身時の効果音も、エクストリームメモリの効果音も、とにかく全部同じ。

 情報屋のサンタちゃんやウォッチャマン、風麺のおやじさん、大人になったクイーン&エリザベスもちらっとでてきてましたし、刑事の刃さん(ちゃんとアレ持ってるし)や真倉さん、本編最終回で出てきたアキラくんがなんと小学生から中学生になって出てきました。

 それから考えると、アニメは本編の数年後、という設定なのでしょう。

 これほどまでに前作をしっかり受け継げるというのは、脚本監修を前作と同じ脚本家の三条陸さんがつとめられているからのようです。細かいところがちゃんとつながってる!

 新しいキャラクターは翔太朗との恋愛を匂わせていて、本編の物語の始まりといろいろと似た展開があり、これからどうなるんだろうと思わせてくれます。

 そうそう、この物語は主人公が大人だけに恋愛要素もちゃんとあって、子供番組だった特撮版と違い、アニメではもう少し突っ込んで描けるということでスタッフが張り切っている感じが伝わってきます。

 アニメ版は最初はコミックで、「週刊ビッグコミックスピリッツ」に連載され、現在12巻まで既刊のようです。

 コミック版は読んでいないのですが、おそらく、効果音や音楽、ナレーションなど本編と同じ要素があるため、アニメのほうが本編に近いと感じられそうな気がします。

 とにかくクオリティの高さに毎回驚きながら観ています。特撮とアニメは相性がいいのかしれませんが、特に『W』という作品は、映像表現的にもアニメーションに向いていた気がします。
 まだ始まったばかりなので、これからが楽しみです。

 ファンならばぜひ。ファンでない方も、だまされたと思ってダブルの世界を楽しんでみてくださいね。(できればこちらから👇)

 ちなみに私は本編最終回の1回前で、必ず泣いてしまいます。だってさー、俳優さん達が本気で泣いているので、もらい泣きしてしまいますよ。あれは泣ける。いつ観ても泣けます。



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