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「妊娠中より産後のほうが大変よ」と言われてビビっているあなたへ

育児出産関連のネタはどこに書こうか迷っていたのですが、思いきってまっしろなノートの封を切りました。

どれくらいの方に見ていただけるのだろうか。はじめましての方も、いつもお世話様の方も、こんにちは。簡単に自己紹介をしますと、1986年6月生まれの29歳の女性で、2015年12月に第一子を出産しました。母親業は一ヶ月程度です。

ここでお伝えしたいのは、おなかが大きくて大変だった出産前、アラカンの親世代や先輩ママたちに「おなかの中にいる方が、出てきたあとより楽なのよ」「産まれてからの方が大変なのよ」と脅されていたけれど、「1ヶ月現在、実際産んでみたけどそうでもなかった、むしろ楽だったわ」と主張する、ひとりの体験談です。母親業暦1ヶ月の人間の言うことなので、その程度のものと認識してください。何をもって【大変】と定義するか、大変さをどのように測るかにもよりますが、「今けっこうしんどいんだけど、産後の方が大変なんだ、どうしよう...」とムダにビビらされている人の、参考になれば幸いです。

前提1:里帰り出産。実母(フルタイム管理職)との関係は非常に良好、実父(11月に定年退職、子育てスキル若干あり)との関係もまあ良好。
前提2:普通分娩、母子ともに健康。

妊娠中の私について

私は、レアケースなのかもしれませんが、妊娠中より産後のほうが相当楽でした。

まず、妊娠初期の2〜4か月にかけては、
(1)電車に乗れないほどつわりがしんどくて辛い
(2)頻尿過ぎて眠れない。ひどいときは昼夜問わず30分おきに尿意に襲われており、夜は眠れない。
(3)電車に乗れないから仕事が続けられず、仕事が続けられない自分が怠惰に思え、怠惰な自分に憎しみを覚えて辛い
(4)家のこともほぼ何もできず、停滞感・閉塞感に苛まされる。なんにもできなくて、社会的な存在意義を見失って辛い

という、体のしんどさに加え、精神的な自分イジメをおっぱじめた状態。

つわりで動けなくなってしまった自分を認められなかったのは、辛かったです。なんにもできないというのは、「停滞」しているという感じで、そんな自分が許せませんでした。

というのも、私が新卒で3年勤めた会社は、24時間中14時間くらいを専業主婦(=駐在妻)憎しなミソジニストに囲まれて働くような就業スタイルだったため、彼らの「つわりで仕事ができないとか甘え。働けなくて専業主婦とか社会のゴミwww」というような価値観に染まりきってしまっていました。なので、もし同じような価値観に影響されてしまっている人がいたとしたら、いろんな考え方に触れて呪いを解いてほしいなと思います。あなたのこころを守るために。

妊娠中期は安定していました。国勢調査の調査員のバイトや、在宅で翻訳の仕事、電子書籍の執筆、新事業の準備をしていました。このころにはミソジニスト的価値観の呪縛から脱し、また停滞感からも脱せていたので、まあまあ元気にやっていました。

しかし妊娠後期、特に9か月目からはおなかが大きくて体が重たくて、「生きるのがしんどい」状態。羊水も多めで、36週目の胎児体重3200gと、苦しい要素がいくつか重なっていたようでした。自分の筋肉だけでベッドから降りる事もできず、バリアフリー対応の風呂場に感謝しつつ、「要介護2」のような生活を送っていました。

産後の私について

出産予定日から約2週間早く出てきたにもかかわらず、子どもは3500gオーバーの健康体。新生児黄疸があるものの、よく飲みよく寝る、いわゆる「手のかからない子」だと思います。

最初の2週間くらいは、オムツかえ・お風呂入れ・授乳・ゲップがなかなか出ない問題・おむつかぶれ問題など、課題クリアと予想外のマイナートラブル解決に苦心しました。ただ、それらは「バイトの初日」同様、スキル習得のための大変さに近いものがあります。妊娠中の大変さとはベクトルが違います。

よくいわれる、睡眠不足問題について。
もともと頻尿体質で、6時間の睡眠時間中4回もトイレに行くというようなことがしょっちゅうありました。そのため、いわゆる赤ちゃんスパイラルという昼夜問わずの3時間おき授乳もそれほど苦ではありませんでした。幸い産後に頻尿体質が多少改善され、また運良く生後2週間くらいから昼夜問わず連続4〜5時間近くの睡眠を始めたので、私自身もまとまって眠ることができました。(授乳感覚が空きすぎるので、本当はよくないです)

また、これもよく言われる、寝ぐずり(寝たいのに寝付けなくてぐずる)問題について。これは目下応戦中です。また、延々と泣かれて「君は一体何に泣いているんだい、ベイビー」とげっそりするときもありますが、精神的なつらさはそれほどではありません。少なくとも、妊娠中に感じたような辛さは、なし。

もちろん、ここで言及していない大変さはありますし、個人差があると思います。だけど、少なくとも、妊娠中の私を苦しめていたような閉塞感や停滞感はありませんでした。それに、子どもの成長を見れるよろこび、自分のスキルも毎日上がっているのを実感できる楽しさは、「大変さ」を勝ります。私は、産後の方が相当楽でした。

冒頭でもお伝えしましたが、何を大変と定義するか、そしてその大変さのものさしは人それぞれです。私のように、産後より妊娠中の方が大変という人もいますから、妊娠中すでにしんどいという人、そんなにビビらなくていいんですよ。もしかしたら、あなたも産後のほうが楽という人かもしれない。あまり悲観的にならず(でもやっぱり産後に大変とされることはちゃんと予習して)どーんと構えてください。