ガンになって見えたもの。
2018.9月に見事に12人に1人の確率に当たった。
乳がんになったのだ。
乳がん自体は結果的に初期中の初期で病理部切除と
10年間の抗エストロゲン薬を飲み続け、経過を観察して行くに至っている。
同時手術で取った子宮頸部から0期の上皮内がんも後々の生検で発見されたものの、
自分の身体ががんに冒されていたなんて少しも考えていなかった。
身内でがんで亡くなった人も少なく、どちらかというと夫の家系が「がん家系」だったのでがんになりにくい食べ物をせっせと作り自分ががんになったのだ。ナニコレ…である。
ま、今の時代「がん」も珍しくないわな…くらいには思っていたが、人生とは機嫌よくスキップ踏んでると路地からバケツの水をぶっかけられるようなことが多々ある。
子育てを終えて様々な目に遭い、
ひとつひとつクリアした先の「がん」だったので
そっかー、そうなるかぁ…という諦観のようなものの方が強かったように思う。
ただ、世間的には「がん」は死に病。
周りの人の悲観が凄かった。
はじめて自分の価値というものが見えた気がした。
本気で治って欲しいと毎日仏壇にお願いしてくれる人多数(年上のお姉さん方が多かった)
どこの誰ぞともわからん私の病のことをご先祖様も頼まれてもなあ…と思ってるんじゃない?
……と思ったけど、正直気持ちがありがたかった。
わざわざ、大安吉日におっぱいの守りをもらって祈祷してくれ毎日お参りしてくれたた方もいたし、友人たちはとても気遣ってくれた。
あぶり出しのように、相手がどんな風に自分を見ているかがこちらからはクリアに見える。
ありがたいことだらけだ。
反対に、私のことより「がん」というものにものすごく興味を持つ人もいた。
自分が「がん」になりたくないという思いからだろう、聞き取り調査のようにいろいろ聞かれた。
ほほう……
と、思った。
人は死んだ時に自分の価値がわかると言うが、
「がん」になるということでここまでクリアに見えるものなのか…と驚いた。
落ち込んでいるだろうと慰めるつもりが、
あまりに私が落ち込みもせず泣きもせず明るいので
明らかに「思ってたんと違う」という反応の人もいた。世に言う「マウンティング失敗」
すまねえ、すまねえ。
ちなみにがんになった時に、速攻でお友達の乳がんコーディネーターが教えてくれた本、
患者さんのための乳がん診療ガイドライン 2016年版
最新版 がんのひみつ
この2冊は告知前に読んでいて良かったです。
何もわからなくて流されて後で後悔するより正しい知識。
最近、「がんのひみつ」を書かれた中川恵一先生も膀胱がんになられて、めっちゃショック受けてるコラム読みました。
がんっていうね、言葉の響きは専門家にだって重いわな。
がんでも、なぜか長生きする人の「心」の共通点
この本はすごく良かったのでおススメです。
ただ、この3冊目の本の中に書いてあるオススメ本の
※サイモントン療法
サイモントン療法――治癒に導くがんのイメージ療法(DO BOOKS)
がんが自然に治る生き方――余命宣告から「劇的な寛解」に至った人たちが実践している9つのこと
の2冊も読みましたが、はじめからこの治療法に走るのは危険かと・・・
あの金持ちのジョブスでさえも死んだんだ。
まずは標準治療から…と私は思います。
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