PDCAを知っていても・・・うまくいかない

うちの業界はそもそも利益追求ではない。でもコスト管理についてはかなりうるさく降りてくる。まあ、事故があればメディア対応に追われるため、常に防衛手段が先行している状況。

私たちの業界は「縁の下の力持ち」だという諸先輩方を多く見てきた。
でも、入社当時から自分はそんなことを思ったことがない。今でこそ、肩書とそれなりの発言ができる立場になったので、そういうことを言っても誰も変な目で見られることは無くなった。当時は「今の若い子はすごいね~」とか「最近の女性は強いんだね~」とか・・・おじさんたちに揶揄されたものです。当時そのおじさんたちのことを「動く戦後・いじましい戦後」と呼んでいました。ただ、働けばいい・・・という感じですかね。時代は変わっても若い人たちのNoteを読むにつけあまり変わってないんだなって感じています。

今でも、そう思って働いている人たちはたくさんいる。

「縁の下の力持ち」
これどこに面白さがあるんだろう?

確かに、どの業界にも必要な部署だと思う。総務部門とか経理部門とか人事部門とか・・到底華やかな舞台に出ることがないけれど、そこが崩壊したら会社は経営できなくなる。そう考えるとこういう部署を「縁の下の力持ち」と呼んでいるのだろうか?
こういう部署は会社の心臓だと思う。心臓が止まればすべてが終わるし、心臓が弱れば動きのすべてが弱体化する。新しい血液を送るには新しい酸素や栄養が必要。それも心臓の役割。

そもそも縁の下の力持ちなんて発想はやめたほうがいい。彼らがいるから自分があるんだよなんて言われたってちっともうれしくない。自分たちのやっていることがどこで成果を上げているかを見たいだけ。Plan、Do、Check、Actionという経営計画、本当に素晴らしいと思うけれどPとDだけで時間ばかり取って、ようやくCに移行できても、検証はされない。当然検証結果は降りてこない。それができる組織は生き残れるのだろうけれど、組織が巨大になるとどうにもこうにも・・・・ということが多々ある。

どの部署だって問題解決が必要になることが沢山発生する。その時、会議だけ開いて全く結論が出ないと意味がない。そういうばかばかしい時間を費やした時の腹立たしさは忘れられない。
なんとかPDCAに繋がるように持っていこうとしても、参加するメンバーが問題点しかあげなければ、次へ進まない。

で、結局自分の部署でとりあえずやってみる。そして検証と再トライ。
ついてきてくれた若い社員たちは、「おもしろかった」と言ってくれた。自分たちのやったことが目に見える結果に繋がって採用されることの喜びってすごいことだから。でも、結局一人じゃできないからまた組織を使う。繰り返しになっても地味にやっていくしかないけれど、これがまた「時は待たない」。必ず「エンド」の時期がある。それを逃すともう変えられない。

このジレンマをどうやって解消するのか・・・いろいろな本を読んでみるけれど、「人」という変数は自分じゃどうにもならない。結局一人一人が意見があって、共通する落としどころがあるかでまとめる。無い場合はリーダーが方向を決定するしかない。このリーダーが方向を誤ると違う結果になり当初の目的まで到達しない。単純な問題なら簡単かもしれないけれど、単純な問題なんてほとんどないのです。

問題のPDCAについて思うことですが、「ちゃんとできる」ということが前提なのでそのプロジェクトに対して共通の価値観なりがあればうまくいきます。それ以前に、マインドが違う方向を向いている場合簡単ではありません。
なので、時間が限られている場合人選が必要になります。
セオリーとして必要なことは資料をつくることでしょう。そこで問題を把握できているかどうかで選択しました。あとは姿勢です。これだけやればいいという発想は排除。どうしたら改善できるか、自分の意見を持っている子を選びました。改善案を持っている子たちから選ぶと面白い結果を見ることが出来ます。中間管理職の皆さん、問題点をオープンにして、そこから意見を集めてプロジェクトチームを作ると面白い結果がみえてきます。
中間管理職の皆さんはそこで得た結果を再現できるように動くことになります。彼らの成果を確かめることを実践するわけです。

最初から言われたことですが、「プロジェクトチームが成果物を出せなかったどう責任取る?」「成果物の結果が出なかったらどうする?」ということでしたが、とにかく一人でやるよりチームでやらせた方が効率がいいからと説得し、成果物が出来たら上に検証させる。その結果ダメ出しなら再挑戦させる。これを数か月やって実際にプロジェクトチームの成果物は日の目を見ることになった。彼らの達成感を共有できたことはとても面白い経験になった。どんなにつまらない組織でも、可能性があると思えた時だ。

「変える」ということはとてもリスキーでありエネルギーも使う。
でも「人」という変数はいかようにも変化する。
「おもしろいことをやってみようよ。」巨大な組織の中の小さな組織だけど、小さなことから変えられることもあるということ。それを知ると、人は変わる。仕事は壁があるほど面白いかもしれない。何故なら企業は常に発展しなければならないのであれば、「改善」というテーマは普遍的に発生する。「改善」とはかなり厚い「今までの慣習」という壁に穴をあけて、それが崩れるまでチャレンジすること。時代が変わってもその社風なりが変わらないのはなぜか。人も世代交代しているのに。会社の土壌というものがあって、変化を嫌うのかもしれない。あるいは今までの良い点を踏まえて・・・ということもあるだろう。変えられない理由というの嫌というほど見てきた。手続きの問題もある。日本では稟議制が当たり前になっている。ならば、ネット会議で一回で稟議すればいい。その決定案がそのまま決定事項になればどれほどスピーディに解決できるか。まあ、分厚い壁がありますが少しずつ変えてみる。これだけでも、十分面白いっていえるんじゃないかな。


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