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before還暦diary 川越日帰り旅の巻 その2 さとみほ ピーンチ!!

川越の町には寺社や神社が多く立ち並び、なかなかの風情である。    我等before還暦ペアは、まず、川越駅から一番近い妙善寺の毘沙門天様に、次に天然寺の寿老人様にお参りした。                               before還暦旅には、あっと驚く刺激は不要。のんびりと寺社の庭に咲く花を愛で、神様の紹介が書かれた看板に足を止めて、じっくり黙読。ああ、風流なり。それぞれが、神様に欲望・・もとい、心願成就をお願いした後、この後何をどんな順番で食べたいか、お互いにプレゼンし合いながら、三か所目の喜多院大黒天を目指した。                          

とその時である!!

目的地に到着する直前に、(マスクのおかげで)年齢不詳女の我々に声をかけてきた輩(たぶん70代。青いチェック柄のシャツに眼鏡をかけた小柄おじさん)がいたのだ!                       こ、こやつは特殊な癖のある、おばさん狙いのナンパ野郎か!?

before還暦旅に何やら不穏な気配が・・・。


私には、お人よし過ぎて何度も人に騙され、悲惨な人生を送ったという前世の重いカルマがあるらしく、今生では簡単に他人の善意を信用したりなどしない。信用するどころかまずは疑う。「他者には疑心暗鬼」をモットーに、ぎすぎすと生きている、猜疑心の権化のような女だ。一方のマサ子先生ときたら、裏表のない正真正銘のピュアな質。私が荒んだ目つきのニワトリならば、人を疑うことを知らぬ、卵から孵りたてのぴよこちゃんなのである。 思うに前世では、縋りつく年老いた両親を山奥に捨て、泣き叫ぶ女房子供は遊郭に売り飛ばし(例えが安直すぎる・・・)、ありとあらゆる悪事を重ねた極悪人だったのだろう。その償いのための現生を生きているに違いない。             その証拠に、ピュアすぎるソウルのせいで、今生では何度も苦い経験を重ねているらしいのだ。(モゴモゴ・・詳細は伏せる)

その小柄おじさんは、〇〇金蔵と名乗った。                  「金蔵サン・・・お金持ちそうな名前ですねぇ(ピヨピヨピヨ)」と、マサ子先生に言われたおじさんは、「金ならいっぱい持ってるよ~」と、謎のアピールをしてきた。確かに、身なりは定年退職後の人品卑しからぬおじさんという風情ではあるのだが、私の、人をみたら人さらいと思うべしという、高性能疑心暗鬼測定器(標準装備)が、今や最大値をたたき出し、警戒音を鳴り響かせている。

さとみほピ~ンチ!!!!!

続く


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