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フリーランスになってわかった、自分の名前で仕事をすることのプレッシャー

去年の12月から今年の2月頭にかけて、わたしはすごく情緒不安定になった。気づけば涙が出てくるような状態がつづきました。

理由は明快で、2月上旬に控えていた新刊と文房具ブランドの同時期発売のプレッシャーに押しつぶされそうになっていたから。そしてその企画を成功させるために、ありとあらゆるタスクを積みすぎていっぱいっぱいになってしまったから。本を出すのは2度めだったけれど、自らプロデュースした文房具商品が出るなんて初めてだったし、本と文房具を一部コラボさせて発売するというのももちろん初めてでした。

会社員時代もフリーランスになってからも、しんどかったお仕事や不安だったプロジェクトはたくさんあります。だけどこの2月の案件はなにが違っていたかって、それは取り組み先の企業さんが在庫を抱えるということ。もし失敗したら、ヒットしなかったら、行き場を失った商品在庫を抱えるのです。わたしじゃなく、企業さんが。


来月10月、同じ企画の第2弾が実施されます。シリーズ2冊め(全3冊予定)の書籍と、文具の新商品がほぼ同時期に発売されることになっています。第1弾を成功させるために、泣きながらがんばってよかった。

そしてやっぱり、聞こえてきている。迫り来る情緒不安定モードの足音が。わたしはいつまで経っても自信がないんだなと思います。てきとうにやっておけば第2弾もうまくいくでしょ!と思えない。「うまくいかなかったらどうしよう」「そしたら企業さんが在庫を抱えてしまう…」と、第1弾のときとまったく同じ不安に相も変わらず苛まれています。

前職の仕事もWeb系だったし、いまの仕事もインターネットを介した情報発信が中心なので、わたしはリアルのモノを抱える仕事に耐性がありません。在庫をもつことがどの程度リスクのあることなのか、意外とそんなにはないのか、全然わからない。わからないからこそ、妙な深刻さで「とんでもなくリスキーなこと」と認識してしまいます。


そして会社員時代といまで違う、もう一つ大きなこと。それが、自分の名前が出る仕事をしているということです。


会社員は、プロジェクトや新しい商品・サービスでどんなに失敗したとしても、「大失敗したあの企画の担当者は○○さんである」ということが一般の人の知るところとなることはありません。表に出るのは社名やブランド名だけで、個人名がわかることはほとんどあり得ない。

だけど、個人で携わる仕事は違います。わたしは、(本名ではないけれど)「みおりん」という個人名を背負って、本を出したり、その名を冠していただいたブランド(みおりんStudy Time)をプロデュースしたりします。もし大コケしたら、「みおりんのあの本役に立たないよね」「みおりんの新しい文房具全然使えないよね」という評価になるでしょう。

もちろんそうなったとしても、それが何だといえばそのとおりです。べつにひとつの企画で失敗したからといって、仕事が今後一切来なくなるわけでもないし、命をとられるわけでもない。お客さんたちも「そういえばそんな失敗企画あったね」くらいにしか思わないだろうし、すぐに忘れてくれると思います。そもそもわたし一人でやっている企画ではないので、失敗してもわたしだけの責任になるわけではもちろんない。

だけどやっぱり、怖い。個人で食べていきたいとずっと思っていたけど、「個人で食べていく」ことと「個人名を出して食べていく」ことは同じではないんだなと思います。前者はただわくわくするけど、後者はどきどきを含むわくわくです。(わくわくはしてるんかいっていう、、)


どきどきしながら、わくわくしながら、10月のリリースに向けて9月はまた忙殺されるでしょう。また泣いちゃうのかな。早く堂々と立ち向かえるようになりたいな。ガハハって笑いながら仕事ができるようになりたい。

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